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しがないゲーオタ女子の真・闇ブログ

大事な音楽はすべてゲームが教えてくれた【レースゲーム編・後編】

前回のエントリ、おかげさまでブログ開設以来初めてのアクセス数と大反響で、なんと『リッジ』シリーズの作曲者である大久保博さんのお目にも触れてしまい、めっちゃ嬉しいやら恥ずかしいやら……こんな神も悪魔も降り立たぬ荒野のような僻地ブログ記事をご覧いただき、ありがとうございました!

 

そんな感じで、自分のブログは意外にも誰かに割と読まれてしまっているのと、ゲーム音楽ネタは読者の食いつきがかなりよいと気づいてしまい、ちょっとしたプレッシャーを感じたりもしてるけど、ここは自由気ままに自分勝手にできるマイブログなので、いつものテンションで続きを書いてみる。


前編では、レースゲーム×テクノ音楽との出会いについて綴ってみたが、今回は「レースゲームは最高のドライヴコンピレーションアルバムだ!」をテーマに語ってみたいと思う。

 

Wipeout』や『リッジ』シリーズで、すっかりレースゲームのとりこになってしまった自分が次に出会ったのが、『バーンアウト3 テイクダウン』(2004年)だった。
友人宅で、これすっげーおもれーんだよーと勧められて遊んだのが初めてだった。ライバル車をクラッシュ=テイクダウンさせる斬新なシステムに、これまでの速さとテクニックを競うレースゲームの概念をすべて覆されたような衝撃を受けて、すっかり夢中になってしまった。
さらにBGMが、ゲーム内の架空FM局による新旧ミックスのパンク、メロコアオルタナティヴのバンド中心のイカす選曲で構成されていて、めちゃくちゃシビれた。悪ガキソング大集合って感じでイイヨネー。架空のFM局ってなんだよー、もう最高のアイデアじゃん!
Crash FMのDJ担当であるMC RYUのカッチョイイボイスも、当時深夜によく聴いていたJ-WAVESOUL TRAIN」でかなり聴きなじみだったのもよかった。先日リリースされたばかり(プレステで最も好きなゲームなのでもちろん買ったさ!)の『パラッパラッパー』のタマネギ先生でもおなじみだよね。

 

バーンアウト3 サントラ - Google 検索

おそらく権利関係などの都合でサントラは出ていないようだが、ほんの数年前までは収録曲リストを収集するだけでもひと苦労していたのに、今では上記のようにググると、なんと収録曲情報が自動表示されて、テクノロジーの恩恵に感激した。ありがとうテクノロジー

Burnout 3: Takedown soundtrack - NFSSoundtrack

より見やすい正しいトラックリストはこちら。このサイト、レースゲームのサントラをだいたい補完しててスーパー最高なので以下引用する。

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収録曲では、ジ・オーディナリー・ボーイズの“Over the Counter Culture”が特にお気に入り。収録アーティストでは、ラモーンズ、Ashが特に好きだった。Ashは90年代ブリットポップ全盛期の頃、ちょうどシーンから鮮烈デビューしたのも衝撃的だった。収録曲でないけど“Goldfinger”が、聴いてた当時の空気感とか思い出せて、甘酸っぱくて好き。

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レースゲーム×ロックの融合というと、『クレイジータクシー』のオフスプリングでヤーヤーヤーヤーヤー!するってのが鉄板なんだけど、個人的に『バーンアウト』の出会いが先だったので今回は割愛。どっちかっつーとオフスプはクレタクよりもドラえもん空耳MADのイメージなんだよね。Flashなついー。今見るとさほど笑えないんだが、当時はオラサイトのスピルバンとか見て爆笑してたヨ……ってこのままいくとインターネット老人会トークになっちゃうので、さっさと次へ。

 

ナンバリング続編の『バーンアウト パラダイス』(2008年)では、オープンワールドシステムを導入したことによって、走るバックグラウンドやシーンによって曲を選んてみたりなど、音楽への没入感がさらに増している。『バーンアウト3 テイクダウン』に続くMC RYUのナビゲーターボイスも心地よい。昔放映されてたNHK-FMあさのバロック」みたいに、早朝ドライブにクラシックの名曲流せるのイカすー!

 

Burnout Paradise soundtrack - NFSSoundtrack

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やっぱタイトルにもなってるガンズの“Paradise City”が本作のすべてを物語ってていいよなー。アダム&ジ・アンツやデペッシュ・モードなどの80年代ニューウェーブ系アーティストも収録されていて、自分好みのジャンル曲がより多くなってるのもいい。


これは個人的エピソードになるが、自分の手元にある『バーンアウト パラダイス』のソフトは、9年前に交通事故で若くして不慮の死を遂げてしまった仕事仲間の所有ソフトを、ご遺族から形見分けで譲ってもらったもので、さまざまな意味でも非常に思い入れのあるゲームとなってしまった。しばらく夢中でやりこんだあと、360を起動して時折プレイしていたが、以前のエントリでも書いたように、このたびOneでも後方互換してくれたので、Oneでも連れてきた。

macgirl360.hatenablog.com

ソフトのほか、彼が愛用していたiPodも譲ってもらい、中身を見てみると、好きなミュージシャンの楽曲と並んで、セガタイトルやZUNTATAのサントラが数多く入っていた。遺品を整理したらZUNTATAファンクラブのカードも出てきたくらい、好きだったんだなぁと思った。きっとこのiPodをBGMに、大好きな車の運転をしていのだろう。彼がかつて溺愛していたレースゲームたちへの想いを馳せつつ、こんど久しぶりにiPodの電源も入れてみようかな。

 

話を戻して、最後はレースゲームとオープンワールド、そして音楽の関係がさらに究極進化した『Forza Horizon』(2012年)。元々『Forza』シリーズもイカすサントラ集ゲームだったけど、スピンアウトの本作では架空のカーレースフェスに参加するってストーリー設定が、フェス好きな自分にギュンギュンきたので即効買った。収録メーカーにホンダがあるのもイイ。

 

Forza Horizon soundtrack - NFSSoundtrack

まずはポーター・ロビンソンのオープニング曲“Language”にいきなりノックアウトされた。かっちょよすぎ! この曲でポーター・ロビンソンにすっかり一目惚れして、フジロックフェス2013やGAN-BAN NIGHTのライヴアクトを見に行ったほど。フジロックでこの曲がかかった瞬間、ゲームの世界に入り込んで完全にシンクロした気分になって、サイコーにハイになったね。

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最近彼とユニットを組んだ、Madeonの“Icarus”も、難攻不落の双璧アンセムだね。一緒にアニメPV作っちゃったり、二人とも重度の日本オタクすぎてやばい。

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主にEDM系が大集合した収録アーティスト、いちいち羅列するのがはばかられるほど、どれも超お気に入りすぎて本当に素晴らしい。前編で提唱した、レースゲーム×テクノにおける、究極の最終完成型サントラゲームだ。EDM入門編としても非常に聴きやすいし、これを読んでEDMに興味が湧いたら、アルバムを買う感覚でプレイしてみるといい。

 


以上、レースゲームと自分の好きな音楽についての関係は、ひとまずこれでおしまい。はースッキリした。前後編になっちゃったが、ほんとに長年書きたかったことなので感無量。レースゲーム編と銘打ったので、もしや他ジャンル編もあるのかなーと窺わせつつ、そっちは気が向いたら書くつもり。

ゲームとの出会いが、20数年来にわたってこれほどまでに、計り知れぬほど自分の聴く音楽へ影響を与えてきたのを、今回書き出してみて改めて気づいた。なんてったって「ゲームがきっかけ」ってのがいいんだよね。音楽に限らず、これから若い世代が出会う新しい世界においては、どんな未開拓ジャンルでも、いつだってゲームが入口になっていてほしいと願っている。さて、次はどんなゲームと音楽の出会いがあるかな。

 


【おまけ】

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このPV……『アインハンダー』っつーか『メタルブラック』つーか、すげー横シューっぽくないっすか? ビル街を横切るシューティングは名作!!