前回エントリから1ヶ月経ったのに、ちっとも新型コロナウイルスが収束しないどころか、ついに緊急事態宣言が発令されちゃった! いったいニッポンどうなっちゃうのー!? 助けてーアルゴマン!!
コロナ騒動のなか唐突だが、3月終わりの週末、休みを取って鬼怒川温泉へ一泊旅行してきた。旅行レポで、だいぶ写真多めなのでご了承を。
浅草発東武特急リバティ。春日部駅まで、ずっと車両貸し切り状態だった。
栃木に入ったあたりから、しんしんと積もってきた。雪すげー。駅前もガラガラ。地元の小中学生が足湯にたむろしながら、元気に雪遊びしていた。
鬼怒川という地名だけあり、鬼推しらしい。前からこんなだったっけ……。
鬼怒川温泉、前々職の編プロの社員旅行で、日光方面へ行った記憶が。東武ワールドスクエアと日光江戸村を巡って宴会したり。前職の友達と女子旅でも来ていて、日光の竹久夢二美術館に立ち寄り、女遍歴のだらしない夢二のクズ男っぷりに女子一同呆れた記憶があった。
ひたすら雪が降るが、ホテルのチェックインの間まで散策。橋から見た光景がパンフなどでよく見かけるザ・鬼怒川って感じで感激した。ストッキング着用のためあいにく利用できなかったが(個室の更衣室があったが、寒くてとても脱げない!)、所々にある足湯は、冷え切った末端を温めてくれて、まるでセーブポイントみたいでホッと安心する。ここには手湯もあり、雪でかじかむ手にとてもありがたかった。
鬼怒川温泉ロープウェイにも登った。ほとんど人がいないし、前も後ろも雪で見えない! つーか雪でもロープウェイが運行していることに感激した。
おさるの山のサルたち。寒そうだった。ちびっこサル優先でエサをあげたくても、年季の入った圧のつよいママザルがグイグイ寄ってきてエサを奪ってしまい、生物問わず母パワーすごいと思った。
今回の宿泊先、伊東園ホテルニューさくら。なぜこの宿を選んだかというと、ゲームコーナーが温泉ゲーセンらしからぬラインナップだと知り、一度見てみたいと思ったから。
ホテル別館に入ってすぐ、いきなりこの光景。ま、まじか……! お休み処っぽいスペースにテーブル筐体が2台。『熱血硬派くにおくん』と『スペースインベーダーDX』が稼働してた。なお、ゲームコーナーはホテル宿泊客でなくても出入り自由で利用できるらしい。
左はミッドウェイの『Hydro Thunder』。ターボ爆速ボートのレースゲーム。浮遊感や機体がワイプアウトっぽくてイカス。右はKascoというメーカーの『Untouchable』。ギャングを追っかけるガンチェイスゲーらしい。
旧ロゴ時代のセガのエレメカ、『Grand National Race』、メーカー不明の『早撃マック』、ミッドウェイの『Sea Raider』。故障中の筐体もあったが、どれも状態が良くてすごいすごい。潜水艦ゲームが数台ありやってみたら、弾の速度とターゲットの距離感がうまくつかめず結構難しかった。爆撃音がちょうカッコいい。
ウィリアムスの『Skylab』は宇宙モチーフのピンボール。周囲が静かなのでフリップ音もじっくり聴けて最高。セガの『Pro-Bowler』は玉を投げる角度が絶妙で奥深く、プレイした中では個人的に一番お気に入りのエレメカだった。人形が着てる旧セガロゴのボウリングシャツが超絶いい。欲しいからセガさん作って。しかしいずれも自分の生まれる前のゲームか……生産されて40数年、お互いよくぞ生きぬいてくれていた!
タイトーの『S.C.I. - Special Criminal Investigation』。前述の『Untouchable』といい、運営スタッフにカーチェイスゲーム好きがいるのかしら。いい趣味してる。グレイトだよ!
セガの『スーパーハングオン』アップライト筐体。ライドオン筐体はよく見かけるが、アップライトタイプは初めてかも。へたれプレイですぐゲームオーバー。でも立ちながらバイク乗るの、二輪教習でやってうまくできたから全然オッケーよ!
エレメカ群で特に印象的だった、セガの『Lunar Rescue』。宇宙探索機?のドリルを模したバネの先端で、壁の目標物ボタンを突くゲーム。タイトーでも同名タイトルのアーケードゲームがあるが、ベクトルが全然異なる。
これの他にも戦車を動かすゲームが出てたらしい。戦車でただ壁を突いてるのではなく、救済車が避難救助してるって設定なの……。
あまりにも筐体数が多いので、ここからはサクッと早足でご紹介。ジャレコ筐体のビデオゲームや、キッズ向けエレメカ、一昔前のパチスロ機、ミニホッケー台などもあった。そういえばコーナーの奥で業者が筐体の調整をしていたが、定期的メンテが丁寧にされていて、状態の良さの理由が窺い知れる。
旅の最大目的、セガの『ラッドモビール』!!
閉店前のウェアハウス川崎でついに対面も、あいにく調整中でプレイが叶わなかったのが、やっと逢えたね……!!
どうやら油圧ムービングは作動していなかったが、プレイ自体は問題なくできた。お、おもしれー。ミラー横でぶらぶらしてるソニックマスコットを、愛車ギア君で再現して、ついに元ネタ実物を拝めて感激。
隣りに並ぶナムコの『メタルホーク』。この2台が並んでること自体、奇跡で驚喜。こっちは油圧ムービングがガッシンガッシン動いてて、正直酔いそうだった。
別室の卓球場コーナーも、とてもよかった。温泉卓球なんてちょう久しぶり。ヘタすぎてラリーがなかなか続かないが、とても盛り上がった。
『ラッドモビール』プレイ中の、ウキウキな私。まさか浴衣でオールドエレメカや大型筐体をプレイする日が訪れるとは、ゲーセン活動史上、最高の体験だった。他にも『電車でGO!』や『バーチャレーシング』などもあったが、営業時間ギリギリまで写真を撮ったりしていて、全プレイとまでいかなかった。伊東園ホテルニューさくら、またぜひ訪れたい。
当方のヘタな写真やレポよりも、ゲーマー有志がTwitterにアップしている上手な写真レポのほうが参考になるかも。数年前から稼働タイトルは特に変わってないらしい。
twitter.com
#ホテルニューさくら 2019/4月1日
— グリン・サンドラ (@gurin_sandra) 2019年4月6日
親友とゲームで有名な温泉宿にやって来ました!
到着後向かって右を向くとゲームコーナーへ向かう道が。
温泉施設のある本館からは一度この野外を通って行かねばならない様だ。
逆にゲームコーナーのみ利用する場合一度もフロントを通らず直行&退去可能な様です。 pic.twitter.com/MISBdc9N60
「レトロゲームがいっぱいあったよ」って教えてもらって、行ってきました鬼怒川温泉の「伊東園ホテル ニューさくら」別館3Fゲーム コーナー。うわー、これ、思ってたのとレトロの時間軸がちょっと違うなー。嬉しい方向にだけど。 pic.twitter.com/A8qR0f70SJ
— Ackieee (@Ackieee) 2019年1月14日
温泉ゲーセンをたっぷり堪能して、雪も止んだ翌日、日光江戸村へ。栃木方面はコロナ感染者も少ないせいか、通常営業しているのも驚きだし、江戸人がマスクしていたのも驚愕だった。施設へ入るごとに江戸人が「除菌水をかけるでござる!」と除菌スプレーを手にプシュッとするのがシュールだった。
平日も相まって、とにかく人がいない。昼すぎから徐々に人は増えてきたが、江戸時代も実際このくらいしか人口いなかったのかなーと錯覚する。ニャンまげがいないか探し回ったが、どこかの店で番頭してるを見かけただけで、遭遇できず。前に来た時にはいたんだけどなー。グッズも思ったほど置いてなくて、近年はニャンまげ押し展開でなくなった印象。ニャンまげに飛びつきたかったよードンドン!(現在は飛びつき禁止)
花魁とお大尽遊びの「若松屋」と、人情演劇「両国座」。
若松屋は、アニメ声のかむろちゃんがけなげで可愛かった。花魁芸も初めて観たが、花魁の廓詞(くるわことば)が生で聴くとケレン味がすごかった。男性に夢を持たせるという点ではある意味、現代のギャル語やJK語にも通じるような。花魁道中も観たかったなー。
両国座は、欽ちゃん劇場プロデュースなだけあり、庶民の笑いのツボを押さえていて面白かった。演者の客いじり&あおりが欽ちゃん譲りっぽくてよかった。
忍者アクション劇の「忍者からす御殿」(※撮影不可)も観て、間近で観る本物の忍者アクションは迫真の演技で、スーパーかっちょよかった。抜け忍ってやっぱ哀しい運命なのよね……。
いずれの演劇も、新型コロナ対策で入場時のマスク装着、観客との距離も取って見られた。いま演劇界が営業できずつらい悲鳴を上げている現実や、観光客が減った日光江戸村で頑張って働いている江戸人たちを思い馳せながら見ていたら、なんだかやるせなくて泣きそうだった。
日光江戸村に到着した直後、ニュース速報の通知で志村けんの訃報を知り、ショックで動揺を隠しきれなかったが、今はとにかく江戸村を楽しむことに集中しようと思い、めいっぱい楽しんだ。もうこれほど衝撃的なニュース通知はないだろうな、とスクショを撮っておいた。
今回の旅もこんな時期に、しかも(単なる奇遇だけど)大雪の中、どうかしていると思われるかもしれないが、実は月曜に自宅マンションが点検のため、日中全館停電&断水とのことで、電気もネットも一切使えないから仕事も家事もできず、かといって出かけられる場所はもはや限られているし、家族も今年度内の有給を消化しなければならず……というワケで、だいぶ前から旅行は企画していて、かねてより行きたかった鬼怒川温泉のゲーセンを選んだ。電気も水道も使えない家にじっと引き籠もっているよりも、都心部で当てもなく接触の機会を避けつつ、神経を尖らせながら時間を潰すような無理ゲーをやるよりも、結果、他人との接触の機会もうんと減らせて、精神衛生上ずっとマシに過ごせた。
志村けんが死ぬの完全に平時の終わりを象徴する感じになるなと考えていたら1日が終わった
— メキシコ産 (@fuba) 2020年3月25日
fubaさんのこのツイートを見て以来、自分の平時とはいったい何か、ずっと考えていた。そして温泉ゲーセンで遊んでいて、これが自分にとっての平時だと気づいた。ごく普通にゲーセンへ行って、コインいっこいれて遊んで……けど、緊急事態宣言を受けて、ゲーセンもついに自粛休業を強いられ、当面の間、ゲーセンに行けなくなってしまった。伊東園ホテルニューさくらの温泉ゲーセンも、宿泊観光客激減の影響で、もしかしたら次に来る時はホテルまるごとなくなってるかも。さらにここにきて、ゲームの発売延期やCEROの審査業務停止など、日々刻々と状況が変化し、ゲーオタ的にも不安が尽きない。
朝起きると、体調を見たり検温するのが日課になった。今日は元気に起きられた、でも明日はどうだろう……? と毎日、不安を抱きながら。3月の三連休、人が減った渋谷のニンテンドートーキョーや渋谷スクランブルスクエアに行った答え合わせをするように過ごし、次は旅行外出の答え合わせ中。今のところ元気。通ってるスポーツクラブも再び休館になっちゃったし、いつもどおり朝ウォーキングやったり自宅ヨガに挑戦してみたり、しばらく放置気味の『リングフィット アドベンチャー』で体を動かすしかない。
志村けんが死んだことで、ついに平時の終わりを迎えてしまったが、自分の平時だけでも、見失わずに大切にしたいと思った。もはや平時でない今となっては、ただの空想や理想、夢物語かもしれない。けど、たとえ明日が世界の終わり、あるいは命の終わりでも、明日もゲームをしていたい。周囲や世界がおかしくなってしまっても、自分はずっと変わらないでいたいし、大事な人たちにも、変わらないでいてほしい……って、前回エントリでも言いましたね。大事なことなので2回言いました。
「人生は旅」、お前商標登録だったのか……どうやら伊東園ホテル専用のコピーらしい。まあおおむねそのとおりっすねー。ところでこの旅行中、10数年肌身離さず身についていた、大切な指輪をウッカリ無くしてしまった。おそらく大浴場の脱衣所で外して携帯用ミニバッグに入れておいたのがいけなかったのかも……と、時々思い返すたびに激しく後悔ちゅう。トホホ。フロントにも問い合わせて、発見できたら郵送してくれるそうだが、もう出てこないだろうなー。指輪のない指がスースーして寂しいよ。家族は代わりの指輪買ってもいいよ、と励ましてくれたけど、指輪物色で外出したい以前に、お店も軒並み休業になってるから、おニュー指輪はまだしばらくお預けかな。無くした指輪とともに、旅の思い出はいつまでも残るし、人生もつづく。
そんな感じで、日々過ごしてます。明日はいよいよ『FF7 リメイク』の発売日でやらなきゃだし、自分もゲームするため元気に生きますので、皆さんもどうぞ、くれぐれもお体大事に、お元気で。