Read me 激情

しがないゲーオタ女子の真・闇ブログ

2024年、それぞれのSEASON 2

f:id:macgirl360:20240124231437j:image2024年が明けた。この年末年始、家族たちは田舎へ帰省、自分だけ子猫のカヌと家で留守番。元旦は久々に実家のおせちとお雑煮をご馳走になって過ごし、猫と年越し最高~とのんびりウトウトしていたら、能登半島地震が起こり、大津波警報で一気に目覚めた。吊り下げたリュックが大きく揺れてカヌがじゃれるほど、こちらもかなり揺れた。突然訪れる災害は時と場所を選ばないというが、なにも元旦に襲ってこなくても……というやりきれなさが募る。ネットや初詣先の募金とあわせて、3千円ほど寄付した。被災地では大雪で苦しい避難生活が続いており、心休まるときが訪れるよう、ほんの少しでも北陸の被災者の支援になるといいな。f:id:macgirl360:20240124231532j:image三が日2日目、実家家族と市原の「サユリワールド」へ。隣接の「市原ぞうの国」も正月から営業しているらしい。動物にとっちゃ盆も正月もないといえばないが、すごい営業力。市原ぞうの国は、以前GWに家族たちと行ったことがあるので、まだ行っていないサユリワールドを選んだ。ここは主に動物とのふれあい&餌やりがメインで、入場料プラス1回500円のエサを都度購入するシステム。お正月でもそこそこの人が来ていた。

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f:id:macgirl360:20240124231440j:imagef:id:macgirl360:20240124231506j:imagef:id:macgirl360:20240124231520j:image
f:id:macgirl360:20240124231517j:image動物たち。ひゃーみんなかわいい~! 『ポケモンスリープ』でポケサブレをあげまくってる気分になる。ワオキツネザル舎でバナナをあげようとしたら、みんなすでにお腹がいっぱいなのか警戒心が強いのか、一匹も降りてこなかったのが残念。
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サユリワールド最大の目玉、キリンの餌やり。めっちゃ近ーい! まつ毛と舌長っ!! 舌先で器用にニンジンをかっさらっていった。ベロの感触がなんとも形容しがたい。こんな至近距離でキリンとふれあえるなんて最高。
f:id:macgirl360:20240124231514j:imageラクダの餌やり。かわいい。唇の感触がたまらん。黒と白のペアラクダ、なかなかのデカさで、『メタルスラッグ』のラクダ乗車イメージするよりもはるかにデカく、実際乗ったら相当の高さになるんだろうなー。f:id:macgirl360:20240124231444j:imageなんと、珍しくビントロングが展示されていた。都心の動物園ではめったに見かけられない。尻尾がでかくてズングリ体格がちょうかわいくて、ポケモンみたい。f:id:macgirl360:20240124231433j:image
f:id:macgirl360:20240124231426j:image三が日最終日。家族たちが田舎から戻ってくる前に、一人で映画館へ。ずっと観たかったヴィム・ヴェンダース監督の新作映画「PERFECT DAYS」。表題であるルー・リードの楽曲も大好きで、公開したら絶対に映画館で観に行かねばと、この日に思い立った。

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学生時代、日比谷シャンテ・シネで観た「ベルリン・天使の詩」に多大な影響を受け、続編の「時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!」を観に行って以来の、ヴィム・ヴェンダース新作劇場映画。東京の公衆トイレ清掃員・平山の淡々とした日常には些細な幸福や良き趣味があり、東京でこんなふうに暮らせたらいいなあ、という東京への憧れも詰まっていた。平山がカーステレオで流すカセットテープの楽曲がどれもセンスが良く、金延幸子の「青い魚」が収録されたアルバムをヘビロテしている。

open.spotify.comやたら歌の上手いスナックの女将とやたらギターの上手い常連客、ニャースみたいな声の古本屋の女主人、野良猫を愛でる金髪の老女など、意表を突きすぎるキャスティングも見ごたえがあった。2023年の東京の景観が見事にパッケージングされており、まさに2020年代版「東京画」だ。

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「東京画」は、1983年の東京の街の光景をありのままに映しながら、小津安二郎監督の映画とその関係者のインタビューを通じて軌跡をたどるドキュメンタリー映画。まさか40年の時を経て、ヴィム・ヴェンダース監督が同じ東京を舞台にした映画を撮るとは。花見、電車、パチンコ、原宿のロカビリー族、「タモリ倶楽部」の尻振りオープニングなど、日本人にとっては当たり前な日本の景色が、外国人の客観的視点だと奇妙に映ってしまう不思議な映像集で、とても面白い。今となっては貴重な時代の都市アーカイブであり、機会があれば各種配信サイトなどで観てみてほしい。

 

正月の地震のショックで、毎年恒例の友人や知人に年賀状LINEするのをしばらく忘れていたが、正月休みも明けて少しずつ連絡を送ってみた。数年前に年賀状じまいをして以降、比較的顔合わせしている知人からのLINE連絡も途絶えた。一方で、正月にしか連絡を取らないが、新年挨拶を通じて長年ずっとつながっている数少ない友人たちがいる。友人たちの昨年の出来事を聞いたり、自分も近況を話したり、互いの報告を楽しみにしている。
その中でも、昨年から新しくフォトブログを始めたという友人のサイトを教えてもらい、好きなゲーム(ポケモンやあつ森)にカワイイものとおいしいものがいっぱいの日記に感動した。インスタ全盛な令和時代に相互リンクをお願いしたりと、インターネットのなつかしいやり取りができて、とても嬉しかった。ありがとう。年始早々、コロナ感染たいへんだったね……いつもずっと見守ってます。また一年、お互い元気に過ごしましょうね!


このように、自分自身に置かれた状況や周囲を見ていたら、なんとなく“セカンドシーズン”という単語が思い浮かんできた。自立した娘たちと再び暮らすために自宅をリフォームする姉、夫に先立たれ、自宅の自社ビルを民泊施設へ改装し、管理清掃に勤しむ父方の叔母、老眼でクリエイティブ職が難しくなり、異業種の医療事務に転職した友人……それぞれの人生で、あらゆる転機が起こっているようだ。

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先日、NHKBSで黒澤明監督の映画「生きる」を初めて観た。志村喬が公園でブランコをこぎながら「ゴンドラの唄」を唄う名シーンしか知らなかったのが、こんなに面白い映画だったのかと、号泣しまくった。字幕付きで見ると、古い用語や文芸的なセリフがよく理解できた。役所勤続30年、胃がんで余命僅かの主人公・渡辺(志村喬)を放蕩の世界へいざなう小説家(伊藤雄之助嶋田久作にそっくり)が良かった。

茶店で、役所の事務業からおもちゃのウサギ製造工場に転職したとよ(小田切みき)が「こんなもんでも作ってると楽しいわよ。あたし、これ作り出してから、日本中の赤ん坊と仲良しになったような気がするの。ねえ、課長さんも何か作ってみたら?」と、労働と創造の素晴らしさを問いかけ、「役所で作れるものなど……いや、ある! 自分にもできることが!」と、自分のやるべきことを見つけ覚醒した渡辺を見送るように、学生たちのハッピーバースデーの合唱が流れるシーンが最高だった。

来年でいよいよ50代になるし、そろそろ自分にも“シーズン2”が来そうな予感。映画に大きな感銘を受けたのも大きいが、病気と向き合い、人生の残り時間が少ないのが分かったし、やりたいことをやっておきたくて、気づいたときに、本当にちょっとずつだが、創作活動をしておきたいと思い立ち、スケッチブックやメモを描いたり、Pinterestで資料集めをしたりしている。ただ他人の創造物を集めているだけで、自分の手で何ら生み出してはいないが、自分にとっては、これも大きな一歩だと思う。

どんなときでも、前のめりな後ろ向きでありたい。渡辺のように、今際の際でも何かひとつでも成して、生きぬきたい。この機転が第2シーズンか、あるいはファイナルシーズンかも分からない。人間として、成長するか衰退するかのどっちかだが、いずれにせよ、最後の最期で、悔いが残らないように努めたい。これは一年の計というよりも、一生の計だ。

そんなかんじの年始めでした。いつまでも同じ新年、同じ毎日は続かない、何があってもおかしくないこんな時代だから、大事な気づきがあってよかった。今年もお付き合いと遠いところからの見守り、よろしくお願いいたします。