Read me 激情

しがないゲーオタ女子の真・闇ブログ

秋、時の過ぎゆくままに、秋田。

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今回は、ただの旅日記。
先週末、相棒のYくん一家とともに、4年ぶりに秋田の湯沢へ一泊旅行に行ってきた。

約束どおり、雪の降る前に、3回目の墓参りへ。

ご遺族のお母様と再会。ここ数年、年賀状のお返事が途切れていたので心配していたが、お元気そうで何よりだった。

 

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菩提寺にて。11月の秋田は紅葉が終わりかけかも、と事前に伺っていたが、ちょうど紅葉の散り際のピークで、最高に美しかった。小さい家族たちは落ち葉拾いに夢中だった。地元では台風による塩害のせいで、街路樹が色づくことなくほとんど枯れ落ちてしまったので、ここで秋色真っ盛りの山々と素晴らしい紅葉がたくさん見られて、本当によかった。

つい先日、11回忌の法事の際に、ご先祖様の200回忌も同時に執り行ったそうで、どんだけ歴史ある代々なの……と思った。どうやら先祖は武家の一族だったらしい。言われてみれば風貌もお侍さんっぽいところがあったなー。

 

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墓参りの帰り、無形文化財の西馬音内(にしもない)盆踊り会館へ連れて行ってもらう。黒頭巾や編み笠で顔を隠した踊り子たちが、かがり火を囲みながら夜通し踊るのだそうだ。囃子はおおらかな農村ソング的艶歌だった。ゆうべはおたのしみでしたね。

 

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夕飯はお母様の弟さんが経営しているラーメン屋へ。このお店はみそラーメンとスジャータソフトクリームが売りらしく、豊富すぎるメニューに迷いつつ、前回と同じみそバターコーンラーメンを頼んだ。美味い。初めて知ったのだが、秋田南部では醤油ラーメンにお麩を入れるのが当たり前らしく、たしかに別の店の中華ラーメンでもお麩が乗っていた。関東では入れないんですか? と聞かれて驚いた。お土産に比内地鶏ラーメンを買ったので、今度家でも試してみようかな。

 

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翌日は、隣町にある秋田ふるさと村へ。屋内にはキッズパークや手芸体験、ドーム劇場、プラネタリウムまであり、小さな家族たちも広い敷地内でたくさん遊べて楽しそうだった。屋外にあるオブジェも味わい深くてよかった。ここも紅葉が綺麗だった。

 

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本場の横手やきそばもやっと食べられた。見た目よりソースが意外とさっぱりしていて美味しい。ババヘラアイス、7年前のお彼岸頃に初めて墓参りへ来たとき、道路で通りすがりに販売してるのを見かけて以来、ずっと気になってた。いつかおばあちゃんの手売りババヘラアイス食べたいなー。

 

葬式と墓参りで通算4回目の湯沢訪問となったが、この10年、ずっと心残りだったことにやっと決着が付けられて、これでいい、これでよかったんだ……という気持ちがあふれてきた。

お母様の「自然の形で、ありのままを受け止めたい」のひと言に、改めて考えさせられた。自分たちは、こうして写真を撮り、日々の出来事をSNSに記録し、生きた痕跡を日常的に残していくのがごく当たり前になり、何でもかんでも残そう記そう、と躍起になっているが、人が本来あるべき自然の形を亡失してしまっているのではないか。自分はというと、自分自身のため、あるいはどこかで情報を求めている誰かのために、記録としてブログを書いている。いつの間にか、ただひたすら記録するためだけに、日常を生きてしまっているのではないか……ジュリーの唄でないが(どっちかっつーと神宮寺三郎シリーズ方面なんだが)世の中には、特に何もせず、何も残さず、足掻くことなく、時の過ぎゆくままにこの身を任せてしまうのが、結果としてよいこともあるのではないか?

死の直前まで、人生をゲームと共に生き、ネットや原稿でゲーオタの生きざまとゲームへの熱い思いを書き綴ってきた彼は、あらゆる創造と破壊を繰り返してきた。たとえそれが他人から見たら不安定で不自然でイビツな姿であったとしても、それが彼にとってはありのままだったのだと思う。不運にも交通事故で突然に逝ってしまったので、彼の本心などはもう誰にも分からないが、自分たちはこの10年、彼のために、自分たちのために、最善を尽くしてきた。それが大事なのだと。生前叶えられなかった自著単行本2冊を世に出せたのは、少なくとも自分たちにとって文字どおり最高級の最善(ベスト)であり、ほんの短期間だが共にデスクを並べて働いてきたことを誇りをもてる仕事のひとつとなった。それでいい。

うろ覚えだが、いつか友人が言っていた「この単行本が彼の墓標なのだ」という言葉が、リアルに墓参りへ行けない人たちにとっては、単行本が墓標そのものなのだと気づかされた。本を2冊出すのは大変な苦難だったが、彼らにとっての墓標を作れただけでも、作ってよかったと思っている。

 

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墓参り後の夜、宿で軽く打ち上げした。お互いここまでよく頑張った。乾杯。
4年前、お母様から「次に来るときは、お二人のご家族も一緒にいらしてくださいね」と言われて、その約束も果たせた。墓参りの長旅に同行してくれた、家族たちにも心から感謝したい。

お母様も「10年間、皆さんが息子のことを忘れずにいてくれることを、とてもありがたく思っています」と話していた。これからも、みんな忘れないので安心してください。ただ、「私ももう歳なので、次にお墓参りに来られるときはお付き合いできないかも……」と寂しそうに言われたので、免許も取れてる(はずの)次回は、現地でレンタカーを借りてフラッと行こうかな。都心から高速片道7時間超はちとキツいかも。

我々は、たまたま同僚として巡り合ってしまっただけにすぎない関係だし、自分勝手で図々しくお節介焼きかもしれないが、こうして自分の人生にも関わってしまった以上は、彼の人生の終わりと続きを、そっと静かに見届けていきたいと願う。

今は教習所通いでますますできずじまいだが、冥土の土産よろしく、ゲームをもっともっと遊びたい。向こうで羨ましく、妬ましく思われるくらいに。それが自分なりの供養になればいい。

 

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さよなら、秋田。またいつか。

 

教習所に通いはじめて、仮免合格した話

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ものすごく今さらだが、この8月1日から、自動車教習所に通いはじめて、先日10月12日、仮免許試験に合格した。


実は教習所通いはこれで初めてでなく、人生2度目になる。前回は20年以上前、専門学校卒業間際に東京の教習所へ通ったのだが、就職して時間が取れなくなり、さらに教官がとにかくビシバシ厳しかったのと、交通手段も少なくて送迎バスを一便逃して教習が受けられなくなったりなど様々な理由で、仮免手前あたりで断念してしまった。あの時教わった知識は一切覚えておらず、おっかない教官の顔がいまだに忘れられないほど。ただ教習所や車の運転自体への恐怖感やトラウマが残っただけだった。退所時に半分以上返金されたが、教習費を全額支援してもらった母には申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

それ以来、クルマへの恐怖心と心のどこかで避けたい気持ちもあり、クルマがなくても十分移動できる生活圏だが、それでも前々から普免は取っておきたいと思ってた。でも仕事の節目の長期休暇を利用して取るチャンスを逃してしまったり……で、そうこうしてるうちに、ふと突然、二輪に乗りたくなってきた。クルマはだめでも、原付でもいいので乗れるようになりたい。できれば原付二種。
一番迷惑をかけた母に相談したら、二輪はダメ、普免にしなさい=普免取れば原付も乗れるんだから、まずはクルマ乗れるようになりなさい、とのことだった。

というわけで、ちょっとヨコシマな理由もあるが、20数年間ぶりに、ついに自動車教習所へ通う決心がついた。いろいろあり吹っ切れたいって心境の変化も大きいが、あの時のトラウマと向き合って克服したい、成長したい、と願った。
加えて、この3月に家族がアキレス腱断裂の大ケガをしたり、実家父が先月から体調を崩して入院(現在は退院)といった周囲の変化もあり、もし万が一の時、家族のひとりがクルマに乗れたら、今後グッと生活が便利になることは間違いない。自分がクルマに乗れるようになれたら、自分もみんなもとても嬉しく楽しい、とやっとイメージできてきた。

教習所入所の期限は来年5/1まで。2-3月は非常に混み合うらしいので、できれば年内に取りたいところ……と思ってたら、来年3月から有効期限表示が年号から西暦に変わるらしい。おそらく平成最後の免許取得候補者としては、実在しない「平成3X年まで有効」があえて欲しくなるなー。もういよいよ、平成が終わっちゃうんだね。自分の平成にも、ひとつケリをつけないと。

 

いざ通い始めてみると、とにかくスケジュール組みが大変。自宅勤務ゆえに平日限定で時間調整も効くが、6月から通い始めたスポーツクラブや朝ウォーキング習慣との並行も考えなくてはならない。特に8~9月は夏休みの高校~大学生でいっぱいだった。教習所は月曜休みなのでジムは月曜、ジム休みの火曜は教習所へ……とトントン拍子に受けたいが、技能予約はいつも埋まっており、受けたい学科の時間割が希望の日程や曜日に入っておらず、ジムはしばらく週一ペースにしてセーブしようかな……など、毎日の中心が教習所通いとなっている。

 

クルマへの抵抗心は、技能で乗るたびに徐々に薄れて慣れてきたものの、適性検査で判断力や適応力が低いと診断されて、あーやっぱり性格的に運転向いてないのかな……と自信がなくなったりもする。教官も、以前通っていた時代よりははるかに優しく親切だが、中には凄味を隠しきれない系の教官もいたりして、ただハンコを与える判定評価が甘くなっただけな気がする。つい先日受けた応急救護教習で、自動車教習所は警視庁の管轄なのもあって、前職が警察官や自衛隊の人が多いのだと聞いた。どうりで手の甲に空手ダコのある厳つい教官がいるわけだ……。

昔と違うのは、苦手/得意なタイプの教官はごめんなさい/お気に入り登録をネット申請して、担当割りふり調整してもらえる点。教官も評価が給与査定に影響するとかで大変らしい。オンラインでいつでも教習予約が取れるのも便利だが、当日のキャンセル待ち抽選でいまだに当選したことがない。

 

学校受験以外で勉強なんてほぼしたことがないので、学科の予習復習で非常に苦労している。 インターネット学科勉強ソフト「MUSASI」でいつも勉強してるが、教習所の自習室の模擬テストとMUSASIの問題集は問題内容が異なるので、結果的に自習室で数時間こもって詰め込み勉強をせねばならない。模擬テスト問題は若干ひっかけカーブ問題と剛速球問題が同時に突然出てきてキョドる。トンネルは追い越し禁止である→○(えっ「ただし車両通行帯のあるトンネルは追い越しOK」なのに!?)とか。模擬テストは家で復習できないので、間違えやすい問題はiPhoneでメモを取り家で覚えたりした。

技能教習は、毎回変わる担当教官によって教え方のタイプも異なるしムラもあるのだが、運転中の指導や会話の中で、重要ポイントがハイライトで感じられるようになったり、自分の頭の中で返答の選択肢が出てきたりして気づいたのだが……これって、ちょっとADVっぽいのでは? 教官との会話で進行度が変わるレースゲーム&ADVというか。

物静かで寡黙だが、運転の本質を熱く教えてくれる教官、運転を一目見ただけで自分の性格タイプをズバリ見抜き、性格に合わせた適切なアドバイスをしてくれる教官、前職はエンジニアだったのが、家族が交通事故の被害に遭い、一人でも交通事故を無くしたいと願って自動車教習所教官に転身した教官……教わる側も、教える側も、いろんな人たちがいる。教習所とは人生の交差点で、交通事故を起こさない、遭わせないために、交通ルールだけでない学びがあると感じた。

 

MUSASIでひたすら問題解いてるのも、なんだかクイズゲームっぽいし、これまで培ったゲーム脳なゲーム感覚ってやつで、何とか乗り切れるのでは……と思えるようになってきた。ゲーオタ友人たちからは、やれ構内リッジレーサーだのクレタク路上教習だのとアドバイスを受けたが、学科も技能も、コンテニュー=補習がちょっと手痛い程度(とはいえ追加補習が実質無制限の安心コース加入済み)のゲームをプレイしていると解釈すれば、あまり辛く感じられないかも……? と思ったり。すると、若干気楽な気持ちになり、緊張しっぱなしだった技能教習も、待ち遠しく楽しみになってきた。なお、今のところ技能のハンコは一発でもらってて再検定なし。ゲームならクリアできず何度もやり直してるハズなのに……。

 

第一段階の技能みきわめの際、主に目視確認ミスで教官から一番厳しくキツい指導を受けて、こりゃリトライかな……とめげそうになったが、なぜかハンコをもらえた。教官に理由を尋ねたら、「修了検定は、別に百点満点を目指さなくてもいい。停止線無視や縁石乗り上げ通過などの一発アウトさえやらなければ、今日できたことをそのままできれば、合格ライン70点を越えられるから、頑張って」とのことだった。ダメ出しされつつも問題なくできた点はきちんと評価され、少し自信がついた。

 

そうこうしているうちに、修了検定と仮免許学科試験となり……無事一発で合格! やったー。修了検定は、やはり少しギリギリ採点っぽかったが、仮免試験は、事前に配布された100問問題集を昼休み中に2回ほど解いて予習バッチリもあり、予想外に割とやさしめ問題?だったので、合格できたのだろうか。なかなか覚えられずもっとも予習に力を入れた、路面電車の安全地帯の有無徐行問題がまったく出なくて拍子抜けした。

 

先週からさっそく第二段階に進み、当然だが技能でいきなり路上教習がすんなり始まって驚いた。構内と路上の距離感、スピード感覚がこんなに違うとは……でも国道を自分の運転で走るのは気持ちよく、楽しかった。いつの間にか指定速度を数キロオーバーしてた。周りのクルマの速度に合わせてるとつい出し過ぎてしまうのか。

 

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また、40歳以上は受けなくてもよい任意教習なのだが、むしろ二輪に乗りたいオーバーフォーティーな自分は喜んで原付技能教習を受けた。これもまたちょう気持ちよくて楽しい……!! 普免を取ったらすぐに再入所して二輪免許も取りに行くつもりなので、早くまた乗りたい。二輪免許は、普通か小型でまだ迷ってる。二人乗りしたいのと、二段階右折が不要の125ccに乗りたい。乗りたいクルマはあまり思い浮かばないのに、二輪ならたくさんあるんだよね……とはいえ家族たちとの約束で、普免取って最低でも1年以上、初心者マークが取れないうちはバイクに乗っちゃダメと言われてるので、その間は二輪の夢を見ながら車社会に慣れるしかない。クルマは第二の足、バイクは夢とロマン。

 

そういえば先日、教習原簿に添付されている仮免許証を初めて見た。いま、20数年前には諦めて到達できなかったレベルにいる感慨深さが、じんわり染みた。

 

こんな歳になって学校へ通って勉強するのは、すっかり凝り固まってしまった頭や体にとても堪えるが、それもさほど悪くないというか、この歳になっても学びや成長、伸びしろがあるのが、すごく楽しい。仕事と家庭とジム活とのマルチ両立しながらの通学で、教習もますます難しく複雑になってくるが、引き続きがんばっていきたい。

勉学のためしばらく大好きなゲームも封印してるけど、免許取れたあとにやるレースゲームは、今までとは感覚が違うのかな。そんな楽しみも待ってる。やるぞー。

for H 10 years.

10年。あっという間だった。

10年前のある金曜の昼近く、仕事の締切に追われてる最中、Yくんから突然すぎる報せを聞き、茫然としてしまった。堪えきれず勝手にあふれてしまう涙をぬぐいながらも、とにかく仕事に集中せねば、とその日は何とか乗り切った記憶しかない。今でも思い出すと、あの時の衝撃がよみがえってきてしまうが、10年の月日が、幾分か和らげてくれた……と、月日の経過を言い訳にして、解釈するしかない。この10年、毎日そうやってごまかしながら、時にはゲームで気を紛らせながら、生きてきた。

 

以前、彼が編集部用の日記として立ち上げ、残してくれたはてなダイアリーが、このたび来春でサービス終了、サービス終了後もブログ未移行のダイアリーは閲覧できるようにしてくれる予定だが、いつまで継続されるか分からないので、現担当にお願いして、今後は自分が運営を引き継ぎ、アカウント管理することにした。もう日記を更新する機会はないが、彼のネットでのテキストはもうあそこでしか読めないし、自分たちの長年の軌跡としていつまでも残しておきたいので、自分がやることにした。こちらは引き継ぎ完了後、合間を見てぼちぼち移行するつもり。

 

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形見の品を、久々に引き出してみた。愛用のiPod。充電を始めたらずっとこのまま充電中に。そういえばiPodの中に入ってる曲、セガZUNTATAなどのゲーム音楽や邦楽などいろいろ入ってたが、もしかしてSpotifyで収録曲プレイリストを作れるかもしれない、と引っぱってきた。が、まだ充電中……こちらは時間を見て、プレイリストを作れそうならやってみよう。

 

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お宝のような、ただの見本品のような、未使用テレカやQUOカード。大事に取ってあったんだなぁ。この他にはZUNTATAファンクラブの会員証があったのだが、そっちはもっと大事そうだったので、置いていった。

 

仕事では、もうすっかりゲームから離れてしまって戻れなさそうだけど、それぞれが適当に距離をとりながら、これからもゲームに狂おしいほど愛された君へ永遠に尽きない嫉妬をしながら、自分らなりに、愚直に足掻きながらも、ゲームと接していきたいと思う。あと、遺されたものはきちんと残していくから、しょうがねぇなぁ、と嫌味でもボヤいていてほしい。

 

また、近いうちにYくんと、雪シーズンを避けて、墓参りに行くから、待っててくださいな。

朝ウォーキングは物語とゲーム感覚でいっぱい

8月。異例づくしのめちゃアツな真夏が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 私は運動にめちゃハマってただでさえ汗かきまくってます;;;

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というわけで、前回でも予告した、5月から始めた平日朝1時間のウォーキングの話を書く。

ここ数年のライフスタイルの劇的変化と自宅引きこもり業務がたたって、まったく減らない体重と健康診断の結果がかなりヤバいことになってたりと、もう色々な不摂生に踏ん切りを付けるために、なにかひとつ運動せねばと思いたった。

昨年から腹筋ローラーやダンベルの軽い自宅筋トレは継続していたものの、外に出ないから運動量が圧倒的に低く、まずは外に出なきゃ……と、ある朝ふと、ちょっと外に出てみよう、と近所を軽く歩いてみた。

近所には海が見える大きな公園が2つあり、まずは1つめの公園まで徒歩で行ったらどうだろう?→到着。次の公園へ→到着。これでざっと30分。家に戻る往復でちょうど1時間。

……このくらいの距離と時間なら、忙しい朝を調整して得た、実質的な始業時間前の1時間を使って、ウォーキングできるのでは? と思った。

しかし翌日、足首と太ももにすさまじい筋肉痛が襲ってきてめっちゃキツかった。一日休んで翌日、まだ残る筋肉痛がつらかったが、1時間歩いてみた。前回とコースを少し変えてみたり、通りかかる車や人がなるべく少ないルートを探索した。

そして1週間続けてみて、これなら自分の中で習慣化できる、と確信できた。平日隔日ペースなら週2~3回は歩ける。

一番最初に外へ出てみたとき、あまりにも無防備にフラッと出てしまい、失踪者の心境ってこんな具合なのかな……と想像してみたりした。あと普通のカジュアルスニーカーじゃ足が痛くなってダメだった。格好もただの短パンにTシャツだと、汗でびしょ濡れになる。

ユニクロでドライストレッチ素材のトレーニングウェアを一式購入したり、以前上野のスポーツ店のセールで買ったインスタポンプフューリーの赤を、ランニング用シューズにシフトした。カジュアル用に買ったのだが、何気に初めて購入したポンプフューリーだった。

sneakerwars.jp

翌月からスポーツジムに入会し、さらに物欲がブーストされるのだが、運動を始めるときは、お気に入りグッズや便利アイテムを揃えたり、何か形から入ることは、とてもいい導入だと思う。夏本番になり、日射しが厳しく日焼けが気になってきたから、先日ついにネックカバーまで買ってしまった。これに全身黒の帽子&サングラス&アームカバー装備なので、見た目の怪しさ満点なのだが、イスラム衣装のニカブっぽくてカッコよくちょっとした変装気分になれるし、首回りの汗が抑えられて比較的ラクになった。

 

朝ウォーキング習慣化が可能になったところで、ネットの友人からこんな走法を教えてもらった。 

www.nhk.or.jp

音楽を聴きながらなら、なお捗りそうかもーと試してみたら、だいぶキツい。けどずっとランニング状態で走るよりも膝に負担がかからず、1時間で8000歩もクリアできるので、これなら続けられそうだった。音楽が一曲終わるまでは速歩、次の曲になったら歩行のペースをこなしてる。

ウォーキング中の音楽は、主にSpotifyでワークアウト用プレイリストをいくつかあらかじめDLしておき、その日によって変えたりしてる。このへんがちょうど60分で収まっていて聴きやすく、ジムトレ中もよく流している。EDMは速歩パートでかかると、やっぱり気分がアガっていい調子だが、ずっと聴いてると耳が疲れるから、たまーに70-80年代ヒッツとか混ぜて耳直ししてる。

open.spotify.com

そういえば最近Spotifyで、GTAシリーズの公式プレイリストがアップされて、よく聴いている。ラップからクラシックまでごちゃまぜ選曲なのが最高。Spotifyのゲームのサントラ、ほんと充実しすぎてて、プレミアム会員になってよかった。いま人生の中で一番、毎日浴びるように音楽を聴いてる時期だよ。

open.spotify.com

 

ここで朝ウォーキングの楽しみなどを、いくつか挙げてみる。

まだまだ続けてる散歩ゲームアプリ『Walkr』で、歩行エネルギーをめいっぱい集めるのがとても楽しくなった。

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ちょっと前のスクショだが、ブースター強化して1時間ほど歩くとこんな感じ。毎回フレンドからの分配エネルギーをいただいてばかりで、自分からは何も供給できてないのが気が引けてしまってたのが、自分でエネルギーを稼げるようになり、フレンドへの貢献度が少しでも上がっているなら幸いだ。しかしこのゲーム、いまだに何が楽しいのかよく分からないが、飽きない・止められない楽しさもある。ただゲーム要素のある歩数計としては最適だから、今後もしばらく続けてるかも。

 

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朝ウォーキングの楽しみのひとつに、いつも見慣れた何気ない光景に、ひとつの発見があったり、心が動いたり、物語を感じたりすることがある。

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公園や海、あちこち歩いてると、とにかく虫に遭遇する。6月頃はクマバチが頭上をよく飛んでいて、この時期に繁殖するのに気づいた。いまは地面が干からびたミミズだらけ、木々にはセミ、空にトンボたちが飛び交っている。夏だなぁ。

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公園に置いてあった、忘れ物たち。えらいところに掛かってる自転車のワイヤーロック以外は、ちゃんと持ち主の元へ戻ったっぽい。公園の日よけなんてそうそう盗まれないだろうから、持ち主は安心してほしい。

道ばたによくある忘れ物、ゴミひとつとっても、そこにどこかの誰かの思いを馳せ、ドキュメントな物語を感じずにはいられない。ここ最近だと、海辺のコンクリ地面には、リプトンの紙パック紅茶や、片付け忘れた花火のカスなどがよく落ちているのだが、きっとヤンチャな若者らが夜中集まって花火したんだろうなーとか。自分も大昔、まさに同じトコで中学の友達と花火やったよ。真夏の青春の通過点。

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ある時は、実に謎めいた落とし物があった。古めかしいブローチと金の鍵。配置もこのまま。最初見つけたときは二度見した。ここの空間だけオープンワールドRPGというか、異世界のように感じられた。さぞかし大事な個人用アイテムかと思われるし、ウォーキング中である当方の身軽なインベントリには空きがなかったため、持ち帰りせず見過ごした。数日後、しばらくしたら消えていた。そしてどこかで別の物語がまた始まる。

 

そういえば朝ウォーキングをしていて、様々な場面でゲームっぽいと感じることがあった。

海の見える公園を歩いてると、遠くから浅黒い物体がこっちへ向かってきて、視力が悪いので何だかよく分からず静かに恐れ戦慄いて、徐々に近付いてみて、上半身裸に短パンのマッチョおじさんがランニングしているのだとやっと気づいて、この感じが何となく『スカイリム』で遠くに巨人を発見してビビるのと似てるなーと思った。遠くの生物反応や存在に敏感になりがち。

あと同じ時間帯でも、天候効果によって外にいる人の種類の変化があるのも面白い。半裸マッチョおじさんはレギュラー、同じ半裸でも彫刻みたいに美しい筋肉のガイジン男性はちょいレアキャラ、青空ヨガに勤しむマダムたちは天気のいい日にしか出現しないかなりレアキャラ、数十分経っても同じ場所でずっと準備体操っぽい謎の動きをしてるおじさんはたぶんバグキャラ。ここ数日の猛暑で日射しがとにかく強すぎて、なるべく日陰を見つけて歩こうとするのも、『ゼルダBotW』の砂漠で体力が消耗しない日陰を選びながら歩くのと似てる。

この運動漬け自体も、そもそも『ときメモ』で筋トレばっかやって体力と根性値アップさせてるのと変わりないんじゃ……友人から「お前嫌われてるぜ!」と言われない程度に、知性と容姿も上げていきたいところ。ジムのスイミングで水着に慣れたり3キロ痩せただけで自信がついたのか、この夏はもうちょい肌を露出したい気もする。筋トレにハマった人たちがタンクトップとかノースリーブなど、やたら腕を強調した服を着たがる気持ちも分かってきた。自分も肉が落ちた腕とか背中とか見せたいので薄着したい!

 

そんな具合で、多少つらくキツめの運動も、今まで培ってきたゲーム感覚で乗り切ればなんとかイケるんじゃないかと思う次第。

運動だけでない、マクガのゲーム感覚な挑戦、まだもうちょっとだけ続く。

ブログ爆誕2周年&ジム活はじめた話

7月7日、七夕。ブログを始めて今日で2年経った。イエーイ!
まさか2年も続けられると思わなかった。現時点でも開設以来毎月1回以上更新キープできてる。すげえ。昨年の1周年はこんな感じ。

macgirl360.hatenablog.com

ここから1年はイベントレポや日記的な内容が多くなってて、まあゲームブログとは微妙にかけ離れ気味なのだが、今もこれからもゲームが支柱となっているので、今後もゲームのことはずっと書いていく。いやむしろゲーム以外のことを、ゲーム感覚で書いていく。

 

ところで突然だが、先月から、生まれて初めてスポーツクラブに入会して、ちょうど1ヶ月過ぎた。実は先々月の5月から、平日朝に速歩ウォーキング1時間8000歩を開始して、ある程度慣れてきたので、出かけついでに近場のスポーツクラブに見学へ行ったその場で、入会キャンペーン中の週末は混雑して受付に時間が掛かるので、入るなら今ですよーとそそのかされ、思いきって入会手続きしてしまった。書類記入しながら、こんな衝動と勢いで入会してしまったいいのだろうか……と呟いたら、受付の人が「最初はみなさんそうだから、大丈夫ですよー」と言うので、少し安堵した。入会したクラブ以外にも何軒か見学や比較してみたが、ここが一番近場で通える距離で安価、なおかつ運動で唯一得意なスイミングができるのが決め手だった。

運動を始めたきっかけは、先日の健診結果がかなり思わしくなく、原因は自宅勤務による引きこもり生活からくる運動不足と、仕事などのストレス過多による間食続きで体重が増加して不摂生・不健康オタまっしぐらだったのを、いよいよ何とかせねばと思ったのがまず先だが、ここ数年続いてたあらゆる事象や気持ちから、いろいろと吹っ切れたかったのがもっとも大きいかもしれない。学生時代も毎回帰宅部で、まともに運動を始めたのはこれが人生初ぐらいなのだが、今後の人生で長く運動を続けるために、何かカタチから入ろうと思い、ジム入会の帰りに、靴屋のセールで見かけて一目惚れしたランニングシューズを買った。New BalanceのVazee Coast V2。軽くてかかとをつぶせるのでコンパクトに携帯できて、ジム用シューズとしても履きやすい。

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今のところ、始業前の時間を利用して、一日おきの週3回のうち、マシントレーニング2回と水泳1回、ジム休みの日は朝ウォーキング1時間8000歩のペースで取り組んでいる。仕事や用事の都合でジムとウォーキングの両方できない日もあるが、それでも週1回は必ず運動を継続できるようになった。運動が、やっと日常生活の一部=朝起きたらトイレ洗顔歯磨きレベルのルーチン化できた実感。
朝ウォーキングの開始当初は、下半身と足首が筋肉痛でガクガクして超絶しんどかったが、筋肉痛のリカバリが終わる頃にはウォーキングにも慣れてきて、週末など数日ブランクを置いても痛みはほとんどなくなった。ジムトレも水泳も、最初はめっちゃキツくて全身筋肉痛だったのが、徐々に筋肉痛すら心地よくなってくる不思議。ウォーキングや自宅で続けてた腹筋ローラーのおかげか、下半身トレーニングは特にキツくないが、腕周りの筋肉が弱いらしくすぐヘバっちゃうので、集中的に鍛えていきたいところ。

 

ここで、運動を始めたマクガのオススメアイテムをご紹介。

 

運動の際は、3月に同じくジム入会した家族のためにiHerbで購入したホエイプロテインとBCAAを摂取している。どちらもジム友にオススメしてもらったもので、家族はジム入会直後に不慮の事故で左アキレス腱断裂してしまい、結局ジムも退会、自分がいただいてるのだが、どちらも美味しくてちょうどいい感じ。ただホエイプロテインは飲んだ食後、若干お腹を下し気味になるので、ホエイ由来以外のものを試してもいいかも。

 

Optimum Nutrition, ゴールドスタンダード 100%ホエイ、ダブルリッチチョコレート、5ポンド(2,27 kg) - iHerb.com

Scivation, エクステンド, BCAA, ブラッドオレンジ, 44.4 oz (1260 g) - iHerb.com

さりげに紹介コード入りリンク共有してみる。試すってレベルの分量でないが、どっちもまじで美味しいので、ぜひ試してみてほしい。これにサプリメントも足すとなお効果的だそうだが、健診結果の影響でサプリ摂取は控え気味になったので、ここでは割愛させていただく。

 

トレーニングウェアは、主にユニクロで揃えてみた。ここでちょっと女子的に恥ずかしい告白なのだが、朝ウォーキングを続けていたら……乳頭の根元部分が切れてしまった。めっちゃ痛い。患部にオロナイン軟膏を塗ったら翌日すぐに治った。オロナインすごい。

どうやら通常のブラジャーだと、ランニング中に摩擦で乳頭が切れやすくなるらしい。スポーツブラも何着か追加購入した。特に自慢でも何でもないのだが、無駄にハト胸気味の巨乳なので、ブラを選択するときはLサイズ、あるいは気に入ったデザインのブラを見つけても合うサイズがなく、主にDカップ以上が切り捨てになってしまう。巨乳またはデブに合うスポーツブラがもっと欲しい。ニプレス貼るほどではないっつーか、ニプレス貼りながら運動はだいぶ恥ずかしい。

www.uniqlo.com

SPRZシリーズのスポーツブラ、この柄いいなーと思ったらLサイズ在庫なし……ほらやっぱりー!

 

水泳、2年ぶりくらいに泳いでみたら、最初は25mクロール&平泳ぎ往復2回しただけで息が詰まってゼエゼエしてしまった。泳ぎ疲れたら、隣の水中歩行コースを往復で呼吸を整えてまた泳いで……を繰り返して、約1時間でクロール&平泳ぎ、水中歩行を600mずつって感じ。昔のCMで一日1キロ泳いでるという吉永小百合、直近情報では現在、週2、3回で毎回1キロだった……すげー、カッコいい。やはり若さを維持するにはそれ相応の努力が必要なのかなー。そういえば水泳のバタフライ初級教室に参加したら周りはジジババたちばかりだったが、吉永小百合の影響もあるんかしら。午前中の水泳、まったく若者ぁオレひとり状態だけど、ゆくゆくは吉永小百合化を目指してがんばろう。

www.hochi.co.jp

 

水泳やジム、ウォーキングでいつも体中びっしょりになり、タオル拭きが間に合わなくなるほどなので、先日TBSラジオ伊集院光とらじおと」のリスナーオススメアイテム紹介で知った、ミズノの水泳用セームタオルを買ってみた。いわゆる冷却タオルみたいな吸水性の高いタオルなのだが、普通の綿タオルのようにビショビショにならず、一気に水滴を拭き取れるし、バスタオルよりもコンパクトなのでジム用バッグの中でかさばらず、ちょう便利。ジムとウォーキング用のハンドタオルサイズと、水泳と運動後のスパ用の横長タイプの2枚を購入した。梅雨が明けてますます暑いので、ここ最近は乾燥後の硬いセームタオルを水で戻す際に、水にハッカ油スプレーを拭きかけてクール感アップさせて利用している。これで体を拭き取るとスーッと涼しくなるし、ハッカの爽やかな香りもして気持ちいい。 

MIZUNO スイムタオル 85ZT751 34×44cm 27 ブルー 34×44cm 85ZT751

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北見ハッカ通商 ハッカ油ビン 10ml スプレー

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あと、運動中はSpotifyのワークアウト用プレイリストをメインに音楽を聴いているのだが、ずっと使ってきたSoundPEATSのBTイヤホン(Q12)の後頭部に回すコードが、伸びた髪や首元の汗で邪魔っけになってきたので、これを機に完全ワイヤレスイヤホンに乗り換えた。ちょう快適。自動ペアリングも便利だし、本体が携帯の充電器代わりになるのもよい。 

 

運動オススメアイテムについては、ひとまずこんな具合。ワークアウトの質を上げるための努力と、物欲にも精が出るようになったのはいいことかも。ところで運動するようになってから毎日体重測定していたら、この1ヶ月でなんと人生最大MAX体重から、3キロも減量していた!

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わーいわーい。具体的数値はヒミツ。食生活は、朝食をパンからシリアルに変更、揚げ物や脂っこい食品を極力控えて野菜多めに、仕事中の間食を一切止めた程度なのだが、まさかここまで一気に落ちるとはー。なお、運動お休みの週末だけは従来どおり過ごしていても特にリバウンドなし。ジム入会3ヶ月頃あたりが減量のピークらしいが、おおよその目標体重があとマイナス5キロなので、夏本番に備えてもうちょっと絞っていきたい。アタシもっと痩せたら、昔履いてたヒステリックグラマーのデニムを履くんだ……。

朝ウォーキングの話題も広げたかったのだが、長くなりそうなので後日別エントリで書く……って、ブログ2周年の話がすっかりどっかへ行ってしまったー。てなわけで、2年目もどうぞよろしくお願いします!

実物大トリコを愛でてきた

 

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昨日、打ち合わせの帰りに六本木へ立ち寄り、国立新美術館で開催中の文化庁メディア芸術祭の受賞作品展に行ってきた。

festival.j-mediaarts.jp

 

エンターテインメント部門でゲーム『人喰いの大鷲トリコ』が大賞受賞し、大型スクリーンに映し出されたトリコが、AIとセンサー反応で来場者とコミュニケーションを取れる「プロジェクション・トリコ」という、以前TGSや海外のゲームショーで公開していた映像展示をやっているとのことで、打ち合わせ場所がちょうど同じ沿線だし入場無料なので、これはぜひ観に行かねばーと思いたち、時間を作ってみた。

gendesign.co.jp

 

『トリコ』は昨年春、PS4本体と同時購入してとても感激した、思い入れの深いタイトルだ。PS4を買うきっかけのひとつにもなってくれた。プレイ感想はこんな感じ。

macgirl360.hatenablog.com

 

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い、いたー! トリコーーー!!!! 写真だと大きさが伝わりにくいのが残念!!

streamable.com

ユーザー登録不要の外部アップローダを探して、動画アップしてみた。ブシュってクシャミするトリコかわいい。つーかはてなブログiPhoneで撮った動画直貼りできないってどーよ。

streamable.com

センサーの入ったタルを前に持ってくると、トリコがタルを取ろうと手をカリカリする。ぶん投げてタルキャッチさせてー。タル壊れちゃうけど。

streamable.com

トリコの苦手な目玉ガラスを向けると、シャーシャー怖がって奥に引っ込んでしまう。目玉ガラスを下げるとケロッとして元に戻ってくる。怖がらせちゃってゴメンだけど、あーかわいい。

 

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トリコのいる檻、スクリーンの前に立つと、トリコがのっしのっしと歩いてくる。めっちゃこっち見てる。ただ目の前にいるだけなのに、この自分とだけ目線が合ってる感がすごい。トリコの正体は、すさまじく最新鋭テクノロジーの化身なのだけれど、同時に血の通ったリアルな、まるで本物としか言いようがないいきものでもある。そのギャップが素晴らしいというか、これからやってくる近未来のAIがすべてこんなリアルになってしまうかもしれないのもなんだか怖い気がするけど、ゲームで数々の冒険や佳境を共にしてきたトリコは、とにかく愛らしくてたまらない。

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たぶん美大生かと思われる女子たちが、トリコをスケッチしていた。彼女たちもかわいいなー。他の受賞作品展示も、とても興味深くて面白かった。アニメーション部門大賞受賞の「この世界の片隅に」は、映画館でも観た大好きな作品なので、とても喜ばしい。同時受賞の「夜明けを告げるルーのうた」は未見だけど、展示されていたキャラ設定原画が、小学生の学習帳(数字の書き取り)に直筆だったのがとても気に入ったので、今度配信で観てみようと思った。マンガ部門は、アナログ原稿作品が多いのが意外だった。やっぱりアート的視点作品はアナログの手触りが必須なのかなーとか。

 

プロジェクション・トリコでトリコと触れ合っているうちに、ふと昔のことを思い出した。小学生の頃、近所にふらりとやってきた野良犬を、家で一時的に飼っていた。たしかジョンとか適当な名前を付けて、かわいがっていた。鼻っ面が真っ黒な雑種犬で、トリコによく似ていた。ジョンはある日どこかへ消えてしまったけど、犬が大好きな自分は、少しでも犬と生活ができてとても嬉しかったのを覚えている。もしかしたら保健所へ連れて行かれたのかもしれないけど、今はもう知るよしもない。

 

自分がトリコを好きになったのは、ジョンの面影を重ねてたのもあったかも、と改めて気づいた。ジョンはうっすらと曖昧な記憶を残したまま、どこかへいなくなってしまったけど、AIであるトリコはほぼ永久に残ってくれる、永遠の存在だ。自分としては、どちらもかわいくて大好きないきものであることには変わりない。

慌ただしい中だったけど、プロジェクション・トリコ、体験できてよかった。会場ではずーっと小声でイーサイサイ(「いい子いい子」の意)言いながらデレデレとトリコを撫でていたので、相当キモい女に見られたかも……今回だけの展示なのはもったいないので、またいつか、何かの機会でトリコをイーサイサイしたい。受賞作品展は明後日6/24までなので、お時間があればぜひ行ってみてほしい。

トリコ、大賞受賞おめでとう!

マカロニほうれん荘原画展に行ってきた話

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先週の平日、中野ブロードウェイで開催された「マカロニほうれん荘」(以下、マカロニ)原画展に行ってきた。

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会期が非常に短いのと、休日は要整理券の入れ替え制だと知り、これは平日に行かねば無理だと思い、時間を作って行ってきた。

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平日の開館直後でこの混み具合。グッズはほぼ完売していた。中に入ったらみんな写真を撮りまくっていたが、念のため入口でスタッフに許可をもらい、自分も撮影してみたほんの一部をご紹介。


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ふおお……単行本のモノクロでしか見たことがなかった原稿のカラー原画が!!!! 記念すべき第1回目の原稿も全ページ展示されていた。トシちゃんときんどーちゃんの年齢もとっくに越しているが、気分だけは同じ落第n回生。

鴨川つばめの原画、下書き線やホワイト修正跡が一切なく、とにかく線とレイアウトが美しくて、絵が超絶ウマすぎる。過去には手塚治虫原画展や昨年開催されたジャンプ展など、有名漫画家や作品の生原稿を見てきたが、これほど印刷原稿と遜色がない美麗な漫画原画は、そうそうお目にかかれないかも。何よりも、40年近く前の原稿とは思えないほど絵柄が洗練されていて、色あせて古びていないのがすごい。展示の照明が若干強めだったのがちょっと心配になるほど、かなりよい状態で保存されていたと窺える。

 

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有名な一コマカットの拡大パネルも。これこのままグッズとして売ってほしかったなー。

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単行本のページ埋め合わせカットの原画まであった。このへんの絵、紙に穴が空くほど何度も何度も眺めてたよ……!!

 

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きんどーちゃんの、最高にイカした一番好きなセリフ。漫画でオシャレなファッションや音楽、モードを表現してきた作品は数多くあれど、このたった一言で70年代当時のパンクムーブメントのすべてを集約してしまっているのがカッチョイイし、パンクを知らない層にも分かりやすく伝えていて、とても素晴らしい。この話自体も静・動のリズムとテンポがすごく良くて面白かったなー。クマ先生はノセられるとチューリップ熊美に変化するのが好きだった。

 

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マカロニでは、本編と無関係のキャラが出てくる、鴨川つばめのセンス炸裂のオシャレな扉絵がとにかく大好きで、このあたりの扉絵原画が見られて感激していた。特にセーラー服×日本刀の原型とも言える「センチメンタル・サーカス!!」の扉絵(カラー原画!)は本当に素晴らしくて、目の前で感涙してしまった。パネルに写真撮ってる自分が反射しちゃってるね……写真はもちろんiPhoneの壁紙にした。f:id:macgirl360:20180604104007j:image

単行本全巻も置いてあって、今すぐそばにあの絵があるんだなーと感慨深く読み返しながら見較べられるのも嬉しい。このナチス3人娘扉絵も好きだったなー。


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今回の原画展最大の見所ポイント、作者自らの選曲による会場内BGM直筆リスト。モチーフで描いていたバンドばかりが並ぶ。ブリティッシュ・ハードロックが本当にお好きで、きっとノリノリで選曲されたんだろうだなぁと感心した。最後?に10ccの「アイム・ノット・イン・ラヴ」で締めてるっぽいのもいい。Spotifyでプレイリストを作りたいくらいだ。

個人的にはスウィートの「アクション」が入ってるのが嬉しかった。デフ・レパードやスティーヴ・スティーヴンスのカバー版が有名だが、原曲はダサかっこよさが極まっててイカす。「マカロニ」のテーマ曲にしてもいいくらい。

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スージー・クアトロの「ワイルド・ワン」も入っててこっちも「マカロニ」の世界観にピッタリな選曲だと思うけど、どっちかっつーとBOOWYとのコラボや「ビートたけしお笑いウルトラクイズ」のエンディングテーマ曲なイメージ。アレのドタバタっぷりはマカロニ感あるかも。

 

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感動に震える手で描いた寄せ書き。緊張しすぎて字も汚いし、トシちゃんのヒゲを描き忘れて痛恨の極み……! オシャレ扉絵はホントにもっと見たいので、ぜひ!!

 

原画展レポートはこんな具合で、ここで自分とマカロニとの出会い、思い入れなどを綴りたいと思う。

 

自分がマカロニを初めて読んだのは、幼稚園の頃。親戚の家へ遊びに行ったとき、当時高校生だった叔父の部屋の本棚に単行本があった。手塚治虫の「ブラック・ジャック」も置いてあり、70年代チャンピオン・コミックス定番人気作だが、いずれも自分の人生で一番大事な漫画作品たちだ。幼稚園生でも分かる、スピード感溢れるハイテンション・ギャグの面白さ、ロックやミリタリーのカッコよさ、時々ちょっとエッチな内容に一気に惹かれて、小学校に上がってから自分用に単行本を買って揃えた。他には柳沢きみおの「翔んだカップル」や村生ミオの「胸さわぎの放課後」などの王道ラブコメ作品も置いてあったが、そっち方面には転ばなかった。親戚の叔父も、まさかこんなネットの片隅で今さら学生時代の本棚の中身を晒されているとは知るよしもないだろう。

会場には、叔父と同世代と思われる50代のおじさん、おばさん層から若者まで、あらゆる世代が来ていたが、みんなそれぞれ、マカロニとはどんなファーストコンタクトだったのだろうか。特に若者は単行本と出会う機会も少なくなっている気もするので、興味がある。マカロニファンと会う機会があれば伺ってみたい。

 

マカロニの魅力は、ロック音楽、ミリタリー、昭和歌謡、特撮など、作者の好きなあらゆるカルチャーのすべてをギャグ漫画に濃縮還元していて、70年代の流行や時代感もそのまま吹き込まれているのだが、連載40年を経た今読んでも時代の古さをまったく感じさせず、次元を超越した存在になっている点だと、原画を目前にして改めて気づいた。マカロニ評でよく言われる「漫画から音楽が聞こえてくる」という喩えがあるが、自分が断言するに、マカロニはロックオペラなのだ。

 

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ケン・ラッセル監督によるザ・フーロックオペラの映画化「TOMMY」(1975年/イギリス)。初めて観たとき、映像表現や群像の描き方、疾走感がまさに「実写版マカロニほうれん荘だ!」と直感した。そういえばこの映画、ゲーセンやピンボールが出てくるんだった。ゲームの話題をギリギリ放り込めた! ピンボールチャンピオンのエルトン・ジョンとのセッションバトル(ピンボールに鍵盤が付いてプレイする謎仕様)と、ピンボール教信者たちがピンボール筐体をぶっ壊すシーンがお気に入り。

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mixi.jp

mixiの参加コミュニティ「マカロニほうれん荘鴨川つばめ」で、パロディ元ネタ研究・検証トピックを久々に読み返してみたら「TOMMY」のパロディ検証もされていて、ちょっと嬉しかった。マカロニに影響を受けてパンクロックに興味を持ち、大人になってから元ネタを知る喜び。このコミュ、マカロニ&ロックファンのすさまじい熱意と貴重な資料が満載なので、どうかインターネットアーカイヴとしてこのまま後世まで残っていてほしい。


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鴨川つばめの近作イラスト。こちらこそ、素敵な原画展をありがとうございます。アニメ化・実写化などメディアミックス話はいまだに先生のところへ来てるかもしれないけど、どうかずっと断り続けて、マカロニはずっと永遠に、漫画のオールタイムベスト、オンリーワンでいてほしい。3DOのゲーム版は……そもそもハードを持ってなかったので、3DO識者の記事を参考にする程度に留めておこう。フューチャー・パイレーツ制作かー。無職でハロワに通ってた時、求人票を見たよ。

【マカロニほうれん荘インタラクティブ】名作の陵辱 [ ボンクラ360魂 ]

 

原画展の第2弾、電子書籍でも読める単行本の完全版を期待したいのと、このたびのマカロニ原画展、本作の素晴らしさをいつまでも記録に残したくて、ブログを書いた。自分やみんなの心の中に、いつまでも「マカロニほうれん荘」がありますように。