Read me 激情

しがないゲーオタ女子の真・闇ブログ

【サントラ&LEGENDS続編発表記念】コトブキムラBGMよ、永遠なれ

f:id:macgirl360:20240228113503j:image先週頭、時間あるうちにそろそろ今月分のブログでも書くかァーと思ったら、なんだか体が気だるくなって熱っぽく……週末、喉がイガイガしてたから葛根湯を飲んだりして警戒していたが、見事に発熱、風邪引いた。昨年末も同じ症状で通院した時に残っていた抗生物質も含めた処方薬を飲み、しばらく様子を見ていたが、どうにも発熱が止まらず、通院したのが休診日をはさんだ翌々日の木曜というバッドタイミング。

やっと通院したら、再ブーム化しているコロナかインフルかは、発熱からもう4日以上経ってるし、検査やっても特に意味ないかもってことで、ノー検査だった。幸い、家族たちに風邪はうつっておらず、みな至って元気で、コロナインフルいずれかだったかもしれないけど、症状的には重症化もせずいつもの熱風邪かなーという感じで、まだ痰と咳が続いてるが、やっと人並みの生活ができるほど回復してくれて安心した。写真は発熱MAX時に寝室で撮った体温計。なかなか40度近い熱なんて出ないし、実物を見た例はないが「暗闇に光るRRoD(レッドリングオブデス)みたいでカッコいい!」と高熱でうなされながらも感激して撮影した。f:id:macgirl360:20240228113514j:image
f:id:macgirl360:20240228113455j:image熱でぐったり寝ていると、カヌが腹の上や顔のそばで体を押し付けて寝てくる。重い……発熱で体が温まってるからくっついてくるのか、ネコなりに付き添い看病してくれてるのか分からないが、風邪で寝込んでつらいときも、ネコがいてくれて気持ちが救われて、よかったと思う。
f:id:macgirl360:20240228113506j:image風邪からやっと回復したら、ポケセンで予約していたサントラ3点がついに届いた。特装ボックスで収納したくてセットで買った。ソード/シールドだけ未プレイだけど、プレイしている家族らも楽しんでくれるだろう。
f:id:macgirl360:20240228113525j:image
f:id:macgirl360:20240228113510j:image
f:id:macgirl360:20240228113458j:imageいやーいい箱。物理メディアにサヨナラバイバイして久しいが、ゲームサントラだけは音楽サブスク配信が基本ないものと認識してるから、本当に欲しいゲームサントラはBOX買いするのが定番となった。
f:id:macgirl360:20240228113529j:image
f:id:macgirl360:20240228113522j:image
f:id:macgirl360:20240228113518j:imageポケモンSVだけ6枚組……全部合わせて14枚組!! すげーボリューム。中でも今回特に聴きたかったのが『Pokémon LEGENDS アルセウス(以下『アルセウス』)のサントラ。初めてプレイしたポケモンシリーズで、今でもとても大好きなゲームだ。以前もブログで『アルセウス』へのあふれる思いを書きしたためた。もう2年も経つのかー。

macgirl360.hatenablog.com

軒並みならぬ『アルセウス』への思いを伝えきったつもりだったが、そういえばアレについて書き忘れていたことに今さら気づく。「コトブキムラ」のBGMの素晴らしさについてだ。このたびのサントラ発売記念に、追記しておく。

youtu.be

ゲーム未プレイの人には作業用1時間30分耐久コトブキムラBGMを聴いてもらってから読み進めてもらう前提として……冒険の拠点であるコトブキムラ。ポケモン調査後などに何度も訪れるこの村で流れるBGMは、どこかホッとするような、遠い故郷を思い出すような、緩やかで穏やかな旋律なのだ。異世界から訪れた主人公を、畏怖しながらも受け容れてくれる、村人たちの優しさも感じられる。ストーリーの進行度に合わせてメロディが変わり、最終的には『ポケットモンスター ダイヤモンド・ パール』に登場する「コトブキシティ」のテーマBGMがモチーフとなる。

www.pokemon.co.jp

コトブキムラBGM、なんでこんなに好きなんだろう? と自分でも疑問なのだが、ゲーム内で必ず滞在する場所で、何度も何度も聴くBGMとして、長時間通して耳にしていても、まったく聴き飽きることがなく、むしろ無限ループで聴いていたいほど心地よいというか、ゲームを通じて、超良質なローファイ環境音楽を聴ける最高体験なのだ。

コトブキムラBGMの心地よさを具体的に例えるなら、ローファイ・ヒップホップ(Lo-Fi Hip-Hop)のヒーリング感が、もっとも近いのではないだろうか。Nujabes(ヌジャベス)の楽曲へ感じるものと共通している。

youtu.be

ポケモンを全シリーズ通してプレイしているわけでないから、シリーズ内の『アルセウス』の立ち位置が理解しきれてないが、コトブキムラBGMには、今はなき古の、ポケモンと人間の関係が成立していない時代に生きた人々や、その生活背景や文化など、昔々のいろんなものがBGMに込められているような気がする。サントラのライナーを読んだら、作曲者も実際にそのように語っていて、思いがダイレクトに届いている。動画BGMのコメントでも、『アルセウス』をプレイした友人たちも、コトブキムラBGMが好きすぎて、村に入ってもBGMを聴きたくて何もせずじっとして、夜~朝を過ごしたりするそうで、「コトブキムラあるあるだ!」と感激した。

コトブキムラの話をしていたら、だいぶ久しぶりに『アルセウス』を起動したくなった。いつ訪れても、ずっと変わらない、あのままのコトブキムラに、あのBGM。コトブキムラは訪れるたびに村が少しずつ発展し、自分の家やお店や畑、牧場があって……ただの拠点でない、ゲームの中のマイ故郷って感じがする。久々に帰ってきて、普通に「ただいま」と言ってしまった。

仲間のポケモンには、ディアルガパルキアエルレイド、御三家たちがいた。みんなかわいーねー。このポケモンと人間のリアルスケール感がたまらん。

図鑑タスクも、まだまだ途中だった。牧場のボックスは使い勝手が悪すぎて、ほとんど未整理。初プレイからちょうど2年、ポケモンSVやゼルダなど別のゲームに時間を取られているし、それぞれのゲームの操作感を戻すのが大変だけど、本当はヒスイ地方に戻って、のんびり図鑑埋めとかしたい。

ついでにテルとマイパートナー・フクチャン(ヒスイジュナイパー)で記念撮影。撮影の仕方も、もうちょっと便利になるといいのになー、と『アルセウス』で不足を感じていた点を、ポケモンSVではいくつか解消されているのがよかった。逆に『アルセウス』でよかった点はポケモンSVでは対応されてなかったりもあるが、いつかLEGENDSも続編が出れば……と願ってたら、一昨日のポケモンデーでなんと!! ついに!!! LEGENDSの続編発表がーーー!!!!

www.pokemon.co.jp

youtu.be

『Pokémon LEGENDS Z-A』エッフェル塔みたいなタワーが中心地にある、パリのような開発都市が舞台のようで、今からワクワクが止まらない。ポケモンガチ勢からの考察もまた楽しい。これまでシリーズでは「BW」や「XY」など、アルファベットを冠にしてきたが、ここでナンバリングタイトルでない外伝のLEGENDSシリーズで「Z-A」ときて、謎がますます深まる。来年2025年まで生きなきゃならなくなった理由がまたひとつ増えた。

シリーズのサントラ発売日とポケモンデーの新作発表を合わせるプロモーション戦略にも、さすがはポケモンだぜ……と感心する。サントラ発売記念に『アルセウス』語りをするついでに、素敵なサプライズをもらえた気分。自分たちをますます夢中にさせてくれるポケモンの世界に、これからも期待を送り続けたい。

続編も発表されたし、このきっかけに『アルセウス』の再評価ブームが来ることも楽しみだ。今までポケモンシリーズをやったことがない人にこそ、ぜひ『アルセウス』からプレイを始めてみてほしい。そしてもしプレイしてみてよかったら、コトブキムラBGMを聴き惚れ、コトブキムラを第二のゲーム故郷として認定してほしい。

 

2024年、それぞれのSEASON 2

f:id:macgirl360:20240124231437j:image2024年が明けた。この年末年始、家族たちは田舎へ帰省、自分だけ子猫のカヌと家で留守番。元旦は久々に実家のおせちとお雑煮をご馳走になって過ごし、猫と年越し最高~とのんびりウトウトしていたら、能登半島地震が起こり、大津波警報で一気に目覚めた。吊り下げたリュックが大きく揺れてカヌがじゃれるほど、こちらもかなり揺れた。突然訪れる災害は時と場所を選ばないというが、なにも元旦に襲ってこなくても……というやりきれなさが募る。ネットや初詣先の募金とあわせて、3千円ほど寄付した。被災地では大雪で苦しい避難生活が続いており、心休まるときが訪れるよう、ほんの少しでも北陸の被災者の支援になるといいな。f:id:macgirl360:20240124231532j:image三が日2日目、実家家族と市原の「サユリワールド」へ。隣接の「市原ぞうの国」も正月から営業しているらしい。動物にとっちゃ盆も正月もないといえばないが、すごい営業力。市原ぞうの国は、以前GWに家族たちと行ったことがあるので、まだ行っていないサユリワールドを選んだ。ここは主に動物とのふれあい&餌やりがメインで、入場料プラス1回500円のエサを都度購入するシステム。お正月でもそこそこの人が来ていた。

f:id:macgirl360:20240124231543j:image
f:id:macgirl360:20240124231440j:imagef:id:macgirl360:20240124231506j:imagef:id:macgirl360:20240124231520j:image
f:id:macgirl360:20240124231517j:image動物たち。ひゃーみんなかわいい~! 『ポケモンスリープ』でポケサブレをあげまくってる気分になる。ワオキツネザル舎でバナナをあげようとしたら、みんなすでにお腹がいっぱいなのか警戒心が強いのか、一匹も降りてこなかったのが残念。
f:id:macgirl360:20240124231408j:image
f:id:macgirl360:20240124231422j:image
サユリワールド最大の目玉、キリンの餌やり。めっちゃ近ーい! まつ毛と舌長っ!! 舌先で器用にニンジンをかっさらっていった。ベロの感触がなんとも形容しがたい。こんな至近距離でキリンとふれあえるなんて最高。
f:id:macgirl360:20240124231514j:imageラクダの餌やり。かわいい。唇の感触がたまらん。黒と白のペアラクダ、なかなかのデカさで、『メタルスラッグ』のラクダ乗車イメージするよりもはるかにデカく、実際乗ったら相当の高さになるんだろうなー。f:id:macgirl360:20240124231444j:imageなんと、珍しくビントロングが展示されていた。都心の動物園ではめったに見かけられない。尻尾がでかくてズングリ体格がちょうかわいくて、ポケモンみたい。f:id:macgirl360:20240124231433j:image
f:id:macgirl360:20240124231426j:image三が日最終日。家族たちが田舎から戻ってくる前に、一人で映画館へ。ずっと観たかったヴィム・ヴェンダース監督の新作映画「PERFECT DAYS」。表題であるルー・リードの楽曲も大好きで、公開したら絶対に映画館で観に行かねばと、この日に思い立った。

youtu.be

学生時代、日比谷シャンテ・シネで観た「ベルリン・天使の詩」に多大な影響を受け、続編の「時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!」を観に行って以来の、ヴィム・ヴェンダース新作劇場映画。東京の公衆トイレ清掃員・平山の淡々とした日常には些細な幸福や良き趣味があり、東京でこんなふうに暮らせたらいいなあ、という東京への憧れも詰まっていた。平山がカーステレオで流すカセットテープの楽曲がどれもセンスが良く、金延幸子の「青い魚」が収録されたアルバムをヘビロテしている。

open.spotify.comやたら歌の上手いスナックの女将とやたらギターの上手い常連客、ニャースみたいな声の古本屋の女主人、野良猫を愛でる金髪の老女など、意表を突きすぎるキャスティングも見ごたえがあった。2023年の東京の景観が見事にパッケージングされており、まさに2020年代版「東京画」だ。

youtu.be

「東京画」は、1983年の東京の街の光景をありのままに映しながら、小津安二郎監督の映画とその関係者のインタビューを通じて軌跡をたどるドキュメンタリー映画。まさか40年の時を経て、ヴィム・ヴェンダース監督が同じ東京を舞台にした映画を撮るとは。花見、電車、パチンコ、原宿のロカビリー族、「タモリ倶楽部」の尻振りオープニングなど、日本人にとっては当たり前な日本の景色が、外国人の客観的視点だと奇妙に映ってしまう不思議な映像集で、とても面白い。今となっては貴重な時代の都市アーカイブであり、機会があれば各種配信サイトなどで観てみてほしい。

 

正月の地震のショックで、毎年恒例の友人や知人に年賀状LINEするのをしばらく忘れていたが、正月休みも明けて少しずつ連絡を送ってみた。数年前に年賀状じまいをして以降、比較的顔合わせしている知人からのLINE連絡も途絶えた。一方で、正月にしか連絡を取らないが、新年挨拶を通じて長年ずっとつながっている数少ない友人たちがいる。友人たちの昨年の出来事を聞いたり、自分も近況を話したり、互いの報告を楽しみにしている。
その中でも、昨年から新しくフォトブログを始めたという友人のサイトを教えてもらい、好きなゲーム(ポケモンやあつ森)にカワイイものとおいしいものがいっぱいの日記に感動した。インスタ全盛な令和時代に相互リンクをお願いしたりと、インターネットのなつかしいやり取りができて、とても嬉しかった。ありがとう。年始早々、コロナ感染たいへんだったね……いつもずっと見守ってます。また一年、お互い元気に過ごしましょうね!


このように、自分自身に置かれた状況や周囲を見ていたら、なんとなく“セカンドシーズン”という単語が思い浮かんできた。自立した娘たちと再び暮らすために自宅をリフォームする姉、夫に先立たれ、自宅の自社ビルを民泊施設へ改装し、管理清掃に勤しむ父方の叔母、老眼でクリエイティブ職が難しくなり、異業種の医療事務に転職した友人……それぞれの人生で、あらゆる転機が起こっているようだ。

youtu.be

先日、NHKBSで黒澤明監督の映画「生きる」を初めて観た。志村喬が公園でブランコをこぎながら「ゴンドラの唄」を唄う名シーンしか知らなかったのが、こんなに面白い映画だったのかと、号泣しまくった。字幕付きで見ると、古い用語や文芸的なセリフがよく理解できた。役所勤続30年、胃がんで余命僅かの主人公・渡辺(志村喬)を放蕩の世界へいざなう小説家(伊藤雄之助嶋田久作にそっくり)が良かった。

茶店で、役所の事務業からおもちゃのウサギ製造工場に転職したとよ(小田切みき)が「こんなもんでも作ってると楽しいわよ。あたし、これ作り出してから、日本中の赤ん坊と仲良しになったような気がするの。ねえ、課長さんも何か作ってみたら?」と、労働と創造の素晴らしさを問いかけ、「役所で作れるものなど……いや、ある! 自分にもできることが!」と、自分のやるべきことを見つけ覚醒した渡辺を見送るように、学生たちのハッピーバースデーの合唱が流れるシーンが最高だった。

来年でいよいよ50代になるし、そろそろ自分にも“シーズン2”が来そうな予感。映画に大きな感銘を受けたのも大きいが、病気と向き合い、人生の残り時間が少ないのが分かったし、やりたいことをやっておきたくて、気づいたときに、本当にちょっとずつだが、創作活動をしておきたいと思い立ち、スケッチブックやメモを描いたり、Pinterestで資料集めをしたりしている。ただ他人の創造物を集めているだけで、自分の手で何ら生み出してはいないが、自分にとっては、これも大きな一歩だと思う。

どんなときでも、前のめりな後ろ向きでありたい。渡辺のように、今際の際でも何かひとつでも成して、生きぬきたい。この機転が第2シーズンか、あるいはファイナルシーズンかも分からない。人間として、成長するか衰退するかのどっちかだが、いずれにせよ、最後の最期で、悔いが残らないように努めたい。これは一年の計というよりも、一生の計だ。

そんなかんじの年始めでした。いつまでも同じ新年、同じ毎日は続かない、何があってもおかしくないこんな時代だから、大事な気づきがあってよかった。今年もお付き合いと遠いところからの見守り、よろしくお願いいたします。

2023年マクガ的統括ベスト(ゲームと人生編)

年内最後の更新、「ゲームと人生編」をお送りします。ゲーム編と人生編、これまで別々にじっくり統括を綴ってきたが、エントリ書き始めようとしたら、家族方の遠い親戚がガンで急遽亡くなったとのことで、田舎から親族が上京してきたり、自分らも明日、葬儀に参列しなければならなくなり、こりゃ時間取れないなーってことで、簡潔にまとめてアップすることにした。年末年始クライマックスだけど、ほんとに最後まで何が起こるか分からない世の中になったねえ……。
【12/31追記】ポッドキャスト更新しました。こちらと合わせてお聞き&ご覧いただけると、より一層内容がわかりやすいですので、よろしければ!(曲なし版。曲あり版は後日Spotify Podcastでお聞きいただけます)

podcasters.spotify.com

人生編:隣り合わせの病と死

先に人生編を。今年は母方田舎の叔父の孤独死から始まり、身内の死、そして親族や自身の病の発症と、死の匂いが立ち込めた一年だった。

macgirl360.hatenablog.com

文末に書いていた、従兄弟家の23歳の老猫だが、この直後に従兄弟が県営住宅を退去し、戸建の新居へ引っ越してから間もなくして、亡くなったそうだ。猫は家に棲み着く生き物ゆえ、新しい家への転居がよほど堪えてしまったのだろうか。猫が天寿を全うするまで、引っ越しはもう少し待ってあげれば……と残念だったが、従兄弟家も県営住宅の退去期限の都合もあり、やむを得なかったそうだ。叔父もいなくなり、従兄弟たちも長年住んでいた故郷を離れてしまったので、母方田舎へ行く理由が、いよいよもって墓参り以外になくなってしまった。こうして帰れる故郷、田舎がなくなっていくのだなーと寂寥感が。

macgirl360.hatenablog.com

年一のゲーオタ飲み会の当日、女友達がガンで亡くなった。前日に危篤状態の彼女と対面し、心身が正直しんどかったので、逆に飲み会に来て、うまいものを食べて飲んで、気分転換ができて、本当によかったと思う。みんなありがとう。

f:id:macgirl360:20231226152331j:image
f:id:macgirl360:20231226152336j:image女友達との思い出話を少し。今年5月、彼女の小3の娘さんの運動会に招待され、応援に行った。娘さんは運動会終了の午後も授業があるとのことで、観覧の保護者は帰宅。帰り道、歩行するのも精一杯な体調の彼女を気遣いながら、小学校近くの公園に着き、ベンチで話していたら、散歩中の人懐っこいお利口な白い柴犬がやってきた。飼い主さんがおやつをあげてもいいよ、とボーロをくれて、二人であげて可愛がった。白柴は「パトラッシュ」という名前で、アニメ「フランダースの犬」由来らしい。

白柴パトラッシュに癒やされながら、彼女の口から出たのは、使える抗がん剤をすべて使い切ってしまい、あとは対症療法しか残されていない、という告白だった。この5年ほど彼女のガン闘病生活を応援してきて、いつか一緒に女子旅をする夢を叶えたかった。「体が動かなくなったら、私の車でどこへでも連れて行ってあげる。今日は娘さんの運動会の応援に来たけど、あなたの応援もしに来たよ」と伝えたら、とても気力が湧いたようで、「迷っていたけど、これで翌月に青森の実家へ帰省する覚悟も決まった、ありがとう」と言った。それが、彼女と対面での、最期の会話になった。

f:id:macgirl360:20231226181152j:image

数日後、彼女の訃報を聞き、ニンテンドースイッチを起動したら、もう二度とオンラインになることのない、オフラインの彼女がいた。彼女とはゲーム友達でもあった。娘さんも一緒にあつ森にハマり、互いの島へ往来したり、深夜にスイッチを起動すると、いつもあつ森を遊んでいたなあ、と思い出した。我が家に来てくれたときは『ヒューマン フォール フラット』をみんなでやって、グニャグニャ人間アクションに爆笑しながら楽しんだよね。子育てのことや病気のことなど、もっとたくさん話したかったし、一緒に年老いて、おばあちゃんになるまでズッ友でいたかった。彼女がいないことがまだ時々寂しいけど、遺された娘さんのことはみんなに任せても大丈夫だから、ゆっくり休んで、あっちであつ森を遊んだり、得意なダーツを楽しみながら、空から見守っていてください。

macgirl360.hatenablog.com

実家父や自分の病も見つかった。先日眼科へ診察したら、緑内障予防の眼圧を下げる目薬は一定の効果が出ているようで、あと数ヶ月間点眼を続けることになった。洗顔やお風呂前の点眼をいつも忘れてしまい、湯船に入ってから気づき、風呂を出てビショビショ全裸のまま点眼するのが日課甲状腺も来年以降、本格的な治療が始まりそうだが、病院待合室での途方もない時間つぶしをどうするか懸念中。基本ゲームで遊ぶとして、古典小説を読んだり、タブレットやノートを持ち込んで、何か創作活動してみてもいいかも。どうか引き続き、遠いところから見守っていてほしい。

人生編:友達が漫画家デビューした

悪いことばかりだけでなく、周りでいいこともあった。長年の夢を叶えるため、執筆活動に奮闘してきた友人が、ついにめでたくプロ原作漫画家デビューした。しかも超メジャー週刊漫画誌! 10月に単行本第1巻が発売され、さっそく友人一同でお祝いメシ会を開いた。「アキバの万世で、いいことがあった友達にメシをおごる」という密かな念願の実績が解除できた。

「単行本を出した友人に、気兼ねなくサイン色紙を描いてもらう」実績も解除。異能力を持つ問題児クラスを舞台に、最強のアンドロイド教師が生徒たちのために奮闘する本作は、近作ではあまり見なくなった学園教師モノで、学園ラブコメ異世界ファンタジーが主力ブームな現在では時代錯誤っぽいかもしれないが、水谷豊の教師ドラマ「熱中時代」をなんとなく思い出しながら、楽しく読ませてもらった。

友人から聞く週刊漫画誌の実情は、まさしくメジャーリーグの厳しい世界そのもので、実力と人気がないと連載を打ち切られ、次の枠を狙ってまた新鋭の新連載が始まり……友人もまた夢の挑戦チャンスを掴みとったが、残念ながら年内で連載が終了、最終巻の第3巻は来年発売される。描きたいことやできることは最後まですべてやり尽くしたようで、よくぞ頑張った。友人のたゆまぬ努力と胆力に、心の底から尊敬する。最終巻ももちろん購入するし、また図々しくサインを描いてもらいたい。2学期の続編や卒業後の同窓会だってあるかもしれないし、可能性は無限大だから、次回作も期待してるよ!

人生編:保護猫がうちに来た

macgirl360.hatenablog.com

f:id:macgirl360:20231226153356j:image
f:id:macgirl360:20231226153352j:image
f:id:macgirl360:20231226153400j:image
f:id:macgirl360:20231226153404j:image
f:id:macgirl360:20231226153411j:image

最近のカヌちゃん。うちへ来てそろそろ3ヶ月、体がだいぶ大きくなり、人にも家にも慣れてくれた一方で、行動がますます大胆になってきた。先日はカウンターにある金魚水槽のフタに登って落ち、手足がずぶ濡れになっていた。今月頃からやっと添い寝ができるようになり、気づくと枕元や布団の中に潜り込み、明け方に喉ブーブー音で起こされる。TVの天気予報の気象予報士が振る丸い棒にも夢中で、小笠原諸島にじゃれたりする。警戒心が強いのか、ポケモンスリープでいうところの「げんきいっぱい寝」はあまりしないのだが、昼寝で熟睡してるときに姿勢をコッソリいじったら、げんきいっぱい寝ができた。クリスマスの装飾品も嫌がらず着てくれて、本当によい子である。人間のエゴで着飾られ、モデル撮影されている時の虚無顔がたまらない。

今年は総じていいことがあまりなかった一年だが、保護猫がうちに来てくれて、間違いなく最高に幸せな一年となった。カヌのおかげで、家族みんなが仲良く楽しく暮らせているよ。ありがとうカヌ。これからもよろしくね。

ゲーム編:ポケモンSV熱、まだ続いてます

macgirl360.hatenablog.com

macgirl360.hatenablog.com

まーだ性懲りもなく、相変わらずポケモンしてます。部屋中グッズだらけ。『ゼロの秘宝 後編・藍の円盤』が思ったよりも早く配信され、先日開始したばかり。後編の新キャラ・タロの、手をバツにして「そういうのはよくないと思います!」と言う決めゼリフは「まほろまてぃっく」の「えっちなのはいけないと思います」を彷彿とさせる。来年明けにパルデア組が登場する番外編も配信されるから、この冬休み中に絶対クリアせんと……!!

youtu.be

ゲーム編:マイGOTY2023、ティアキン

今年のGOTYは、誰もが迷わずゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(ティアキン)を選ぶと思われるが、自分もその一人。前作『ブレス オブ ザ ワイルド』(ブレワイ)は序盤までやって、あまりにも広大なオープンワールドと自由度の高さに途方に暮れて断念してしまった。ティアキンはやれることも世界もさらに広がっているにもかかわらず、辞め時が一切分からず、平日夜でも隙間時間を見つけては夢中になって遊んでいる。ポケモンSVのDLC配信で中断しているが、五人目の賢者探しあたりまで進行中。ゲーム中に膨大な量のスクショを撮っても、ゲームに全集中してるせいでほとんどアップしていない。今回はその中から適当にピックアップ。

f:id:macgirl360:20231226181132j:image
f:id:macgirl360:20231226181129j:imagef:id:macgirl360:20231226181155j:imageプルアパッド。写真(ウツシエ)を撮ったりマップを見たり、序盤から使えるのに超絶便利すぎるツール。見た目そっくりなニンテンドースイッチ本体も、ぜひこうなってくれ。研究者のプルアさんが最高。「チェッキー!」の挨拶使ってるの、ハイラル中でもプルアさんだけだが、プルアさんに好かれたいから、こっちも画面の向こうから手でV作ってチェッキーと挨拶してる。f:id:macgirl360:20231226181148j:imageコログ探しもせっせとやっている。しかし一向に終わらん。「もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…」と徒労する気持ちは激しく同意するが、とんでもない場所でこいつらに遭遇すると、馬で引きずったり水に沈めたり、ロケットで飛ばしたくなるマゾい存在。f:id:macgirl360:20231226181136j:imageカバンダも謎めいたキャラ。イチカラ村のエノキダ工務店へ行っても、エノキダ社長をはじめ誰ひとりカバンダの話をしておらず、コイツはひょっとして、エノキダ社長を一方的に慕ってるだけの、自分を社員だと妄想して勝手に看板設置活動している、脳ミソが残念なヤバいヤツでは……? と推測される。このように、ティアキンのサブキャラにはちょっと同情しかねない頭のおかしな人が結構出てきて、それに仕方なくつき合わされるリンクが不憫でならない。ただ素晴らしいのは、ドラクエシリーズも同様、主人公(リンク)自身が必要以上に喋らない設定のおかげで、複雑な人物相関や物語上でも、重要キャラクターなのにどこまでもフラットでいられる……つまり、他キャラが物語をサクサク進めてくれるから、ウザキャラにも余計な感情移入まで至らず、ゲーム進行の邪魔にならない。名作RPGシリーズ史上最高の発案ではないだろうか。f:id:macgirl360:20231226181158j:image道すがらで拾った馬の名前を考えるのが面倒で、見た目やネタネームばかり付けてた。走るおうまさん好き勢なら、きっと実在の競走馬名を付けてるとこだろう。f:id:macgirl360:20231226181139j:image歴代シリーズにも登場する、グラマラスで熟女な大妖精のお姉様たち。口の悪いクチューラ様が大好き。防具強化演出、ポリコレがうるさいご時世でようやるわ……と心配になるほど過剰な濃厚接触。まー大妖精様のエナジーもらえるんだから仕方ない(逆に精力吸われてる説もあり)。
f:id:macgirl360:20231226181142j:image
面白くて本編そっちのけでハマった料理。レシピ開拓するのが楽しい。リンクってグルメだな~。アニメ「葬送のフリーレン」で架空のファンタジー世界にドイツ料理のハンバーグが出てきた問題が記憶に新しいが、ハイラルではカレーピラフやパエリア、おにぎり、チャーハンなどの各国米料理、クレープやプリンなどのスイーツまで作れちゃうし、ファンタジー世界の料理描写はもっと多目に見てやってもいいと思う。f:id:macgirl360:20231226181145j:image馬宿の額縁写真収集も、地味に楽しくてちまちま集めてる。自撮りエモートでいかに〝我〟を出すかがポイントだ。

ティアキン、ほかにも語りたい要素がいっぱいだけど、ポッドキャスト用に取っておこう。「スクラビルド」機能も今までにありそうでなかったすごいゲームアイデアだし、祠攻略や地上絵探し、空島/地底探索も、どれも何もかもが面白く、果てしなく自由で、あちこち冒険している。前作ブレワイをリタイアしちゃった自分を呪いたいくらい。ティアキンをクリアしたら、ブレワイにも再挑戦してみたいところ。冬休み&来年はゼルダもがんばる!

昨年逝去した水木アニキの、ティアキンをやれなかった無念を思うと胸が詰まるし、もっとたくさんゲームしなくっちゃと強く思う。ガン逝去の女友達など、このように、やりたいことがたくさんあっても、できないままこの世を去る人もたくさんいて、自分もそんな一人になってしまうかもしれないから、少なくともゲーム方面では後悔しない人生を送りたい。

2024年ゲーミング目標とか、来年の抱負とか

最後に来年の目標や抱負など。今年は身内の不幸や病気などに翻弄されてしまい、昨年の目標(水泳、ゲーム実況配信などなど)がほとんど達成できなかった。悔しい。ただ、保護猫をお迎えしたのは、自分でも勇気を出した決意と行動だと誇らしいし、こうしたほんの小さな勇気と行動力が、自分や周りの世界を変えていくので、来年は、まず自分の身体をメンテしながら、夢を叶えていきたい。

・第一に自分の身体メンテ(甲状腺緑内障、婦人科疾患)

・夢を叶える行動、習慣をひとつずつ始める

ゲーム方面では、ライフワークにもなった日本舞台ゲームを引き続き追っかけていきたい。年末年始は『8番出口』をやって過ごす予定。『昭和米国物語』、ずっと待ってるから来年こそ出てくれ~!

macgirl360.hatenablog.com

 

今年も一年、当ブログにお付き合いいただき、ありがとうございました。来年でブログ爆誕8年、今年も毎月1回更新を死守した自分はちょうエライ! すごーい! 今年はSNSが大混乱、新サービスが乱立したり運用が危ぶまれたり、ネットでの自分のあり方が揺らぎがちな今日このごろだけど、当ブログだけは変わらず安定の通常営業。その他SNSは基本非公開ですが、マルチポストで更新お知らせしますので、よかったら適当に探して、見つけたらフォローしといてください。

毎年恒例の締めの一曲、いまTBSラジオ「こねくと」を聴いていたら、いまの空気感にぴったりな選曲(井上順「お世話になりました」)が流れてめっちゃ良かったので、こちらでもお送りしたいと思います。今年もお世話になりました!

それでは、よいお年を~!

youtu.be

2023年マクガ的統括ベスト(音楽編・後編)

音楽編・後編です。前編同様、リンクだらけで重いし長いし、自分のためのまとめなので、ついてこられる方のみついてきてください。ただ、どれも素晴らしい楽曲ばかりなのだけは保証しときます!

macgirl360.hatenablog.com

懐かしCMソング経由

youtu.be

今村亮一「Good Night」(津村順天堂「クールバスクリン」CM)。フジテレビのツムラ提供番組内でよく見かけたCM。今聴くと爽やかでチルアウトなシティポップ。CD音源化されていないようだが、作曲者本人が近年、人工音声で作成したセルフカバーをネットでアップしていた。自身の作品を今でも大切にされていることに感激する。

youtu.be

blog.livedoor.jp

youtu.beyoutu.be

Peter and Sophie Johnston(ピーター&ソフィー・ジョンストン)「Dreams」(味の素「サラダソース」CM)。イギリス出身の兄妹シンセ・ポップデュオの曲。PSY・S(サイズ)のメンバーがアルバムのライナー寄稿しているとのことで、確かに音楽的構成が似ているかも。おしゃれなサラダにおしゃれなBGMが印象に残り続けて、やっと曲名が分かってよかった。

youtu.be

youtu.be中島勇志「おトイレソング」(藤沢薬品「ピコレット」CM)。ズボンとパンツを脱ぐお手伝いをする天使ちゃんと、トイレに急ぐ男児のお尻丸出しシーンが可愛い、合成アニメCMシリーズ。アニメは「ラーメン大好き小池さん」のモデルとしても知られるアニメーション作家・鈴木伸一たちが設立したアニメ制作会社「スタジオ・ゼロ」制作と知り、我々は幼少期から、すごい大人たちが作る良質なもの見せてもらってたんだな……とつくづく感心した。

youtu.be

www.youtube.com

大野克夫「ミスターBON」(大塚食品ボンカレーゴールド」CM)。これも合成アニメCM。大野克夫は今や「名探偵コナン」の劇伴で超有名音楽家となってしまったが、名作TVドラマ劇伴も忙しくこなしつつも、本人歌唱のCM曲も手掛けるマルチな才能ぶりに感銘。

youtu.be

youtu.be

中島はるみ「気分を着替えて」(カネボウ「マイデイト」CM)。ここからはアイドルCMソングがしばらく続く。先日亡くなった作詞家・三浦徳子による楽曲。中島はるみ、初めて歌唱映像を見たが、顔が小さく八頭身、超絶スタイルが良くてびっくり。アイドルよりもモデル向きだと思ったら、後にモデルや二子玉マダムとして活躍しているそうだ。

youtu.be

youtu.be

youtu.be

黒沢ひろみ「秘密し・た・い・ナ」(味の素「秘密の味 ピナ」CM)。秘密の味=禁断の百合シーンが衝撃的なCM。肝心のピナ自体は、乳酸菌飲料っぽい味だったような。出演アイドルも曲も商品もマイナーすぎて埋もれてしまったが、お茶の間に流れた気まずく甘酸っぱい百合の味は、いつまでも忘れない。

youtu.be

youtu.be

沢田玉恵「花の精 -わたしのON‐AIR-」(資生堂「オン・エア」CM)松本隆筒美京平という最強売れ線タッグソングだが、音楽活動はわずか半年で、ほぼ幻のアイドル。ちなみにCMで共演している男子生徒は、俳優・声優でおなじみの松田洋治。歌唱映像は「ドリフ大爆笑」内の歌コーナーで、芸能事務所やレコード会社のプロモ活動の場だったであろう当コーナー、当時はドリフコントの合間で退屈気味に見ていたが、今となってはマイナー歌手も拾い上げている貴重な映像集だと気づいた。

youtu.be

youtu.be

加藤有紀「謎はと・か・な・い・で」(銀座じゅわいよ・くちゅーるマキ「カメリア ダイヤモンド」CM)。ゴージャスでグラマラスな絵面がメインのファラ・フォーセットカメリアダイヤモンドCMシリーズ内では珍しく、飾り気のない等身大のファラがベリーキュート。楽曲はバックバンドがカシオペアという最強の布陣に、イマドキ風おしゃれなシティポップ。サブスク配信もされているので、今の時代にもっと評価されてほしい。

youtu.be

youtu.beストリート・ダンサー「サイテー男にご用心!!」(スズキ スクーター「ハイ」CM)。80年代の明石家さんま、こんなにカッコいいシティーボーイだったっけ……と再評価してしまった。BGMはさんま本人の曲かとずっと思っていた。演奏映像は「完全無欠のロックンローラー」のアラジンっぽいド派手コミカル系だが、別テイク演奏では、真面目な技巧派ロックバンドなパフォーマンスで、こっちはこっちでカッコいい。

youtu.be

youtu.be

「ここはレストラン」(「すかいらーく」店内BGM)。CMで聴いていた記憶だったが、店内でも流れていたBGMらしい。CM動画を探したが見つからず。幼少期、ファーストフードやファミレスが嫌いな父が唯一連れて行ってくれたのが、木更津にある母方の伯母家のすぐ隣にあるすかいらーくで、この曲を聴くと、すかいらーくに行けるのを楽しみにしていたワクワク感を思い出す。作曲はCMソングの名士・ムーンライダーズ岡田徹ムーンライダーズのCMソング集には収録されていなかったので、作詞家の伊藤アキラCMソング集を買おうかな……。

youtu.be

youtu.be

Shi-Shonen(シ・ショーネン)「憧れのヒコーキ時代」(日立「Lo-D WING W55」CM)フェアチャイルド戸田誠司による前身的テクノポップバンド。高価なオーディオへの憧れも詰まった曲。だいぶ前衛的なニューウェーブ楽曲だが、フェアチャイルドで劇的にイメチェン方向転換して驚いた。

open.spotify.com

youtu.beDU-PLEX(ドゥ・プレクス)「サイキック・マジック」(スズキ「アルト」イメージソング)。元曲はイギリスのアイドルバンド、G.I. Orangeの日本語カバー曲。CM単体動画が見つからないのでSpotifyリンクとCM集から。サブスク配信されていてありがたい。小林麻美出演のアルトCMによくDU-PLEXが起用されていた。池田聡の「モノクローム・ヴィーナス」など、スズキアルトCMは名曲だらけ。

youtu.be

NICO(ニコ)「You You You」。なんのCM曲か思い出せず、ネットにも詳細がないのだが、CMなどで聴いた記憶がある。幼少期に数回聴いただけなのに衝撃が忘れられず、タイアップがあっても売れずに埋もれたマイナーバンドが好きな自分の琴線に、NICOも触れてしまったのだ(ひどい)。実の双子のユニットらしいが、のちにGARDEN(ガーデン)と改名し、アニポケ「アドバンスジェネレーション」のOP曲「アドバンス・アドベンチャーが大ヒット。メガ進化!

youtu.be

youtu.be

135(イチサンゴ)「我愛你(ウォー・アイ・ニー)」(ビクター「ロボットコンポ」CM)。長年の間、タイトルや曲調からして中国人ミュージシャンの曲だと思いこんでいた。BGMも、森本晃司によるアニメーションも大変素晴らしく、ほんの数日~数週間しかオンエアされていなかったであろうCMが、40年近く経ても未だに忘れられないインパクトを残している。この曲も歌手本人にずっと大切にされ続けていて、今でも歌い継いでいる。二胡アレンジがより一層中華味を増してる!

youtu.be

懐かしTV番組経由

youtu.be

youtu.be

キャデラックスリム「孤独のメッセージ」ポプコンの番組「コッキーポップ」のテーマ曲として知られ、何となく聞き覚えがあった。疾走感のある骨太R&Bで、めちゃカッコいい。

youtu.be

大友裕子「傷心」。懐かしCM集にあったシングル「手切れ金」(すごい曲名……)のCMで初めて存在を知り、曲を通しで聴いてみたら、ソウルフルでハスキーで、感情むき出しの歌声がとても良かった。ポプコン出身者で、やはりポプコンは才能の宝庫だったと再確認。なお葛城ユキの「ボヘミアン」は大友裕子が原曲で、そちらもぜひ聴いてみてほしい。

youtu.be

youtu.be

ファウスト・チリアーノ「私だけの十字架」(「特捜最前線」エンディングテーマ)。「特捜最前線」はテレ朝の夕方再放送で見ていた世代だが、つい最近になりYoutube東映公式チャンネルで第1話が公開され、二谷英明の激シブな演技にシビレまくった。二谷英明のカッコよさが世界にバレてしまう……! エンディングの東京上空ヘリコプター空撮、そして刑事ドラマ主題歌にカンツォーネを起用したセンスが最高。

youtu.be

ポピーズ「恋は気分」。70年代に活躍した6人組の女性ボーカルグループ。自分の生まれる前の時代すぎて、曲もグループもまったく知らなかったが、この動画を見て一発で一目惚れした。橋本淳&筒美京平の名コンビ曲。“気分なの 気分が大事”のフレーズもいいし、ダンスの振付もカッコカワイイし、TikTokでいつリバイバルしてもおかしくない。

youtu.beTOPS(トップス)「黒い炎(Get It On)」。元曲はアメリカのブラス・ロックバンドChase(チェイス)の同名曲。カーラジオから流れてきて「よく80年代のバラエティ番組BGMで流れてたあの曲だー!」と感激した。チェイスは日テレ「ウィークエンダー」の番組冒頭テーマ曲「Bochawa」でもおなじみで、ダイナミックなブラス音楽がひと昔前のTV番組で好まれて使用されていたのが伺える。トップスの日本語カバーバージョンは、山際祥子と三井雅弘のワイルドなシャウトがめちゃくちゃカッコいい。

youtu.be

Maynard Ferguson(メイナード・ファーガソン)「Hollywood」(日本テレビ全国高等学校クイズ選手権」テーマ曲)。メイナード・ファーガソンといえば「アメリカ横断ウルトラクイズ」(スター・トレックのテーマ)や映画「ロッキー」のテーマでもおなじみ。TV番組で数多く使用された豪快なビッグ・バンド楽曲は、80年代の豊かな時代を象徴していたように感じる。

youtu.be

youtu.be

youtu.be

www.youtube.com野呂一生「NESSA」
今田勝「DAYTONA BEACHWAY」
カシオペア「サニーサイド・フィーリン」
村松健「NEW YORK, CLOUD 9」
TV番組やCMでよく流れていた曲といえば、フュージョン系が圧倒的に多く、動画でShazamしては曲名を調べて、やっとこのあたりの楽曲にたどり着いた。バラエティ番組の番宣CM、ゴルフトーナメントCMやイベントCM、ローカル局の静止画CMなどでフリー音源素材か! ってくらい流用されていた。

youtu.be

Pierre Porte(ピエール・ポルト)「Cecile Et Virginie(夢見る乙女)」。先日TBSラジオ「こねくと」を聴いていたところ、40年前に聴いたイージーリスニング曲を探す調査で、リスナーからこの曲でないかと解答があり、自分も遠い昔に聴いていた覚えのある、優しいイージーリスニングだった。ピエール・ポルトは馴染みがないかもしれないが、金曜ロードショーの旧テーマ曲「フライデー・ナイト・ファンタジー」といえばピンとくる人も多いだろう。

youtu.be村田有美「?(なぞ)のパレード」「!(オドロキ)MAP」(TVアニメ「Go!レスラー軍団」「レスラー軍団〈銀河編〉 聖戦士ロビンJr.」OP、ED曲)食玩シール「ビックリマン」シリーズと、その二番手的な「ラーメンばあガムラツイスト」シリーズも、シールを集めたりアニメも見ていた。ストーリーはすっかり忘れたが、黄バラ姫やベンK・ゴッドのデザインが好きだった。いずれも作曲が笹路正徳で、アニメ主題歌に留まっているのが惜しいほどキャッチーなポップソング。カラオケで歌いたい!

祝!サブスク解禁曲&その他

open.spotify.com伊藤さやか恋の呪文はスキトキメキトキス」「恋のB級アクション」(TVアニメ「さすがの猿飛」OP、ED曲)。アニメ主題歌以外はサブスク配信してたが、代表的なこの2曲だけなかなかサブスク入りせず、ずっと待ってたよ!!!! たぶん一番カラオケで歌っている、一番好きなアニソン。

open.spotify.com映画「エターナル・サンシャイン」オリジナル・サウンドトラック。ベックによるコーギスの「永遠の想い (Everybody's Got to Learn Sometime)」のカバーだけサブスクではずっと聴けなかったが、ついに配信解禁された。洋楽アーティストは原曲が好きすぎていろんなカバーを出しているが、ベックのメロウなカバーがもっとも好きだ。

youtu.be

池田聡モノクローム・ヴィーナス」。前述のとおり、スズキ「アルト」のイメージソング。この曲も長らくサブスク入りを待ち望んで、ついに念願叶ったが、さらに今年セルフカバーリメイクをリリースしていた。今も変わらぬ切ない歌声に感銘。令和の都会の恋にも合っている!

open.spotify.com

open.spotify.com

SPIRAL LIFEスパイラル・ライフ)「GAME OVER ~魅惑のモンキー・マジック~」「GARDEN」。友人のモリさん経由でサブスク解禁されたのを教えてもらった。感謝! 自分らはマッドチェスターブームの直撃世代で、スパイラル・ライフ、ヴィーナス・ペーターなど、ネオアコの影響も受けた邦楽ロックをたくさん聴いていた。車谷浩司はやんちゃなジャリバンドのBAKUから超絶オシャレに進化したなー。

youtu.be吾妻光良&The Swinging Boppers「最後まで楽しもう」。締めにふさわしい曲を。この春に終了となったTBSラジオ「たまむすび」の、最終回間際に流れていた。マジでかっこよくて、こんな曲が似合う最後を迎えたいという人生の指標にもなった。人生はスイングしなけりゃ意味ないね!


以上、音楽編でした。次回は「ゲームと人生編」を書く予定。

2023年マクガ的統括ベスト(音楽編・前編)

f:id:macgirl360:20231213143139j:imageSpotifyが毎年末、勝手に作ってくれる1年のまとめが今年もアップされて、もうそんな時期か~となってる。さっさとブログ締めもしたいので、サクッと始めましょー。昨年はこんな感じ。なおタイトルの“ベスト5”、5の部分が意味をなさなくなってきたため、今年から数字を取りました。

また、前回エントリでポッドキャスト更新したーい、言っていたが、ただいま喉風邪を引いて声が椿鬼奴化しており、喉の調子が戻り次第、当ブログ統括と連動してポッドキャストを後日収録、更新することにした。アップできたらあとでリンクを貼る予定。
【12/31追記】大晦日になっちゃったけど、収録公開しました! 曲あり版はSpotify Podcastでただいま審査中。後日お聞きいただけますので、まずは曲なし版でお聞きください。

podcasters.spotify.com

macgirl360.hatenablog.com

macgirl360.hatenablog.com

f:id:macgirl360:20231213141508j:image
f:id:macgirl360:20231213141501j:image
f:id:macgirl360:20231213141505j:image
f:id:macgirl360:20231213141524j:image
f:id:macgirl360:20231213141514j:image
f:id:macgirl360:20231213141458j:image
f:id:macgirl360:20231213141511j:image
f:id:macgirl360:20231213141517j:image
f:id:macgirl360:20231213141521j:image
今年はこんな感じ。やはり昨年以降の傾向として、作業中はSpotifyよりもYoutube再生率が上がっており、再生時間が減少しつつある。

トップアーティスト上位のナムコレジェンダリーおよびBandai Namco Game Musicは、ナムコアーケードゲーム音源が突如一気にサブスク配信解禁された流れで、お気に入りのゲームサントラを聴きまくっていたから。このあたりのサントラはCDでもデジタル音源でも所有しているし、ほんの一部分タイトルが配信解禁されたのみだが、大手音楽サブスクでついに聴けるようになったのは非常に有意義だ。サントラCD販売すらままならず、いつまでも渋り続けている任天堂ゲームサントラも、そろそろ配信解禁してほしい。

お気に入りアーティストが逝去のたびにアルバム楽曲を再生しているため、YMOがランクインしてしまった。サディスティック・ミカ・バンドがあるのは、ドラムスが高橋幸宏だから。

トップソングは、いつもお気に入り曲プレイリストを適当にランダム再生して生成されたランキングなので、毎度参考にならない。今年は気に入った曲をプレイリスト登録しても、頻繁に再生はしなかったかも。どちらかというと、Youtubeでリピート再生して、あとでSpotifyにも配信されてないか確認→お気に入り登録してあとで聴く流れとなってる。いずれも自分で作ったマイベスト2023プレイリストのほうが、信用性が高い。来年からはお気に入り曲プレイリストは極力再生せず、マイベスト2023やその時聴きたいアルバムを意識的に再生するようにしよう。

以下、SpotifyYoutubeで作成したリストを眺めつつ、各ジャンルの2023年マイベストを紹介する。発表年が今年でない曲もあるが、今年初めて出会った新曲/思い入れのある過去曲ということで、ご了承を。

マイベスト洋楽2023

今年は個人的大当たりの洋楽はなかった印象だが、それぞれ印象深く残る曲が多い。

youtu.be

Ed Sheeran(エド・シーラン)「Celestial」ポケモンSVをついにクリアして、エンディングでこの曲が流れて超感激した。PVがポケモンのいる夢のような日常、創造する喜びを描いていて、さらに最高だった。アニメパート、サトシちっくなエド・シーランが見事にハマってる!

youtu.be

Steve Lacy(スティーヴ・レイシー)「Bad Habit」。朝ジムの館内有線でよく流れていて気に入った。ローファイ調だからローファイ系バンド楽曲かと思ったら、グラミー賞受賞のソロアーティストだった。歌詞内容が想像してたのと全然違い、未練がましい男心を表現していて面白いので、レーベル公式の和訳動画でぜひ聴いてみてほしい。

youtu.be

Charlie Puth(チャーリー・プース)「I Don't Think That I Like Her」。これも多分朝ジム有線経由。2000年代オルタナ系バンドっぽいメロディー。これも歌詞を調べたら、みっともない男の失恋ソングで良かった。最近は洋楽邦楽問わず、公式で和訳動画PVを作るのが主流なんだろうか。

youtu.be

Morgan Wallen(モーガン・ウォーレン)「Last Night」アメリカはテネシー州出身の30歳のカントリーシンガー。これも朝ジム有線経由。朝ジム有線だけが自分と社会と音楽トレンドを繋いでくれる……。アメリカン・カントリーは日本でいう演歌や民謡のようなポジションだが、これはすごく耳馴染みが深くキャッチーで、正統派カントリーの真っ直ぐストレートなメロディーが、日本人でも非常に聴きやすい楽曲だと思う。

youtu.be

Rachel Chinouriri(レイチェル・チヌリリ)「All I Ever Asked」。朝ジム有線経由。エレクトロなドリームポップ系バンドかと思いきや、イギリス出身の黒人女性ソロシンガーだった。音と実際のパーソナルビジュアルイメージのギャップが続く。それだけ自分が偏見や固定概念に捕らわれているのだろう。すべて取っ払っていこう。

youtu.be

Teddybears Sthlm feat. Mad Cobra「Cobrastyle」。ここからは今年のトレンド外選出。2004年楽曲だが、ボルボの電気自動車CMソングに起用されて初めて聴いた。最近の曲を安易に起用しないセンスもよく、CMのスタイリッシュなイメージにも合っていてカッコいい。サビのフレーズが「デンキデンキデンキ」と空耳っぽいから、電気自動車のCMソングに選ばれたのかな。

youtu.be

youtu.be

MIKA(ミーカ)「It's My House」。先日テレ東の「出没!アド街ック天国」で、街の百景コーナーを見ていたら、BGMがとてもよくて即Shazamした。アド街もコロナ禍やジェンダー問題で街の女子コレクションコーナーがやりづらくなったのか、今年になりいつの間にか百景コーナーに変わっていた。この曲、ご機嫌なパーティーチューンですごく気に入ったので、このまま百景コーナーのおなじみ曲になってほしい。

マイベスト邦楽2023

今年も気づけば邦楽ばっかり聴いてた、というか気に入った曲が邦楽ばかりになってしまいがち。メロディー重視で歌詞なんかはあまり意識して聴かないタイプだが、最近は邦楽の日本語歌詞の言葉遊びや、背景にある物語の面白さを嗜むようになっている。

youtu.besaccharin(サッカリン)「運命街」NHKの「おげんさんといっしょ」でおげんさんがリコメンドしていて即ハマった。TENDRE、The fin.など、自分も大好きなアーティストのドラムも努めた松浦大樹のソロプロジェクト。“気持ち悪くて走ってる”が気持ちよすぎる!

youtu.be

open.spotify.com

松木美定「あなたの虜」。2020年の統括でも松木美定をゲキオシしていたが、この11月についに1stアルバムがリリース。めでたい!! ずっと顔出しNGを貫いてて本当にえらい。新曲PVが自身のイラストでないのが新鮮。もっともっと広く聴かれてほしいな~。

youtu.be

youtu.be

youtu.be

HoneyWorks「可愛くてごめん feat. ちゅーたん(CV:早見沙織)」

Kanaria「酔いどれ知らず」

ゆこぴ「強風オールバック」

ネット界隈やTikTok経由の超バズリソングは、自分の趣味ではまず絶対に聴かないジャンルだが、それぞれの世界観、メロディーと歌詞が素晴らしくてハマった。「可愛くてごめん」は自分カワイイなイタい女子の歌かと思いきや“自分の味方は自分でありたい”という超ポジティブさに感激した。「酔いどれ知らず」は当初、米津玄師のハチ時代のボカロ楽曲かと思って「米津玄師 酔いどれ知らず」でググってしまった。さまざまな歌手バージョンがあるが、このGUMIバージョンが最高。「強風オールバック」は小学生間でも大ブームで、自分もウケ狙いにリコーダーで吹いたり絵を描いたりしてた。小気味よい打ち込み音と機械音声、PVのユルさが中毒になる。トライアングル担当のハトが好き。どれも令和時代を彩った曲として、いつまでも記憶に残しておきたい。

open.spotify.com

youtu.be

「ザ・ブルーハーツ クイズ☆正解は一年後 トリビュート」。TBSの年末恒例番組「クイズ☆正解は一年後」を毎年楽しみに見ていて、昨年放送ではザ・ブルーハーツの本人歌唱でない系アルバムCDを、出演者芸人たちが覆面歌手になってリリースし、首都圏の高速PA、SAで1年間こっそり販売して、歌手の中身に気づく人がいるかという企画をやっていて、企画の面白さもさることながら、よくもまあブルーハーツ側の許諾が取れたなーと感心した。CDはもう入手できないらしく、各音楽配信で聴ける。みんなクッソ真面目にブルハをカバーしていて、芸人マジ歌として妙に感激する。そもそもサブスクで(※本人歌唱でない)ブルハ楽曲が聴ける、貴重な一例。

もう二度と会えない人々2023

今年は初頭から高橋幸宏の逝去、さらに追うように坂本教授の逝去、そして中学生の頃からずっとファンだったBUCK-TICKのあっちゃん(櫻井敦司)と、思い入れのあるミュージシャンたちとのお別れが立て続けにあり、悲しみが絶え間なかった。追悼として、特に好きだった彼らの曲をお送りする。

youtu.be

Television(テレヴィジョン)「Marquee Moon(マーキー・ムーン)」。10分超の長さを感じさせない、フロントマンのトム・ヴァーレイン(2023年1月逝去)の突き刺さるヴォーカルとギターリフが衝撃だった。なんとなくだけど、自分がもしバンドをやっていたら、どのパートでもいいからカバーしたい曲。

youtu.be

Burt Bacharachバート・バカラック)「Alfie(アルフィー)」。シリア・ブラックのオリジナル版も好きで、バート本人歌唱バージョンが、とてもロマンチックでドラマチックで……とにかく素敵。改めて聴いてみると、歌詞も素晴らしい。親日家でもあり、よく来日公演をしてくれて、生きているうちに一度コンサートに行ってみたかった。ずっと憧れで、偉大な作曲家。

youtu.be

Killing Jokeキリング・ジョーク)「Kings And Queens」。ギターのジョーディー・ウォーカーも亡くなり寂しい。BOØWY、後述するBUCK-TICKをはじめ、自分の好きなバンドに与えた影響は計り知れない。

youtu.beNick Cave & Shane MacGowan(ニック・ケイヴ&シェイン・マガウアン)「What A Wonderful World」ザ・ポーグスのシェイン・マガウアンも亡くなっちゃうとはなー。破滅的な人生を送っていたわりには長生きしてたイメージ。敬愛して止まないニック様との、場末のカラオケスナックみたいなおっさんデュエットが、最高にお似合いで好きだった。この素晴らしき世界に別れを。

youtu.be

高橋幸宏「X'mas day in the next life」。そろそろクリスマスですなーという季節感もこめて。高橋幸宏は90年代末~2000年代頃まで放送のテレビ朝日深夜のエンタメ情報番組「AXEL」の司会で出演してて、何気なく毎週見ていた思い出が。個人的にはミカバンドでの活動が好き。おしゃれの産湯に浸かって産まれ、おしゃれな人生を生きていらしたなーという憧れ。

youtu.be

youtu.be

坂本龍一 feat. Jill Jones「You Do Me」
坂本龍一「We Love You」
あまりにも多すぎる教授のベストソングを挙げるのは超絶難しいのだが、一点に絞るとしたら、90年代初頭のワールドミュージック、ハウスに傾倒していた頃の楽曲が、個人的には一番よく耳に、目にしていて印象に残っている。ジル・ジョーンズと組んだのも衝撃だったし、沖縄民謡にユッスー・ンドゥールと、とにかくワールドワイドが行き過ぎてインパクトがすごかった。細野晴臣高橋幸宏が亡くなった際に、人生を一冊の本のようだと喩えたが、自分が思う教授の人生は、若い頃は花や緑を美しく、青々と茂らせて成長し、老いて少しずつ、荘厳に枯れて散ってゆく、一本の大樹のようだった。

youtu.beyoutu.be

BUCK-TICK(バクチク)「さくら」「JUPITER」。著名人・有名人の中でも、あっちゃん(櫻井敦司)の逝去が、今年もっともショックで悲しくて、信じられなくて……しばらくの間、静かに虚無に落ちていた。B-Tは中学時代に「JUST ONE MORE KISS」で同級生女子たちとハマり、今井さんのLSD逮捕に衝撃を受けたり、高校入学後は「殺シノ調ベ」ツアーで初めてライヴを観に行った。以後もB-Tはメンバー不動で揺るぎなく、かっこよく音楽活動を続けていることに尊敬していた。

macgirl360.hatenablog.com

open.spotify.com

過去エントリの通り、当ブログ名「Read me 激情」の“激情”は、This Mortal Coil(ディス・モータル・コイル)のアルバム「Blood」の旧邦題「激情」から引用しているのだが、実はこのアルバムを知ったのは、91年発売の音楽雑誌「ぴあ Music Complex(PMC)」のBUCK-TICK責任編集回で、当アルバムをリコメンドしており、「血の流れを感じる」という感想も、あっちゃんのレビューの受け売りだったり……。でも実際に血の脈動、緊張感、温かさを感じさせるようなアルバムだ。改めて調べてみて今さら気づいたが、アルバム「激情」、リリースが91年で、雑誌での紹介が同年11月だから、当時の最新音楽だったのだなあ。今でもいつまでも聴き飽きることなく、B-T同様、32年間も聴いてる。

自分にThis Mortal Coilを教えてくれた、あっちゃん。齢を重ねてもいつまでも美しく、耽美で儚く官能的で、ミステリアスで妖艶なまま、突然逝ってしまったあっちゃん。おじいちゃんになったあっちゃんも見てみたかったよ。

今回挙げた2曲は、あっちゃん自身の死生観が見事に表現されており、最期のお別れの曲として、脳内で流れていた。やっと向き合って直に聴けるまで落ち着けた。猫大好きなあっちゃん。うちも猫をお迎えしたよ。ありがとう、さようなら。

昨年みたいに、またYouTubeリンクを貼りすぎて表示できなくなるとマズいので、後編につづく! またもや懐かし動画経由の名曲を紹介予定です。

病と死がゲームを分かつまで

先月の子猫のお迎えで慌ただしく過ごしていて、すっかりセルフケアを忘れていたため、4月の会社健診で例年通り引っかかっていた項目を一気に再検査へ行ったら、いずれも今までにない散々な結果が出てしまい、静かに凹んでいる。通院に時間を奪われ、医療費も一気にかかってしまい、健診再検査は半年後くらいに行っとくかーと先延ばしにしていたのがダメすぎた。みんなも再検査はまとめて行かず、ひとつずつ着実に行こう。内容があまりにも多いので、ここで病状が深刻っぽい順におさらいしておく。

 

甲状腺:乳腺科クリニックへ再検査に行ったところ、「首腫れてない?」と、甲状腺検査も勧められ、血液検査と超音波検査したところ、甲状腺の抗体が低く、いわゆる「橋本病」と診断された。また、甲状腺の右側に腫瘍が見つかる。甲状腺異常よりも、中性脂肪が高いことを指摘されて、ただいま中性脂肪を下げる薬(エパデールs900)を2ヶ月間服用中。甲状腺腫瘍については、今のところがんなどの悪性腫瘍ではないらしいが、来年明け早々に再検査で今後の治療を決める予定。

眼科:左目の眼圧が高い→視野検査で緑内障の所見あり。眼圧を下げる点眼(ラタノプロスト点眼液)治療中。来月上旬に眼圧の再検査。緑内障は両目ともほぼ確実に発症するそうで、両目の経過観察が必要。

婦人科:4年ほど前から子宮内膜ポリープが出現し、毎年子宮頸がん検査で指摘される。毎月不正出血があるが、極度の貧血症状や大量の不正出血などがない限り、特別な処置はなし。引き続き経過観察。

乳腺科:右胸の乳首裏あたりに、2-3ミリ大の石灰化を確認。経過観察のみ。

 

ほかにも胆石があるだの、LDL(悪玉)コレステロールが高いだの毎年何らかの検査と数値で引っかかっており、数年前から高脂血症の薬(メバロチン)を服用中だが、ひとまず健診で再検査依頼の封書が送られて行った診療はこんな具合。もしかしてこれまで血液検査で数値が軒並み振り切ってたのって、甲状腺機能低下も関係していた……!? と、これまでの数値異常の原因にもやっと見通しがついた気がする。40代過ぎたあたりからあちこちの異常が見つかり、若い頃の無理がたたったとか、加齢によるものだと勝手に納得していたが、ちゃんと原因があるものなんだなーと思った。

甲状腺腫瘍が一番ショックだった。実は10年ほど前、やはり会社の健診の内診で「首腫れてる?」と言われ、念のため再検査で血液検査したら、やはり甲状腺機能に問題があった。その時はバセドウ病の疑いだったが、半年ほど定期的に血液検査で経過を見ていて、一時的な抗体数値異常だったのか、問題なしと診断されて、その後も特に不調もなく過ごしていた。甲状腺検査は、通常の血液検査項目には入っていない抗体を検査しなければならなく、バセドウ病と橋本病は主に女性がかかりやすく、いずれも自覚症状がよくある体調不良やうつ症状、更年期障害などと見分けがつきにくく、見過ごしている人が非常に多い病気なのに、なぜ通常の血液検査の対象にしてくれないのだろう。

www.kuma-h.or.jp

そもそも毎年行ってる会社健診(健保指定ドック)の内診で、甲状腺異常を見つけられなかったから、健診クリニックへの不信感が高まってしまった。再検査を出すだけ出しておきながら、厄介そうな病は見落とし、別途オプションでしか検査できない。自分は乳腺科目的で通院したクリニックがたまたま甲状腺科もやっていたおかげで判明したが、何の原因も分からず不調を訴えている患者が多くいる実情がもどかしい。診断した先生は「都心のクリニックはテナント料が高いから、適当な診断して金をせびり取っているんだ!」とボヤいていた。婦人科検査でも、年一の子宮がん/乳がん検査は、市の無料検診でも問題ないと言われた。来年度の健診は、経過観察分野は専門医に任せて、胃腸の内視鏡検査だけでもちゃんとやっておこうと思う。

眼科検査も、どうやら通常の基本健診では眼圧検査まではやらないようで、なんだか最近ものの見え方が悪いなーと眼圧検査と視野検査したら、要手術レベルの緑内障だった例もあるから、基本健診でもっと手厚く検査してくれ……と願う。特に緑内障は、加齢で徐々に悪化してしまうようなので、自分と同世代の人は、老眼で見えにくくなった~と嘆くだけでなく、もし目の具合で気がかりがあれば、すぐに検査をしてみてほしい。

甲状腺科では、甲状腺機能への投薬より先に、まずは中性脂肪を下げようねーと院内処方で新しい薬をもらったが、サプリなどでよく飲まれている、いわゆる青魚の油=EPA/DHAの処方薬版といったところか。院内処方のせいか、初めて飲む薬なのにあまり詳しい説明がなく、不安になっていろいろ調べてしまった(検索不安)。飲み始め当初は思いっきり生理期間中で大丈夫かしら……とビクビクしていたが、思ってたほど出血は増えなかった。いま飲んでるメバロチンとの禁忌はなさそうだが、バファリンなどの頭痛薬に入っているアスピリンは禁忌対象なので気をつける。

medical.nikkeibp.co.jp

眼科の緑内障の点眼薬、ラタノプロスト点眼液は、副作用でまぶたに色素沈着したり、まつ毛が伸びたり濃くなるそうで、美容目的で処方してもらう人もいるとか……いやー困る。まつ毛が増えるのはありがたいけど、緑内障患者としては点眼薬が品薄になるのは厳しいから勘弁してほしい。先述のエパデールも非患者がEPA/DHAサプリ代わりに処方、服用するからか薬剤師が処方してくれないという話もある。世間では若者の風邪薬オーバードーズが流行ってたり、薬と服用の本来の目的がブレている現実。

medical.jiji.com

今年、実家父も指定難病の腎症が発症し、現在もステロイド治療中で、少しずつ回復に向かっている。父は当初、おしっこの出具合が悪い点から、前立腺肥大症などを疑い、病名が分かるまでの間、あらゆる診療科で検査を繰り返していたが、自分の身も含め、もっと早くに判明していれば……と悔やんでも悔やみきれない。もう誰しもが、年齢とともに訪れる心身の試練フェーズに来ているのだろう。

今のところ、診断された各病状で、特に目立ったつらい自覚症状はないのだけが救いだ。以前から声のカスレが気になっていたが、これは甲状腺腫瘍によるものかも。甲状腺疾患は父方祖母や親戚も患っていたので、遺伝の可能性もある。世の中には、同じ病気でもっとつらい症状で悩んで苦しんでいる人達のほうが多い。

病気との向き合いと、本格的な療養を始めたら、これから色々とつらい症状が出てくるのかもしれない。この夏、5年間のがん闘病の末に亡くなった友人と、互いの病気話と弱音を吐き合いたかったな。抗がん剤をすべて使い切るまで闘病した彼女に較べたら、自分なんかまったく大したことない。親族以外で、病気の話が気軽にできる友人が周囲にいないのだけ、ちょっとつらいかも。誰にも聞いてもらえない病気話、そんな時こそポッドキャストだ! というわけで、このあとポッドキャストも更新するつもり。

 

f:id:macgirl360:20231128120352j:image
f:id:macgirl360:20231128120339j:image病気話で湿っぽくなってしまったので、最後にゲームの話でも。ポケモンSVの追加DLC『ゼロの秘宝 前編・碧の仮面』をやっとクリアした。来月配信の『後編・青の円盤』に間に合ってよかった。ストーリー自体は短いが、日本の田舎をモデルにしたキタカミ地方の景色描写がリアルで、ある意味日本舞台ゲームに認定したいほど。新たに追加された新旧ポケモンの図鑑埋めも楽しい。

f:id:macgirl360:20231128120336j:imageブルーベリー学園のゼイユ。最初会ったときは、なんだこのチェンソーマンに出てきそうなメンヘラちっくの面倒くさいクセつよ女は……と第一印象が最悪で訝しげだったが、物語が進むにつれ、素直ないい子になっていく過程がよかった。もうちょっと弟の気持ちにも寄り添ってほしいところ。f:id:macgirl360:20231128120349j:imageゼイユの弟、スグリ。強気な姉に対して気が弱く内向的だが、ポケモントレーナーへの憧れ、鬼さまへのひたむきな思いに胸を打たれる。当方両親が福島出身で東北ルーツなので、方言が可愛くて仕方がない。鬼さまと主人公を巡って憤りを隠しきれず、闇落ちしそうな危うさがあるが、後編でも活躍してほしい。

f:id:macgirl360:20231128120332j:imageキタカミの道中で出会う、自称カメラマンのサザレ『Pokémon LEGENDS アルセウスに登場した、コンゴウ団のセキにそっくりで、セキの子孫の説もある。セキのパートナーはリーフィアだったが、ヒスイガーディを連れている。サザレのイベントでかつて存在したヒスイ地方の話題も出てきたから、いよいよ世界線がつながるのかな?f:id:macgirl360:20231128120326j:image
f:id:macgirl360:20231128120342j:image
f:id:macgirl360:20231128120345j:image
f:id:macgirl360:20231128120323j:image
f:id:macgirl360:20231128120329j:image
スナップいろいろ。フォトモードのエモートが増えて写真の撮り甲斐ある。カビゴンが賞品の新ミニゲーム「鬼退治フェス」は、マルチ協力プレイで役割を決めておかないとクリア不可なほど高難度で、途中で投げ出してしまった。新キャラの謎のセレブトレーナー・ビリオとネアも良かった。お金いっぱい持ってるから、バトル時はおまもりこばん持参で挑もう。クリア後のともっこ3体の捕獲率が低すぎてなかなかゲットできず、やり応えがある。大大大好きなジニア先生と二人きりでピクニックできるってだけでも、ゼロの秘宝を買ってよかったと思う。

 

病と死が近くなりつつある今日このごろだけど、かわいい猫ちゃんもお迎えしたし、これから楽しいゲームもいっぱい出るから、通院がんばって、もっとたくさん生きなきゃ。とりあえずゼルダの続き、来月の一年統括エントリにも、そろそろ着手しとこう。

子猫がうちに来るまで

突然だが、先日から我が家に保護猫をお迎えした。

f:id:macgirl360:20231019152631j:image名前は「カヌ」。推定5ヶ月のメスで去勢済みのキジ白。先月に譲渡会で出会い、7日間のトライアルを経て正式にうちの家族となった。動物が好きで、これまでフェレットや金魚を飼ってきたが、いつか猫をお迎えしたいなーと長年夢見ていたから、今でも家に猫がいるのが不思議でならず、毎日が猫中心の生活、猫ファーストな人生となった。

保護猫カヌをお迎えするまでのあいだ、紆余曲折や葛藤などさまざまな経緯があったので、記録としてここに書く。

猫お迎えにあたっての諸問題

macgirl360.hatenablog.com8年間飼っていた2匹のフェレットを看取ってから6年。もうしばらくの間、毛のあるペット(金魚やメダカなど、魚類ペット以外)はいいかなーと過ごしていたが、猫をお迎えしたい気持ちがなんとなく芽生え始めた。犬は毎日の散歩が難しいし、近所の実家に柴犬がいるから犬成分は足りている。足りないのは、猫成分だった。家族たちも動物=犬も猫も大好きだし、うちに猫がいたらいいよね、と話していた。

f:id:macgirl360:20231020171147j:image
f:id:macgirl360:20231020171151j:image
f:id:macgirl360:20231020171210j:image
f:id:macgirl360:20231020171155j:image
f:id:macgirl360:20231020171200j:image
f:id:macgirl360:20231020171205j:image

猫お迎え活動の一環として、2年前、家族たちと初めて保護猫カフェへ行き、猫たちと触れ合っていたところ、小さな家族が急に目のかゆみとクシャミを連発、しまいにはぐったりして、今までなかったアレルギー反応が出てしまった。

f:id:macgirl360:20231021071006j:image

アレルギー科でテストしたところ、ダニやハウスダスト、花粉類が高クラスだった。気になるネコ皮膚はクラス1で多少反応は出ていたが、どちらかというとダニとハウスダストのほうが深刻のようだ。保護猫カフェのことを悪く言いたくはないが、猫脱走防止のため密室で換気も悪く、床周りがあまり清潔でない環境だったのかもしれない。

せっかくいつか猫をお迎えしたいのに……と残念だったが、ダニ・ハウスダストはこまめな清掃で対策できるとして、猫アレルギー自体が実際どの程度なのか、以後、小さな家族のアレルギー反応を慎重に観察することにした。

f:id:macgirl360:20231020171459j:image
f:id:macgirl360:20231020171454j:image

昨年、フェスティバルウォーク蘇我の動物ふれあい体験パーク「Life zoo(ライフズー)」で、爬虫類や鳥類などさまざまな動物とのふれあい体験をしてきた。猫ハウスもあったので恐る恐るふれあってみたら、アレルギー反応は特に出ず、施設内も動物のニオイ対策で巨大扇風機が回っており、密室で換気の悪い場所でなければ、問題なさそうだった。ところでLife zoo、今年9月に閉店していたらしい。時間制銀なしで動物触り放題がとてもよかったのに残念。

f:id:macgirl360:20231019153032j:image

ペットショップも数軒回り、子猫を抱っこしてもらった。ペットショップの場所にもよるが、密室でも換気のよい場所ならアレルギー反応は出なかった。純血種もいろんな種類がいて、どの子も迷うほど可愛かった。サイベリアンという品種は猫アレルギーが低いそうだが、長毛種はとにかく抜け毛が多く、肉球にも毛が伸びるから切ってあげるなど日頃のケアが大変とのこと。

命をお金で買い、売れ残った生体の後始末など、ペットショップの生体販売問題も気にかかるところだが、どうしてもお気に入り純血種がいて、この子じゃないとイヤ! という要望もあるだろう。そんな人にはペットショップがおすすめなのだろうが、都心であればあるほど生体価格が高価になるなど、ペットショップの店舗立地によって値段相場が上がるのは納得いかないし、ネットを通じてブリーダーからお迎えする手段もあるが、ブリーダーの猫舎がうちから遠距離だったり、人気の純血種の子猫はペットショップ同様かなり高価で、特に人気の毛色は30~50万という数字に、自分的にはいまいちピンと来なかった。また、ペットショップは生体価格のほか「安心お迎えパック」といった、ワクチン代やアフターケア代などコミコミの追加パック料金が必要で、ペットショップによってプラン内容も価格もさまざま。中には生体価格よりもパック料金のほうが上回っているところもあり、こうなってくると生体とサービス、一体どれを買っているのか分からなくなる。正直なところ、どこのペットショップへ行っても、ネットでブリーダー販売リストを眺めていても、「この子に決めた!」という気持ちにはなれなかった。

保護猫の実情を知るために

先月、実家の知人で千葉郊外にある農家の新米の買い付けも兼ね、一人暮らしの知人のおじさん宅で子猫が数匹生まれたから、おじさんの様子を見るついでに子猫を見に行くか? と聞かれたので、トラックに乗り同行した。

f:id:macgirl360:20231019153214j:image知人おじさん宅、そして猫たち。てっきり家猫かと思いきや、まさかのほぼ外猫だった……親猫が家に住み着き、いつの間にか子猫が生まれ、父猫と子猫数匹が家を離れ、現在は母猫と4匹の子猫が家から離れずに残っているらしい。

f:id:macgirl360:20231019152706j:image母猫。ちょっと多毛種が入ってる。触れても嫌がらず、穏やかな性格。
f:id:macgirl360:20231019153047j:image
子猫たち。生後2~3ヶ月ほどで、茶トラが多い。目視で4匹ほど確認できた。かわいい……かわいいが、みんなやせ細っていた。人馴れしていないから、近寄るとすぐに逃げられてしまう。
f:id:macgirl360:20231019153100j:imagef:id:macgirl360:20231019152655j:image
f:id:macgirl360:20231019153051j:imagef:id:macgirl360:20231019152647j:image一番人懐こい子猫。唯一のメスで、知人おじさんに抱っこされてもこの通り。
f:id:macgirl360:20231019152639j:image猫たちは、知人おじさんが餌やりをしているようだが、水草の浮く水瓶で水を飲んでいたりと、飼育環境、衛生状態は決してよくなかった。知人おじさんとしては、自宅のペットというより、ただ家に来る猫を餌付けしているだけの認識だった。猫たちもいずれは家を出ていくだろうし、できればしかるべき保護団体へ任せて去勢を施したり、母猫ごと保護されてほしいところだが、具体的な提案も行動もできない状況で、去勢されないままの野良猫が、限界集落でどんどん増えている悲惨な現状を目の当たりにする。良さそうな子がいれば1匹引き取ろうという気軽な気持ちで向かったが、自分だけではどうにもならないこの現実を、ただただ見過ごすしかなく、さらに雨が降ってきて、買い付けた新米が濡れてしまうため早く帰らねばならず、お迎えは断念した。ほぼ野良の子猫を迎える覚悟も、お迎えの準備すら整えていなかった反省と、無力感でいっぱいになる。あの子たちはいつか家を出て、繁殖し、1~2年足らずで命を終え……と、人間らの無責任で身勝手な飼育放棄のせいで、田舎の片隅で残酷な生命の円環を繰り返すのだろう。

縁ができず残念だったが、ただ、いつ猫を迎えてもいいように、部屋の整理整頓に本腰を入れたり、猫との暮らしを始める覚悟ができたきっかけにはなったから、実際に現場へ行ってみて、よかったと思う。子猫たちの健康を、遠くから祈っている。

そして保護猫譲渡会へ

保護猫活動を知ったのは、日テレの動物番組「嗚呼!!みんなの動物園」のサンシャイン池崎の保護猫活動企画からだろうか。人間を信頼できず人間嫌いになってしまった保護猫たちとの生活や、猫たちを預かり、譲渡会に参加し、本当の家族に迎えられるようになるまで猫との信頼関係を地道に築いていく姿を、番組を通じて見守っていた。

www.youtube.com

番組で登場していた保護猫譲渡会には、さまざまな里親希望の家族が訪れていたが、譲渡条件が先住猫がいることや、2匹きょうだい両方一緒など、初めて猫を飼う家にとってはかなり厳しい印象で、ネットで近郊で開催の譲渡会を軽く調べてみても、やはり同様の条件提示、かつ参加には事前予約と個人情報登録が必要なところが多く、参加するにはハードルが高かった。

f:id:macgirl360:20231019152727j:imageそんな中、都心で事前予約不要、当日参加OKの保護猫譲渡会を見つけ、初めて行ってみた。休日の閑散とした日本橋のテナントビル上階に、猫と人々がぎっしりと溢れかえっていて、大盛況だった。入口で個人情報記入があったが、里親希望/見学のみ、と入場目的の選択肢もはっきりしており、安心した。初めての参加だったので、ここは見学を選んだ。

子猫から成猫まで、さまざまな境遇で保護された猫たちが集まっていた。多頭崩壊の現場で死にかけの子猫を保護。飼い主が病で施設へ入るため飼育できなくなった。工場で保護した猫が妊娠→子猫出産後に母猫の去勢を済ませたタイミングで母子と一緒に……などなど、ケージに貼ってある猫たちのプロフィールには、保護猫問題をめぐるあらゆる現実が記されていた。尋常でない状況で生まれ育ち、保護主たちが手厚くケアして、コンディションがやっと整ったところで、ここへ来ている。緊張してケージ奥で固まっている子、シャーシャーする子、さまざまなタイプがいるが、どの子もとても可愛く、保護主たちの並々ならぬ愛情を感じる。どの方も猫たちの生い立ちや性格を丁寧に説明し、抱っこしていいですよーと、気さくに対応してくれた。

里親希望者への譲渡条件については、未成年、65歳以上の後見人のない高齢者世帯、乳幼児のいる世帯、婚姻関係のない同棲カップルはNGというのが多かった。先住猫あり、きょうだい一緒の条件は思っていたほど少なく、初めて猫を迎える世帯としては安堵した。いずれも保護猫を気遣ったうえでの条件なので、里親に課せられた責任は動物の生命と等しく重い。勇気を出して初参加してみて、保護猫譲渡会の雰囲気を理解できてよかった。

f:id:macgirl360:20231019152635j:image二度目の譲渡会。車で行ける範囲内の近郊で、事前予約不要&当日参加OKの保護猫譲渡会の開催を知り、行ってみた。前回と同じく、小さなテナントスペースに沢山の人と猫が集まっていた。公式アカウントのインスタで、参加猫の紹介を事前に見られたのもありがたい。

f:id:macgirl360:20231019152722j:image
f:id:macgirl360:20231019152627j:image今回もさまざまな境遇の猫たちがおり、一通りのケージを見回ったのち、小さな家族は特にこの子猫たちが気に入ったようで、終了時間間際になっても、ケージに張り付いて遊んだり、おやつのちゅーるをあげていた。譲渡会では写真を撮っていいものかと迷っていたら、保護主さんたちが「写真を撮っておいて、いったん帰ったあとでお迎えするかどうか、決めてもらってもいいですよ」と言ってくれて、撮影させてもらった。6月頃に多頭崩壊の現場から保護された5匹の子猫たちは、将来お金持ちの子になれるよう、高級ブランドネームを名付けられた。すでに数匹が先にお迎え譲渡され、残った中で唯一のメス「プラダ」が、誰に抱っこされていても大人しく、猫じゃらし遊びにも付き合いがよく、可愛いお洋服を着ていても特に嫌がらずにいたのが、興味をそそられた。なんといっても、保護主さんのネーミングセンスがいい。

生後約4ヶ月で去勢済みとのことで、生後2~3ヶ月ほどのあまりにも小さすぎる子猫のお迎えとお世話にも不安があった自分たちには、ちょうどよいのかもしれないと感じた。きっとこのさき、譲渡会に何度も訪れては、いつまでもピンと来ず踏み切れず、でもあの子がよかったな……と後ろ髪を引かれる後悔をしながら会場をあとにするのを繰り返すのなら、直感でよいと思った「プラダ」に決めてみたくなり、家族たちの意思も確認し、思い切って1週間トライアルを申し込んだ。

生活と人生が変わる、猫お迎えの準備と覚悟

保護猫トライアル開始にあたり、猫をお迎えする準備が急激に、雪崩のように押し寄せた。まず譲渡会のルールとして「二段以上、高さ120センチ以上の猫ケージ」「玄関やベランダなど、脱走防止柵の設置」「台所などに危険なものを置かない」「移動用のハードキャリー」などが必須で、準備が完全に整い次第、トライアル開始となる。家族とネットを駆使して、2週間ほどかけて揃えた。フードと猫砂は、保護主宅で使用していたものに合わせて購入。f:id:macgirl360:20231019153036j:image
f:id:macgirl360:20231019153055j:image
f:id:macgirl360:20231019153221j:imageベランダと玄関の脱走防止柵の設置が、一番手こずった。百均で揃うアイテムで脱走柵を自作できるのだが、突っ張り棒やフェンスの素材を調達するのが苦労しそうだったのと、自宅の窓や天井の寸法が特殊サイズすぎるため、既製品の猫用フェンス「のぼれんニャン」を購入、設置した。猫は縦棒170センチ以上の高さはジャンプで登れないのを想定した作りとなっており、縦横幅もうちの設置場所にちょうどよかった。猫は狭所にも潜り込めるので、念のため網戸には百均アイテムで自作の網戸ロックを設置した。f:id:macgirl360:20231019153043j:imagef:id:macgirl360:20231019152701j:image
f:id:macgirl360:20231019153107j:image
f:id:macgirl360:20231019152710j:image二段以上、120センチ以上の猫ケージ。猫トイレは砂をかき出して散らかりやすいとのことで、下段から引き出しできるタイプのトイレ付きケージを選んだ。うちのポケモンたちが使っても、ちょうどよいサイズ感。
f:id:macgirl360:20231019153235j:image以前フェレット用に使っていたハードキャリーを、フェレの死後、自宅の猫用にと引き取った姉から戻してもらった。家族の貼ったCUNEのロゴステッカーが懐かしい。成猫1匹なら十分に入れるサイズだ。フェレットたちの遺品が思わぬ形で里帰りしてくれて、感慨深い。

うちのダイニングキッチンには横長の金魚水槽があり、実家から里帰りした捨て金魚が5匹いるが、フタ付きなので手出しできないようになっている。家のコード類もコードカバーを付け、噛みつき防止対策もした。

7日間のトライアル開始

f:id:macgirl360:20231019152650j:image猫お迎え準備も完了、ついにトライアル開始。雨降る祭日に保護主さんが「プラダ」を連れて訪問。譲渡会のときに着せていたお洋服も一緒だ。前々日に保護主さんのご実家のお父様が危篤、逝去という大事な時期に、猫のために来てくださり、ひたすら頭の下がる思いだった。
f:id:macgirl360:20231019153217j:image
f:id:macgirl360:20231019153024j:image
f:id:macgirl360:20231019153228j:image
トライアル後の正式譲渡仮契約申込、一時保険加入の書類記入、譲渡金の納金などの事務手続きを済ませて、いよいよ猫との7日間の生活が始まった。家に来た当日は棚の影に隠れてビクビクしていたプラダだったが、翌日には在宅勤務中に自分の肩や膝、キーボードの上に寝転がるほど懐いていた。
f:id:macgirl360:20231019152643j:imageこ……これが噂に聞く猫キーボードか~~~!!!! 寝る場所は山ほどあるのに、なぜ敢えてここを選んで寝るのだろう。f:id:macgirl360:20231019153020j:image
f:id:macgirl360:20231019152714j:image猫が来るまでは、猫の跳躍力を完全に舐めきっていた。猫は高いところが好きで好奇心の塊。あちこちを駆け回り、登る。まさか「のぼれんニャン」も助走ダッシュで半分登り切ってしまうとは。これが成猫になったらジャンプ力がどれほどパワーアップするのか、末恐ろしい。

f:id:macgirl360:20231019153104j:image
f:id:macgirl360:20231019153028j:imageただいま家族全員でスイッチの『スイカゲーム』にハマり中で、遊んでいたら、画面の落ちてくる丸いものに反応して、じゃれていた。猫って本当にTV画面でじゃれるんだ……!
f:id:macgirl360:20231019153111j:image
f:id:macgirl360:20231019152658j:imageスイッチのスティックをカジカジ。かじらないで! というものまでかじってしまうので目が離せない。床の小さなゴミまで虫と勘違いして攻撃してくる。結果、部屋がピカピカになった。
f:id:macgirl360:20231019153239j:image
f:id:macgirl360:20231019153232j:imageダイソーの300円ショップで買ったペットベッド(700円)をスルーして、スツールの上で寝るプラダ。なぜ……!!?? と猫の行動は不思議で謎だらけ。猫飼い先輩方から「猫は高いところが好きだからでは?」という意見をいただき、納得した。ベッドの快適さよりも、高さを求めるのが猫。

ついに正式譲渡、うちの子へ

トライアル中、フードも排泄も特に問題はなく、猫のいる自分たちの日常生活もだんだんと慣れてきて、あっという間の7日間トライアルだった。保護主さんへ毎日LINEで写真付きの報告をするのが大変だったが、保護主さんも親身になって丁寧に返信してくださり、とても助かった。「プラダを正式な家族として迎えください!」という快諾をいただき、プラダは正式にうちの家族の一員、保護猫用語でいうところの〝ずっとの家族〟となった。ようこそ我が家へ。プラダキミにきめた!

プラダという名前も可愛くてすっかり呼び慣れてしまったが、みんなで決めた名前「カヌ」にした。ポケモンSVで初登場した、大好きなポケモンカヌチャン」からいただいた。

zukan.pokemon.co.jp

カヌチャン→ナカヌチャン→デカヌチャンと、出世魚のように立派に進化(成長)する願いもこめて。ニャオハなどのねこ系ポケモンから名付けてもよかったが、一体どちらの呼び名か分かりづらくなりそうだったから、他とあまりかぶらない、好みの呼びやすいポケモンから敢えて引用した。ついつい甘やかしで成長しすぎて体がたっぷり、わがままボディのデカヌチャンにならないよう、食事管理にも気をつけたい。

f:id:macgirl360:20231019153115j:image正式お迎えの記念に、キャットタワーを購入した。麻縄柱の爪とぎも使ってくれている。宇宙船ボウル(正式名称)の中がお気に入りで、鈴ボールでじゃれながらくつろぐのが日課

f:id:macgirl360:20231030171605j:image
f:id:macgirl360:20231030171554j:imageおうちの子となったので、動物病院でマイクロチップも装着した。保護主さんが決めた推定誕生日は5月5日、こどもの日。自分と同じ5月生まれ! ついでにトライアル時から気がかりだった目ヤニも診てもらい、目薬をもらった。毎回イヤイヤがすごいが心を鬼にして点眼を続けたら目ヤニが減り、少しずつ回復してきて嬉しい。
f:id:macgirl360:20231030171558j:image
f:id:macgirl360:20231030171609j:image
最近の定位置。放っておくと台所や洗面所など、狭く危ない場所へあちこち侵入してしまうため、自分が仕事中は仕事部屋と廊下のみの移動範囲にして、家族の積みプラモの上に乗っかって寝ている。さっさと積みプラモを崩して棚スペースを空けてほしいところだが、プラモ箱の上がお気に入りなら、しばらくこのままでもいいかな。ただしプラモの箱つぶれと箱の中身の保証は致しかねる。

猫お迎えにあたっての諸経費

・譲渡費……医療処置(駆虫、血液検査、去勢手術など)、ワクチン、譲渡金諸々を含めて、35,000円(高速代はいらないですと言われたが、お車代の代わりに渡したお菓子のお土産は別)

・猫用品……猫用ケージ、脱走防止柵、フード、猫砂、オモチャ、百均ペットグッズなど、諸々含めて6~7万円ほど。ベランダの脱走防止柵はメルカリで中古品を購入。ハードキャリーはお古なので0円。キャットタワーはAmazonで8000円ほどだったが、お迎え事前購入品でないので除外。

ざっくりまとめると、約10万円くらいになっただろうか。ペットショップやブリーダーで迎える予算のかわりに、猫用品を購入した形となった。初めての保護猫お迎え前に、新規で猫グッズを用意すると、このくらい経費がかかる参考になれば幸いだ。

 

というわけで、初めての猫のお迎えドキュメントを、ざっと書いてみた。今でも猫がそばにいる、猫との生活が信じられなくて、ふわふわした気持ちで毎日を過ごしている。これを書いているモニタの目の前にも、カヌが喉をゴロゴロブーブー鳴らしながら、キーボード入力の邪魔をしている。まるで車のエンジン音のような喉鳴らし。心のエンジンが温まっているだなぁ。ゲームをやっていても邪魔をするから、ゲーミング一家に馴染んでもらうため、ゲームを共に遊んでもらうため、ゲーム猫として育てていかねばならない。

また、未知の世界であった保護猫活動についても、とても勉強になった。保護主さんたちの猫への愛情は本当に真摯で、ひたすら尊敬する。多頭崩壊など悲惨な現場に立ち向かったり、救えなかった生命を看取る機会も多く、心が折れることのほうが多いだろうから、どうか心身をお大事にしつつ、今後も猫たちのために頑張ってほしいと、カヌお迎えのお礼代わりに、保護主さんへささやかながら支援品をお送りしたら、とても喜んでくださった。譲渡会に参加していたカヌと同期の子猫たち、大人猫たちにも、いつかずっとの家族と出会えるのを、祈り続けている。

猫をお迎えできる環境ではないけど、猫のために何かできることをしたい、と思う方がもしいれば、どうか支援してあげてほしい。

hananeko.daa.jp

 

猫が家に来たことで、これから自分の人生や生活が大きく変わっていくのだろう。お転婆な子猫に翻弄されっぱなしでドタバタして、困ったことも多いが、とても楽しい。7日間トライアルが一体どうなるか、まったく予想がつかなかったので、身内以外にはずっと黙っていたが、陰ながら見守ってくださっていた方々、おかげさまでやっとこさ無事に、元気な子猫をお迎えできました。むしろ元気すぎるくらいです。本当にありがとうございました。

今後とも、カヌとマクガ一家を、どうぞよろしくお願いいたします。

f:id:macgirl360:20231030171602j:image