Spotifyが毎年末、勝手に作ってくれる1年のまとめが今年もアップされて、もうそんな時期か~となってる。さっさとブログ締めもしたいので、サクッと始めましょー。昨年はこんな感じ。なおタイトルの“ベスト5”、5の部分が意味をなさなくなってきたため、今年から数字を取りました。
また、前回エントリでポッドキャスト更新したーい、言っていたが、ただいま喉風邪を引いて声が椿鬼奴化しており、喉の調子が戻り次第、当ブログ統括と連動してポッドキャストを後日収録、更新することにした。アップできたらあとでリンクを貼る予定。
【12/31追記】大晦日になっちゃったけど、収録公開しました! 曲あり版はSpotify Podcastでただいま審査中。後日お聞きいただけますので、まずは曲なし版でお聞きください。
今年はこんな感じ。やはり昨年以降の傾向として、作業中はSpotifyよりもYoutube再生率が上がっており、再生時間が減少しつつある。
トップアーティスト上位のナムコレジェンダリーおよびBandai Namco Game Musicは、ナムコアーケードゲーム音源が突如一気にサブスク配信解禁された流れで、お気に入りのゲームサントラを聴きまくっていたから。このあたりのサントラはCDでもデジタル音源でも所有しているし、ほんの一部分タイトルが配信解禁されたのみだが、大手音楽サブスクでついに聴けるようになったのは非常に有意義だ。サントラCD販売すらままならず、いつまでも渋り続けている任天堂ゲームサントラも、そろそろ配信解禁してほしい。
お気に入りアーティストが逝去のたびにアルバム楽曲を再生しているため、YMOがランクインしてしまった。サディスティック・ミカ・バンドがあるのは、ドラムスが高橋幸宏だから。
トップソングは、いつもお気に入り曲プレイリストを適当にランダム再生して生成されたランキングなので、毎度参考にならない。今年は気に入った曲をプレイリスト登録しても、頻繁に再生はしなかったかも。どちらかというと、Youtubeでリピート再生して、あとでSpotifyにも配信されてないか確認→お気に入り登録してあとで聴く流れとなってる。いずれも自分で作ったマイベスト2023プレイリストのほうが、信用性が高い。来年からはお気に入り曲プレイリストは極力再生せず、マイベスト2023やその時聴きたいアルバムを意識的に再生するようにしよう。
以下、SpotifyとYoutubeで作成したリストを眺めつつ、各ジャンルの2023年マイベストを紹介する。発表年が今年でない曲もあるが、今年初めて出会った新曲/思い入れのある過去曲ということで、ご了承を。
マイベスト洋楽2023
今年は個人的大当たりの洋楽はなかった印象だが、それぞれ印象深く残る曲が多い。
Ed Sheeran(エド・シーラン)「Celestial」。ポケモンSVをついにクリアして、エンディングでこの曲が流れて超感激した。PVがポケモンのいる夢のような日常、創造する喜びを描いていて、さらに最高だった。アニメパート、サトシちっくなエド・シーランが見事にハマってる!
Steve Lacy(スティーヴ・レイシー)「Bad Habit」。朝ジムの館内有線でよく流れていて気に入った。ローファイ調だからローファイ系バンド楽曲かと思ったら、グラミー賞受賞のソロアーティストだった。歌詞内容が想像してたのと全然違い、未練がましい男心を表現していて面白いので、レーベル公式の和訳動画でぜひ聴いてみてほしい。
Charlie Puth(チャーリー・プース)「I Don't Think That I Like Her」。これも多分朝ジム有線経由。2000年代オルタナ系バンドっぽいメロディー。これも歌詞を調べたら、みっともない男の失恋ソングで良かった。最近は洋楽邦楽問わず、公式で和訳動画PVを作るのが主流なんだろうか。
Morgan Wallen(モーガン・ウォーレン)「Last Night」。アメリカはテネシー州出身の30歳のカントリーシンガー。これも朝ジム有線経由。朝ジム有線だけが自分と社会と音楽トレンドを繋いでくれる……。アメリカン・カントリーは日本でいう演歌や民謡のようなポジションだが、これはすごく耳馴染みが深くキャッチーで、正統派カントリーの真っ直ぐストレートなメロディーが、日本人でも非常に聴きやすい楽曲だと思う。
Rachel Chinouriri(レイチェル・チヌリリ)「All I Ever Asked」。朝ジム有線経由。エレクトロなドリームポップ系バンドかと思いきや、イギリス出身の黒人女性ソロシンガーだった。音と実際のパーソナルビジュアルイメージのギャップが続く。それだけ自分が偏見や固定概念に捕らわれているのだろう。すべて取っ払っていこう。
Teddybears Sthlm feat. Mad Cobra「Cobrastyle」。ここからは今年のトレンド外選出。2004年楽曲だが、ボルボの電気自動車CMソングに起用されて初めて聴いた。最近の曲を安易に起用しないセンスもよく、CMのスタイリッシュなイメージにも合っていてカッコいい。サビのフレーズが「デンキデンキデンキ」と空耳っぽいから、電気自動車のCMソングに選ばれたのかな。
MIKA(ミーカ)「It's My House」。先日テレ東の「出没!アド街ック天国」で、街の百景コーナーを見ていたら、BGMがとてもよくて即Shazamした。アド街もコロナ禍やジェンダー問題で街の女子コレクションコーナーがやりづらくなったのか、今年になりいつの間にか百景コーナーに変わっていた。この曲、ご機嫌なパーティーチューンですごく気に入ったので、このまま百景コーナーのおなじみ曲になってほしい。
マイベスト邦楽2023
今年も気づけば邦楽ばっかり聴いてた、というか気に入った曲が邦楽ばかりになってしまいがち。メロディー重視で歌詞なんかはあまり意識して聴かないタイプだが、最近は邦楽の日本語歌詞の言葉遊びや、背景にある物語の面白さを嗜むようになっている。
youtu.besaccharin(サッカリン)「運命街」。NHKの「おげんさんといっしょ」でおげんさんがリコメンドしていて即ハマった。TENDRE、The fin.など、自分も大好きなアーティストのドラムも努めた松浦大樹のソロプロジェクト。“気持ち悪くて走ってる”が気持ちよすぎる!
松木美定「あなたの虜」。2020年の統括でも松木美定をゲキオシしていたが、この11月についに1stアルバムがリリース。めでたい!! ずっと顔出しNGを貫いてて本当にえらい。新曲PVが自身のイラストでないのが新鮮。もっともっと広く聴かれてほしいな~。
HoneyWorks「可愛くてごめん feat. ちゅーたん(CV:早見沙織)」
Kanaria「酔いどれ知らず」
ゆこぴ「強風オールバック」
ネット界隈やTikTok経由の超バズリソングは、自分の趣味ではまず絶対に聴かないジャンルだが、それぞれの世界観、メロディーと歌詞が素晴らしくてハマった。「可愛くてごめん」は自分カワイイなイタい女子の歌かと思いきや“自分の味方は自分でありたい”という超ポジティブさに感激した。「酔いどれ知らず」は当初、米津玄師のハチ時代のボカロ楽曲かと思って「米津玄師 酔いどれ知らず」でググってしまった。さまざまな歌手バージョンがあるが、このGUMIバージョンが最高。「強風オールバック」は小学生間でも大ブームで、自分もウケ狙いにリコーダーで吹いたり絵を描いたりしてた。小気味よい打ち込み音と機械音声、PVのユルさが中毒になる。トライアングル担当のハトが好き。どれも令和時代を彩った曲として、いつまでも記憶に残しておきたい。
「ザ・ブルーハーツ クイズ☆正解は一年後 トリビュート」。TBSの年末恒例番組「クイズ☆正解は一年後」を毎年楽しみに見ていて、昨年放送ではザ・ブルーハーツの本人歌唱でない系アルバムCDを、出演者芸人たちが覆面歌手になってリリースし、首都圏の高速PA、SAで1年間こっそり販売して、歌手の中身に気づく人がいるかという企画をやっていて、企画の面白さもさることながら、よくもまあブルーハーツ側の許諾が取れたなーと感心した。CDはもう入手できないらしく、各音楽配信で聴ける。みんなクッソ真面目にブルハをカバーしていて、芸人マジ歌として妙に感激する。そもそもサブスクで(※本人歌唱でない)ブルハ楽曲が聴ける、貴重な一例。
もう二度と会えない人々2023
今年は初頭から高橋幸宏の逝去、さらに追うように坂本教授の逝去、そして中学生の頃からずっとファンだったBUCK-TICKのあっちゃん(櫻井敦司)と、思い入れのあるミュージシャンたちとのお別れが立て続けにあり、悲しみが絶え間なかった。追悼として、特に好きだった彼らの曲をお送りする。
Television(テレヴィジョン)「Marquee Moon(マーキー・ムーン)」。10分超の長さを感じさせない、フロントマンのトム・ヴァーレイン(2023年1月逝去)の突き刺さるヴォーカルとギターリフが衝撃だった。なんとなくだけど、自分がもしバンドをやっていたら、どのパートでもいいからカバーしたい曲。
Burt Bacharach(バート・バカラック)「Alfie(アルフィー)」。シリア・ブラックのオリジナル版も好きで、バート本人歌唱バージョンが、とてもロマンチックでドラマチックで……とにかく素敵。改めて聴いてみると、歌詞も素晴らしい。親日家でもあり、よく来日公演をしてくれて、生きているうちに一度コンサートに行ってみたかった。ずっと憧れで、偉大な作曲家。
Killing Joke(キリング・ジョーク)「Kings And Queens」。ギターのジョーディー・ウォーカーも亡くなり寂しい。BOØWY、後述するBUCK-TICKをはじめ、自分の好きなバンドに与えた影響は計り知れない。
youtu.beNick Cave & Shane MacGowan(ニック・ケイヴ&シェイン・マガウアン)「What A Wonderful World」。ザ・ポーグスのシェイン・マガウアンも亡くなっちゃうとはなー。破滅的な人生を送っていたわりには長生きしてたイメージ。敬愛して止まないニック様との、場末のカラオケスナックみたいなおっさんデュエットが、最高にお似合いで好きだった。この素晴らしき世界に別れを。
高橋幸宏「X'mas day in the next life」。そろそろクリスマスですなーという季節感もこめて。高橋幸宏は90年代末~2000年代頃まで放送のテレビ朝日深夜のエンタメ情報番組「AXEL」の司会で出演してて、何気なく毎週見ていた思い出が。個人的にはミカバンドでの活動が好き。おしゃれの産湯に浸かって産まれ、おしゃれな人生を生きていらしたなーという憧れ。
坂本龍一 feat. Jill Jones「You Do Me」
坂本龍一「We Love You」
あまりにも多すぎる教授のベストソングを挙げるのは超絶難しいのだが、一点に絞るとしたら、90年代初頭のワールドミュージック、ハウスに傾倒していた頃の楽曲が、個人的には一番よく耳に、目にしていて印象に残っている。ジル・ジョーンズと組んだのも衝撃だったし、沖縄民謡にユッスー・ンドゥールと、とにかくワールドワイドが行き過ぎてインパクトがすごかった。細野晴臣は高橋幸宏が亡くなった際に、人生を一冊の本のようだと喩えたが、自分が思う教授の人生は、若い頃は花や緑を美しく、青々と茂らせて成長し、老いて少しずつ、荘厳に枯れて散ってゆく、一本の大樹のようだった。
BUCK-TICK(バクチク)「さくら」「JUPITER」。著名人・有名人の中でも、あっちゃん(櫻井敦司)の逝去が、今年もっともショックで悲しくて、信じられなくて……しばらくの間、静かに虚無に落ちていた。B-Tは中学時代に「JUST ONE MORE KISS」で同級生女子たちとハマり、今井さんのLSD逮捕に衝撃を受けたり、高校入学後は「殺シノ調ベ」ツアーで初めてライヴを観に行った。以後もB-Tはメンバー不動で揺るぎなく、かっこよく音楽活動を続けていることに尊敬していた。
過去エントリの通り、当ブログ名「Read me 激情」の“激情”は、This Mortal Coil(ディス・モータル・コイル)のアルバム「Blood」の旧邦題「激情」から引用しているのだが、実はこのアルバムを知ったのは、91年発売の音楽雑誌「ぴあ Music Complex(PMC)」のBUCK-TICK責任編集回で、当アルバムをリコメンドしており、「血の流れを感じる」という感想も、あっちゃんのレビューの受け売りだったり……。でも実際に血の脈動、緊張感、温かさを感じさせるようなアルバムだ。改めて調べてみて今さら気づいたが、アルバム「激情」、リリースが91年で、雑誌での紹介が同年11月だから、当時の最新音楽だったのだなあ。今でもいつまでも聴き飽きることなく、B-T同様、32年間も聴いてる。
自分にThis Mortal Coilを教えてくれた、あっちゃん。齢を重ねてもいつまでも美しく、耽美で儚く官能的で、ミステリアスで妖艶なまま、突然逝ってしまったあっちゃん。おじいちゃんになったあっちゃんも見てみたかったよ。
今回挙げた2曲は、あっちゃん自身の死生観が見事に表現されており、最期のお別れの曲として、脳内で流れていた。やっと向き合って直に聴けるまで落ち着けた。猫大好きなあっちゃん。うちも猫をお迎えしたよ。ありがとう、さようなら。
昨年みたいに、またYouTubeリンクを貼りすぎて表示できなくなるとマズいので、後編につづく! またもや懐かし動画経由の名曲を紹介予定です。