Read me 激情

しがないゲーオタ女子の真・闇ブログ

2017年統括ベスト5

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あーあクリスマスが終わってもうたー。今年もユニコーンの「雪が降る町」をリピートする数日間がやってまいりました。明日28日が仕事締めだが、人も車も減りはじめてるし(家にこもりっきりだけど多分そう)気分はもう店じまい。

ゲーオタ周辺界隈でもぼちぼちと、私的GoTy(ゲームオブザイヤー)やIGD(いいゲームだった)エントリがアップされており、自分もさっさと書ききっちゃって今年のブログ締めを済ませて、年末~新年に向けて気分解放しちゃいたいところなのでパパッとやっちゃおう。なお昨年の統括エントリはこちら。昨年の様式、ベスト5にならって書いてゆく。

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番外★ブログ爆誕1周年

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昨年7月にブログ開設して以降、なんと毎月必ず1回は更新するペースが継続している。すげー!! 誰も褒めないから自分で自分を褒める。しかも4月は4回も更新してるし。この春頃から、文章を出力したい意欲がやたら沸々と湧いてきて、ゲーム以外にもテーマを決めて焦点を当てるなど、毎月モチベーションが続いてる。実はここへ書ききれていないゲーム系イベントもいくつか行ってて、アクセスを稼げそうなイベントレポ記事も書きたいのだが、どっちかつーと自分の書きたい情熱を優先してる感じ。来年もこのモチベが続くといいなー。

5位★ゲーセンスナップ活動がはかどった

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10数年ほど地道に続けてるゲーセンスナップ活動。今年はあちこち出かける機会が多く、ついでに写真を撮るチャンスにも恵まれてよかった。半分密偵活動のようなものゆえ未掲載の写真もまだまだあるのだが、その中で撮ったお気に入り写真でこっそりヘッダを新調してみたり。

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ヘッダの全体画像。タンクフォースいいよねー。この情報だけでどこのゲーセンかバレそうだけども、誰もいない白昼のゲーセン最高。

ゲーセンスナップ活動、啓蒙しても流行る気配がちっともないのが残念だが、ほかの人たちの古今東西ゲーセンスナップもぜひ見てみたい。

4位★音楽をめっちゃ聴くようになった 

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音楽関連のエントリ、もしかしてゲームより多くね……? けど正直なところ、人生の中でもっともお金をかけた趣味は、ゲームよりも音楽かもしれない。中古でもCD一枚の単価が高いしねー。とにかくいま、20数年ぶりくらいにめっちゃ音楽を聴きまくってる。そして長年執着していた物理メディアにも、ついにサヨナラした。

ふと唐突に思い出した、昔聴いていたあのレア盤やあの曲をネットで検索すると、YouTube動画、あるいはSpotifyでアーティストページ付きであっさりと再会し、また聴けるようになった。ライナーノーツをワクワクしながらめくる手触り、CDをそっとデッキに入れてスピーカーに耳を傾けるトキメキはもはや失って久しいが、つくづくいい時代だなーと思う。しばらくご無沙汰してたが、これからもゲームと同じくらい、音楽に再び寄り添って生きていきたい。つーか音楽関連エントリ、誰にも需要ないけど別途書きたいなー。

 

3位★8年間飼っていたフェレットをお見送りした

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実を言うと、うちのブログのアクセス解析を見ると、この記事がもっともアクセス数が多い。「フェレット 最期 看取り」で検索訪問してくるっぽい。フェレットの看取り日記など、ほかにも幾星霜ほどありそうなものの、なぜゲーオタブログなどに……と疑問だが、この世のどこかで、愛するフェレットの短い命を見届けたオーナーたちと哀悼を分かち合えていると考えると、お互い少し救われた気持ちになるのではないか。在りし日の写真や部屋のあちこちにあるかじった痕の名残、ケージのあった空っぽのスペース(すでに荷物でいっぱい)を見ては、時々まだ思い出してしんみりしてしまうが、フェレットのいない生活が徐々に普通の日常となりつつあり、姿かたちはもうないが、やっとフェレットたちが心の中に永遠に住みついてくれたのだと思う。

先日出し終えた来年の年賀状には、今回で最後となるコッパの写真とご挨拶を載せた。8年間、我が家の年賀状を楽しく彩ってくれてありがとう……けどもう、今後もしペットを再び飼い始めても、年賀状には載せないようにしたい。いつか必ず来るお別れが、あまりにも淋しいから。つーかもっと本音言うと、年賀状を出すのもうやめたい。これもどっかで断捨離せねば!

 

2位★据え置きゲーム機を2台も買った 

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昨年のXbox Oneに続いて、今年はなんと2台も据え置きゲーム機を買った……あ、こないだミニスーファミも買ったから厳密に言うと3台か。もしかして今までのゲーオタ人生の中でも、今年は最もいっぱいゲームを買ったり遊んだりできたのでなかろうか。Steamやスマホゲームも含め、あらゆるゲームがプラットフォームを問わず遊べるようになったのがもはや当たり前に感じるが、ゲーオタにとっては、いまこの時代がいちばん最高にパラダイス状態なんだと思う。
で、今年のゲームオブザイヤーは……うーん、ちょっと長くなるのでやっぱこれも別エントリで書きたい。ブログで書いてないゲームもいくつかあるし、結論から言うと『人食いの大鷲トリコ』あたりなんだが、2016年発売タイトルなのに!? って反論に応える意味でも、GoTyとIGDは別で書こう。すぐ書こう!

 

1位★今年の漢字「終」と「始」ーー終わりの始まり、始まりの終わり 

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ごく個人的出来事だが、始まったものが、また終わってしまった。夏、神保町のレトロ喫茶店で、打ち上げという名の惜別会をした。何度目かの終わりだが、今度こそ本当の、最後の終わりだと確信した。10数年間、身体を壊したり仲間を失ったり人生の岐路を迎えたりなど翻弄されつつ、よくもまあ続いたもんだ。このほかにも、終わりの始まりや、始まりの終わりを感じる出来事が、今年はいくつかあった。「20年ヒストリー」と称して自らの半生を振り返る行為もある意味、始まりの終わりなのかも。
好きなものーーたとえばここではゲームとするが、いちど寄り添ってみたあと、あえて距離を取り、日常を大事にしつつ、今までとはちがう新しい関係を築けるのは、これもひとつの愛のかたちなのだろう……そんな新しい未来のことを想像すると、ワクワクしてくる。これが終わりの始まりなのだと思う。

 

最後に、昨年も書いてた健康・美容方面の目標について。
毎日のフロントブリッジ習慣を、腹筋ローラーを朝20回+左右ひねりを加えた20回、計40回に換えたり、ゴム製ダンベルを購入して一日10分ほどの自宅筋トレを、6月頃から開始した。目に見える変化はないが、重いものをヒョイっと持ち上げられるようになったり、横っ腹あたりが硬くなってスッキリしてきたかも……? とはいえ体重は特に変わりなく、実家いぬ散歩がてらウォーキングはあまりできなかった。筋トレは最近サボり気味なので、もう少しメニューを見直して気をつけたい。鍛錬も体重減量もやはりウォーキングが最強なので、来年は毎日の腹筋ローラー&筋トレ活動を維持しつつ、ウォーキング方面を強化したい。めざせマイナス8キロ。遠い。
美容については、新年頃からつけ続けてきたまつげ美容液の効果が、やっと実感してきた。フサフサに増えるってよりも長さがでるんだなー。つけまも試したのだが、まぶたに付けるときの負担やかゆみがハンパないので、地毛でどうにかしたい感じ。しかしまつげが直毛すぎてホットカールしてもすぐ戻っちゃう。まつエクとかまつげパーマって実際どうなんすかねー。ちょっとトライしてみたい。うちで使ってるアイテムは以下の通り。もしオススメのトレーニングやコスメアイテムがあったら、ぜひ教えてほしい。

 

アーミーダンベル 7kg 2個セット ブラック LEDB-07BK*2

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DHC エクストラビューティ アイラッシュトニック

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あと今年もだが、とにかく体調崩しまくりだった。マスカラ&アイライナーをがんばりすぎたのが原因で、まぶたにできもの(マイボーム腺炎っていうらしい)ができたり、数年前に転倒して鼻を骨折して以降、風邪を引くと副鼻腔炎になってしまいがちに。誕生日当日に寝込んでたのがもっともショックだったなー……。来年はもっと健康に暮らしたい。

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ってな具合の、2017年統括でした。今年も一年、当ブログをご愛読頂き、誠にありがとうございました……あっでも、このあとすぐゲームと音楽エントリを書くのでまだブログ締めじゃないよ! でもひとまず、よいお年をー。

 

メリクリ☆2017 in ポケ森

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メリークリスマス
フレーム内にぜんぶ収まりきってないしどうぶつ達もそっぽ向いてるけど、クリスマスクラフト全種類作りきったので記念写真撮ったー。ポケ森激ハマりフレンドのキャンプ場へ行くと暖炉や雪だるまが何個も置いてあったりして……ありえない!

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あとキャンパー歴が四十路になった。わりとサクサクLV上がるけど、ここからが茨の道な気がする。いつもふわふわのもと&カチカチのもと、フナとコガネムシとサクランボが圧倒的に足りない。ガーデンも始まったけど、隣合わせで花を植えてレア花を咲かせるシステムじゃないのがなんだか新鮮。フレンドのガーデンにタネを植えたりプレゼントできるといいんだけどなー。

 

そういや昨年はポケモンGOでクリスマスお祝いしたのだった。2年連続で任天堂スマホゲー(ポケGOは厳密には任天堂タイトルでないけど、あえて引っくるめた意味で)でクリスマス過ごしてるって、なんだかすごいね。

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ちょびっと早いけど、当日はサンタ業などで忙しそうなので早めのご挨拶。皆様もどうぞ、よいクリスマスを。次はいよいよ今年最後の更新、ゲームオブザイヤー的一年統括エントリ書くかなー。

それでも、友達でいさせて――『Emily is Away Too』レビュー

ポケ森で釣りやクラフト作成に夢中になってるうちに、今年もあっという間に年末になってた。うわーあと3週間で2017年も終わるってまじかー。ゲーオタブログだから、なんとなく使命感に駆られてゲームオブザイヤー的エントリとか書かなくっちゃ……とその前に、ひとつ書いておきたいレビューがあったのだった。

 

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『Emily is Away Too』。以前も誰かの人生体験エントリでちょっと触れたが、前作『Emily is Away』をクリア後に続編を買って、先日クリアしたのだった。今年5月にリリースされたので、自分的ゲームオブザイヤーにももちろんノミネートしているのだが、それとは別に独立エントリを書きたかったので、書く。

あらかじめ断わっておくと、自分の英語力はせいぜい高卒レベルで、Steamや海外ゲームフォーラムで何を言ってるかのニュアンスを辛うじて理解できる程度で、本作における英語チャットも、キーワード、語彙の強弱などで会話の流れをなんとなく分かってみたつもり……な範疇なので、具体的なストーリーや会話内容は、あくまで自分の意訳・解釈も入っており、ほとんど参考にならないかもってことを、どうかくれぐれもご理解いただきたい。

 

舞台は2006年。AOLメッセンジャー風チャットで、大学へ進学した女友達のEmilyとEvelynの二人と、同時にチャット会話をするだけのゲームだが、時代背景や二人の女友達とのウィンドウを切り替えながらのリアルタイムなやりとりが、非常にリアリティがある。馬鹿の一つ覚えのようにリアルリアル、とつい言ってしまうが、会話にあわせて選択肢をクリックすると、どのキーをデタラメに押しても自動的にカチャカチャッと入力されるテキスト――これは体験しないとわかりにくいが、まるで自分が英語を流暢に、カッコよく打ち込んでるように錯覚できる――を読んでいるだけなのに、モニタの向こう側の誰かと実際にチャットしているような、自室でPCに向かっているときの空気とキーボードの肌触り。バーチャルなのに、とにかく現実感があるのだ。たとえば自動入力されるテキストは、時々ミスタイプもするし、自分の選択した内容を打ち込んでたのが、途中でタタタッと全消して別の異なる返答を書いてしまう。Returnを押す直前、ホントにこれで送っちゃっていいのかな……あーやっぱやめた! と、送信前のためらいを感じさせるアレ、チャットあるあるだ。自分の選択肢ではない答えをはじき出す……前作でも体験した、この思わぬ展開を見せる演出には、非常に驚かされた。

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Emilyから「好きなゲームジャンルは何?」と尋ねられた。下手の横好きだけど、この中ならFPSかなー。RPGとも迷ったが、日本と海外で「シューティング」の単語の意味が異なるのと同じ誤解を招きそうなので、FPSと答えた。ゲームスタート時に選択できるアイコン(2006年当時に流行の音楽や映画、ゲームやネットミームなどのシンボル)も含め、どれを選んでもゲームの進行上は特に関係なさそうだが、こんな具合で他愛もない会話が続く。

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彼女たちにはそれぞれ好みのアーティストがいて、チャット中にYouTube風ページのPVリンク(中に実物のYouTubeリンクが埋め込まれて再生できる)を貼って「これ最高にクールだから聴いてみて!」と勧めてくる。PVやアイコンのセンスからみて、Evelynはハードコアなパンクロックが好きらしい。ほかにもFacebook風サイトがあったりして、どれもシリーズ特有のドットナイズがとてもよくできている。

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下記リンクはゲーム内に出てくるフェイクサイト集。

Surf the web like it's 2006!

 

彼女らはPVリンクだけでなく「あいつ、こないだ私にこんなヒドいコト言ったのよ!」と、他の男友達とのチャットログも送ってきたりする。すると実際に、自分のPCデスクトップにログファイルが作成されるのだが、これにはかなりドキッとさせられた。これはただのゲームのはずなのに、会話ログという他人の秘密を実在するデータとして送ってくるのだ。EmilyとEvelyn、君たちはゲームのプログラムなんかじゃなくて、本当に存在しているんじゃないの?

 

こうして時間を重ねるうちに、ウィンドウを頻繁に切り替えながら二人同時に込み入った会話を進めていくようになるのだが、選択肢ウィンドウの下に突如、時間制限バーが現れる。時間内に選択肢を選び会話しなければならなくなり、焦りが生じる。もしかしてタイトルの“Too”(Two)って続編って意味だけでなく、二人のヒロイン、二つのマルチウィンドウともかかってるのかな……など漠然と考えながらチャットしていたら、おそらく制限時間内に返事が間に合わなかったのか、選択肢を間違えてしまったのか、Evelynが「ねえ、ちゃんと聞いてる? いま別の子と話してて忙しいの?」と機嫌を損ねて、突然Awayしてしまった。

そうこうヤキモキしているうちに、EmilyにもEvelynの存在が知られて、「仲のいい女の子がいるんだね……」と不穏な流れになり、そして再び、この展開が訪れてしまった。

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 “僕たちは、好きでいていいの? まだ友達でいられるの?”

翻訳か正しいかどうかは自信がないが、きっとそんな事を伝えたかったのだろう。これは主人公の叫びだが、いつの間にか、自分自身のかなわぬ願いとなっていた。前作でも、ハイスクールの卒業を控えて、いい感じになってはいたが友達のエリアを越えることもないままのEmilyと主人公二人の関係が、別のボーイフレンドとのケンカ話、アルコールの入ったパーティーに誘う/誘わないなどの些細で、さまざまな行き違いが生じ、元の関係に戻れなくなってしまう。

 

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Automatonのこの前作レビューを読み、非常に感銘を受けたのがきっかけでプレイしてみたが、何度周回プレイをしてみても、やはりEmilyとはAway=別れる結末しかたどり着けなかった。 三択すべてが“good bye”となり、どのgood byeを選んでも、主人公=自分はあのときのEmilyとはキスができないのだ。 

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『Emily is Away Too』エンディング後に現れるリザルト画面。総プレイ時間は約5時間。友達以上率(?)は高いが、まだ全然エンディング率を埋められていない。Emilyに二度目のgood byeを告げたばかりで、すぐに周回したい気分にはならなかった。

 

ここからは、本作やゲームとも特に関係なく他愛もない、個人的な話になる。

自分は現在、業務上の都合でWindowsユーザーだが、元々は20年以上前からこのハンドルネーム(Mac-girl)を名乗っているほどのMacユーザーで、ゲームキューブ版『PSO』で知り合ったネットの友人たちと、MacICQMSNメッセンジャーで夜通しチャットしたりして過ごしていたので、本作のモチーフであるWindows XPとAOLメッセンジャーは当時使ったことがないのだが、Windows XPの起動音~ハードディスクの書き込み音、メッセージ送受信のラリー音、メッセンジャーのインターフェース、相手がメッセージを記入中の表示……など、間接的だが、パソコンで会話するあの感触は、痛いほど、すごくよく分かる。OSは違えど、90~2000年代のPCチャット経験者ならではの共有体験なのだ。近年はコミュニケーション手段がスマホSNSに取って代わられてしまい、わざわざデスクトップPCに向かってチャットする若者も減少傾向なのかもしれない。PCメッセンジャーは、いずれ黒電話のような存在になるのだろうか。

 

気の合う友人たちと、夜な夜なPCチャットをしているうちに、くだらない話から次第に割と込みいった人生お悩み相談や恋愛話になったり……当時はすでに携帯電話もあったが、電話で話すのとはまた別物の、テキストを通じたコミュニケーションに、新しい意味や特別な価値、より深い人間関係の構築を見いだしていた気がする。

でも、それはただ「そんな気がしていた」「つもりだった」という何ら確信のない、ボンヤリした曖昧な記憶だけで、会話の内容も、実際には特に中身もなく取るに足らない、どこの誰にでもあるどうでもいい、ただの出来事――ごく個人的な、けど他人の単なる昔話だったのだ。テレホタイムに夜通しネトゲやPCチャットをしていた事実や体験は、年を経た現在でも鮮明に覚えているが、あの頃にはもう戻れないしやり直せないし、同じようにはできない。

本作の主人公のように、楽しかったエピソードだけでなく、時には返答に迷ったあげく誤解を招いて、嘘を重ねて過ちを犯し、傷つき傷つけ、裏切り裏切られ……好きなひとやモノなどの大切だった何かを数バイトのログに落とし込み、もはや復旧も再生もできないハードディスクの奥底へ閉じ込めてしまっていた、切ないデジタルの思い出を、『Emily is Away』は、痛いほどよみがえらせてくれた……よみがえったからって何かあるワケでもないし、過去の自分には訪れなかったいわゆる青春のキラメキを、ないものねだりするしかないのだが、つい先日、自らの20年ヒストリーをプレイバックしたときのように、この気づきや振り返りは、少なくとも自分にとっては、これから先が長い(短い?)かもしれない人生を、もう後悔なく生きるために、必要な一区切りなのだと感じた。

ネット界隈でよく聞く「自分ら世代の若い頃に、インターネットやSNSがなくて本当に良かった。もし昔に使っていたら、きっととんでもない後悔やバカなマネをしていた」というコメント、同意するし実に分かりすぎるのだが、メッセンジャーチャット経験者は、本作をプレイしたうえで、どうか少し昔の頃を、じっくりと思い出してほしい。「若い頃に、インスタントメッセンジャーがあったことで、後悔やバカなことをしてしまった」と。

 

最後に本作の話へ戻ると、エンディングでとあるアーティストの名曲が、テーマソングのようにYouTube風ページで再生されて、おそらくEmilyたちと同じ世代には少し懐かしく、グッとくる演出なのだと感心した。が、Emily世代よりも少し上世代の自分にとって、個人的にはあまりクるものがなかった。40年ほど前のだいぶ古い曲だけど、いまの心象風景的には、むしろこっちのほうがエンドテーマとしてはピッタリかも。 

 

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トッド・ラングレンの“Can We Still Be Friends” 。最近、映画「ヴァージン・スーサイズ」のサントラがきっかけで、トッドの曲を久々に聴きまくっていたタイミングで、この曲の存在を思い出した。女々しいオトコの歌だけど、ナイーヴな男心を分かってあげられない女の立場で聴いてもやるせなく、切ない曲。

 

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実はロバート・パーマーのカバー版のほうが聴きなじみがあったり。マーヴィン・ゲイのカバー曲がもっとも有名な彼だけど、この曲が一番好き。もしかしたらトッドのオリジナル版よりも好きかも。しかしロバート・パーマー、男前だなー。

 

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ダリル・ホールとのセッションライヴ。熟練された演奏と美しいコーラスに、胸が奮える。トッドの最新近影を見ると、なぜか大物ロックンローラー寄りになってて内田裕也化が著しくてアレだが、このトッドはめちゃカッコいいと思う。ブラック・ジャックみたいな白黒ツートンヘアーも好み。

 

“We can't play this game anymore but Can we still be friends?”

もうこれ以上、こんなゲームは続けていられない
それでも僕たちは、友達でいられるかい?

 

――私は、これからも好きでいて、いいのだろうか。

せめて、それでも――友達でいさせて。

 

 

【追記 12/16】

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奇遇にも、AOLインスタントメッセンジャーが今年の12/15をもってサービス終了してしまうことを、今さらながら知った。サービスが終わる前にこのエントリを書けて、本当によかった。AIMがなければ、このゲームも生まれなかった。感謝。

ポケ森やってるとなぜか眠たくなる問題

一昨日から、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』を始めてみた。

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ぶつ森シリーズは、ゲームキューブ版、ニンテンドーDS3DS版をプレイしてきてかなりどっぷりハマったので、スマホ版なんて出たら日常が破綻してしまうのでは……といい意味で不安になりながらアプリをDLした。

 

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『Miitomo』で稼いたものの、使い道がなくなったニンテンドーアカウントのマイニンテンドーポイントが100ポイント=5000ベルに交換できるので、PCからアクセスしてがっつり換金したら、車のローン返済やクラフトが一気に進んだ。これ、スマホオンリーアクセスだと意外と知らない人が多いかもしれないんで、念のためリンクを張っておく。ベルのほかにもアイテムと交換できる。つーか今回ニンテンドーアカウント連携してるのに、Miitomoやスーパーマリオランのフレンド連携がなぜできないんだ。そのうち対応するのかしら。

my.nintendo.com

 

で、度重なる通信エラーに耐えつつ、住人と交流したり家具を作って集めたりとぼちぼち進めてるのだが……

ポケ森をプレイしてると、朝昼晩の時間帯を問わず、なぜかものすごい睡魔に襲われて眠くなる。

特に住人のおつかいや会話してる時などに、ガクンと眠気が押し寄せてくる。自分はぶつ森で最も好きな行動が釣りなのだが、釣りもウキの反応をしっかり注視していないと、眠たくなって魚を逃してしまう。

 

プレイしててこんなに眠いと、ポケ森は退屈でつまらないゲームだと思われてしまいそうだが、次々と訪れる住人とのコミュニケーションや家具集め、増えるフレンドのキャンプを覗くのも楽しいし、手触りはこれまでのシリーズそのものだし、通信エラーが出まくる以外はおおむね満足しているのだが……以前、PS3版『Diablo 3』をプレイしているとなぜか眠くなってしまう謎現象を体験していて、コレに近いものかもと思い出した。要するに、リラックスした音楽BGM、テンポやプレイの心地がよすぎて、逆に眠たくなってしまうのだ。

住人のおつかい受注→マップ巡回、アイテム回収→親密度を上げる→家具をそろえる→キャンプに招待する→繰り返し、という一定のリズムが、まるで赤ちゃんが母親の抱っこやゆりかご、車内で揺られてるうちに寝てしまうような、あの感覚に似てるのかも。きっと眠気トリガーがどこかで仕込まれてるのだろう。

単調、と言い切ってしまえばそれまでだし、確かに住人の性格や会話タイプも数種類で固定化されてるし、まるで『ファンタシースターユニバース』のイチローオンラインを彷彿とさせる通信エラーの連発にも疲労しつつの、住人移動やクラフト作成時間などの時間制限がとにかく厳しく、もう少しゆっくり、まったりプレイさせてほしいのが率直な感想だが、スマホ版は今のところ限られた行動しかできないし、本シリーズでおなじみの要素がまだまだ未実装なので、基本単調作業プレイと理解したうえで、追加要素や期間限定イベントなどで、今後どのように継続させてくれるか次第かな、と思った。

 

ところでぶつ森について、こんな感想があったのをふと思い出した。

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これを読んで、とても共感してしまった。地域差があるかもしれないが、昔、土曜夜8時といえば、関東圏では「オレたちひょうきん族」が放映されていて、任天堂が番組スポンサーとなっていた。番組終了後の現在も、あの時間帯は任天堂がスポンサーだったはずだが、EPOが唄うシュガーベイブのカバー曲「DOWN TOWN」をはじめとするエンディングテーマ曲、そして番組間にはさみこまれる任天堂の新作ハードやゲームソフトのCMが、始まったばかりの土曜の夜のワクワク感を演出してくれていた。

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あー懐かしい。つーか前回エントリのタイトルが、またもや奇遇なフラグになってしまった。そうだよ、ひょうきん懺悔室が終わったらエンディングなんだよ……土曜の夜の始まりで終わりの!

 

本シリーズでは、深夜に流れるゆったりしたBGMを聴きながら夜釣りをするのがもっとも好きだった。スマホ版でも、あの深夜帯特有の風情もふたたび体験させてくれるのを期待している。とたけけがどんな曲を歌ってくれるのかも楽しみだし、決して退屈由来などではない、心地よい眠気プレイをしつつ、ちまちまと、急かされつつもなるべくゆっくり、この世界を楽しみたい。

 

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 IDはこんな感じ。家具インテリアコーデがあまり得意でないので、たいしたキャンプ場でないけど、フレンド申請はどうぞご自由に。

 

【グロ・閲覧注意】ひょうきん拷問室

 

昨日書いたエントリの直後だったので、めっちゃウケた。まさかの奇遇ですが、許されざる者なのにビデオゲームを人生に例えてしまいすんません!

自分のかわりにゲームキャラが拷問を受けてくれるそうなので、これで勘弁してください!!

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実際にプレイした拷問ばっかだけど、どれも最高にイヤすぎる。けど拷問道具が選択できるのって超ときめくよね~。クルミ割りはクルミが付いてなくてもエアークルミが潰れてキューっとお漏らししそうなるし。

 

マジレスっぽい話に戻ると、ビデオゲームを人生に例えられるようになるには、相応する資格が必要な気がするんだよね。あと40~50年くらい、臨終まで元気にゲームできてれば、そのうちゲームを人生に例えても許されるかしら。まーそれまでお互い、達者に生きましょうか。

 

続・誰かの人生を体験するゲーム、あるいは誰かのゲームを体験する人生

この三連休に、7月に続いて再びディズニーランドへ行った話でも書こうと思ったが、ある記事を読んで非常に感銘を受けたので、急遽後回しにして、こっちの話を書こうと思う。ブックマークも付けたが、感想を書ききれないのでブログで。

※今回はゲーム話はあまりなく、極めて自分語り気味のエントリなので、興味がなければ左へ曲がれ、あるいはタブ閉じボタンへどうぞ。

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IGNの「電遊奇譚」、連載当初からのファンで、ゲームにまつわるフィクションともノンフィクションともつかない卓越した文章を毎回楽しみに読んでいるのだが、今回は3回に渡ってゲームと人生について語られていて、特に素晴らしかった。そして読んでいて、ふたつほど思い出した、ごく個人的な人生の出来事があった。

 

ひとつめ、著者には流産で亡くなったというゼロ歳の姉がいた話題で思い出したのが、自分には3歳年上の姉がいるのだが、実はもうひとり、2歳年上の姉がいた……いた、というより、実質自分が2歳上の姉に、3歳上の姉の一つ下の妹となった、というほうが正しいかもしれない。

もう一人の姉は、母が妊娠8ヶ月頃、原因不明で流産した。

実家の仏壇には姉の水子位牌があり、幼少時からもう一人の姉がいることは知っていたが、先日のある日、実家へ行くと、小さなコップに汲まれた牛乳が仏壇に供えられ、線香が灯っていた。母に「なぜ仏壇に牛乳があるの?」と尋ねたら、今日がもう一人の姉の命日だから、ミルクを供えたのだと言った。毎年お供えしているそうだが、仏壇にミルクの供物を見かけたのは初めてで、今まで気づかなかったのかもしれない。

母は昨晩、命日の前夜、ふともう一人の姉のことを思い出し、なぜか涙があふれて止まらなかったと話した。当時はとてもショックだったが、2年後にお前が産まれてくれた。お前は姉が生きていたら産まれなかった、お前は姉のぶんの人生を生きているのだ、と言われた。

自分が、この世に生まれなかったもう一人の姉の代わりだと、姉が生まれていればお前はこの世にいなかった、というのは、昔から母に何度も語られてきた言葉だが、仏壇のミルクを眺めていたら、もしもう一人の姉が生きていたら……if人生について、思いを馳せたのと同時に、だとしたら自分の人生は、いったい誰のものなのだろう? 自分は何者なのだ? と、一瞬軽いアイデンティティークライシスに陥った。敬愛するニック・ケイヴのアルバム「The Firstborn Is Dead」で知った、エルヴィス・プレスリーは双子で生まれたが最初に生まれた兄は死産だったというエピソードはわりと有名だが、生まれなかったもう一人のプレスリーの人生についても思い出したりした。

 

少し趣旨と脱線するが、もうひとつは、専門学校卒業後の進路の際、自分がこの仕事(オタク系DTPデザイナー)を目指すきっかけになった、幼少期に読んだゲーム攻略本を制作した編集プロダクションの求人票を発見し、迷わず応募して、ついに内定したことを同じクラスの女友達に報告したら、実は友人たちのひとりもそこへ応募したが、書類選考の段階で落ちてしまったと話した。自分とは正反対の寡黙な性格の彼女は、どうやらゲームや漫画が好きで、学校内では自分のような隠れオタクだったが、だからといって個々のオタク趣味を共有しあうことは特になく、同じクラス内のグループ友人(一人だけ東京出身がいたが、なぜか全員同じ千葉県在住ってつながりだった)のひとりといった感じだった。卒業後、自分は編プロへ、彼女は地元の小さな事務所で版下の仕事へ就き、今でも数年に一度、女友達との会合で顔を合わせる付き合いをしている。

あれから25年以上経ったが、時折去来する仕事の岐路で、希望する編プロに入社できなかった彼女のことがふとよぎり、もしも逆に彼女が編プロに入社し、自分が落ちていたら、自分と彼女はどんな人生を送っていたのだろう……下衆な言い方をすると、自分は編プロの狭き門を、彼女を踏み台にしてくぐり、進路を、夢や目標を手に入れたのだから、絶対に後悔のないよう慎重に、かつ大胆に選択せねばならぬと思ってやってきた。

 

本題に戻ると、自分自身や誰かの個人的な物語=人生は、どこまでも限りなく面白く、興味が尽きないのだが、それらをゲームで擬似体験できるのを意識しはじめたのは、ここ最近になってからのような気がする。

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以前も書いたが、ゲームをプレイしはじめた瞬間、プレイヤーはゲームの中に入り、主人公と同一化する。自分の場合、出生前にもう一人の姉の死という別の人生フラグがあった、あるいはもう一人の姉のライフをもらいエクステンド生誕した……といった具合だろうか。そんな想像をしていたら、やはり人生とは生まれる前から、後からもゲームなのだな、と感じた。コラムでは、ゲーム制作者たちの声をゲームを通じて体験することで、ゲーム制作者の作家性やゲームが新しい時代の芸術となるのを訴えていて、自分もゲーム制作者とは一体何だろうと常々考えているのだが、大小でははかりきれない世界の、人生の創造者なのだと思っている。一方的に没入するのみの小説や映画とは異なり、あるひとつの世界へ誘い、自らの手により行動する人生を体験できるのだ。

時にはジャンプしたら底なしの谷底へ落ちたり敵にコテンパンに打ちのめされたり、マシンに乗ったらクラッシュしたり敵球に当たって無様に死んだり、選択を間違えて可愛いヒロインにはフラれるかもしれない。けれども、ジャンプで超えられたり敵を倒せたり可愛いヒロインに好かれたりもする……その先の達成感が、必ず待っている。これってちょっとした人生ではないか?

「人生はゲーム」も「ゲームは人生」も大げさかもしれないが、リアルな人生にも選択肢やifなどの物語があり、バーチャルなゲームにも似たようなコンテンツ、物語が存在する。ゲーム制作者がゲームにどこまで自己投影をして制作しているかは分からないが、自分もゲーム制作者に対し、物語やルールを創造し、あなたのパーソナルな世界を見せてくれて、本当にありがとう、と敬意を表したいので、自分も今回、パーソナルな話をしてみた。考えるきっかけを与えてくれた「電遊奇譚」にも、感謝したい。

 

めちゃくちゃでとりとめがないけど、ひとまずそんな具合で。次こそはディズニーエントリを書くぞー。

Cupheadやっとります

先日予告したとおり、PayPal500円オフクーポンを利用して、Xbox One版『Cuphead』を買った。

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Steam版でもよかったけど、今回は家族とリビングで2Pプレイしたかったので、One版にした。フレンドはSteam版購入のほうが多いかも。

store.steampowered.com

 

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第一印象は、みんなが口を酸っぱくしながら合言葉のように連呼してるが、とにかくいきなり激ムズ。何度もチャレンジしてやっとクリアしても、評価CかDランクしか取れない。ゲームうまいフレンドはチャチャッと実績全解除&Sランク全埋めしたりしててまじでSUGEEEと思った。己自身のへたれゲームプレイに改めて向き合わせられ、打ちのめされ、これでもかと痛感させられる。

しかし、一見カワイくてキャッチーだけど猛毒を含む圧倒的な手書きアニメグラフィック、ボス戦とRun&Gunステージをあえて分けて極限までシンプルに削ぎ落としたゲームデザイン、『魂斗羅』や『超魔界村』『ガンスターヒーローズ』など日本の名作ゲームのリスペクトを数多く取り入れ、何年も待たせてもらった甲斐が十分にあった。ただいまゲーム評論界隈では排他的だの何だのどーのこーの議論がアツいようだが、たった数ステージしかクリアできてなくても、ほんの数千円でこんなにすさまじいゲーム体験をさせられて、めちゃくちゃ感激かつ満足している。まじでヘタすぎるけど、だからこそステージの、ボス形態の先をもっと見てみたい、ゲーム自身が本来引き出してくれる、クリアしたい努力を自発的に掻き立てられる。基本死にゲーで難易度高めのアクションは得意でないが、愛らしいモーションのかわいいキャラに瞞され……いや免じて、つい許しちゃう。いいんだ……ヘタなのは自分の責任だからいいんだよ!

 

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有線コンも新たに購入して、One版のローカルcoopを家族とやってみたのだが、何度かフリーズしてしまい先に進めない……! 上写真は固まった瞬間を記念に(?)撮ったもの。どっちかがダメージを受けた時に頻発するみたい。ほかのOne版ユーザーでも同様の不具合が出てるのか分からないし、時期は未定のようだが、いずれバグ修正や日本語対応などのアップデートが来るので、しばらくはシングルで進めようかしら。日本語いらないかーと思ったが、マップ中に割とテキストが多めなのでやっぱり早く日本語対応してほしい。

 

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『Cuphead』プレイ前に、Youtubeでたまたまベティ・ブープの(ホントはミュージシャンのベティ・ブーのPVを見たくて検索したらサジェストされた。まぎらわシリーズ!)動画を見る機会があったのだが、まさにこんな世界観やフィルムの質感で構成されてるし、フライシャー兄弟の1930年代アニメ作品モチーフ&発想のゲームって今までなかったろうし、さらにキャラを手書きでなめらかに動かすなんて、もはや神や悪魔の所業ではないか。近頃、同じくたまたまだけど、100円ショップで買った「トムとジェリー」や「白雪姫」などの著作権切れオールドアニメDVDを親戚の幼児たちと見ているので、コミカルなアニメタッチが目によくなじんでくれる。

フライシャー兄弟といえば、「スーパーマン」に出てくる空飛ぶロボットがルパン三世のラムダやラピュタのロボット兵の元ネタになったのを流れで知ったのだった。しかしベティ・ブープとスーパーマン、同じ作家作品とは思えない。どっちの線もイイよね。30年代カートゥーン風ときたら、次は40年代アメコミヒーロー風のゲームなんてどうっすかね。

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あと、30年代アニメで流れていたビッグバンドやラグタイムを忠実に再現したBGMも最高にイカす。フレンド経由で知ったのだが、いまハマってるSpotifyで『Cuphead』インスパイアなプレイリストがあったりして、聴きまくってる。フォローアーティスト登録がめっちゃ捗っていいわー。

open.spotify.com

『Cuphead』がとても素晴らしいのは、ゲーム内容だけでなく、アニメと音楽も、ゲームから興味が湧くいいきっかけになっていること。過去にゲーム音楽のエントリで何度も書いているが、ゲームから影響を受けて音楽や映画など別のカルチャーを好きになる機会が、すごく大事だと信じている。自分にとって、ゲームはカルチャーの宣教師でもあるのだ。本作がまさにそれを体現していて感激する。デジタルネイティブな若い世代も、30年代アニメやビッグバンドを好きになったら嬉しいなー。

 

Steam版の売り上げもかなり好調みたいだし、『Cuphead』の世界がますますもっと広がっていくのを心から願ってる……そして全員、YOU DIED! しまくれ!!